セブン銀行の海外送金は、コンビニのATMから24時間365日送れることで知られています。手数料も銀行の外国送金に比べて目立って安く、100万円を送っても現金受取なら2,000円です。ただし、海外不動産の購入代金を送る用途では金額の壁に当たります。2026年11月5日にセブン銀行の公式ページで送金限度額と4つの手数料表を読み、どこまで使えてどこから使えないのかを切り分けました。結論を先に書くと、1年に送れるのは300万円までで、口座へ直接入金できるのは中国とフィリピンの2か国だけです。

結論:1年300万円の枠があり、不動産の決済には届かない

セブン銀行の海外送金サービスには、期間ごとの送金限度額が公表されています。これは手数料より先に効く条件なので、使えるかどうかはここで決まります。

2026年11月5日にセブン銀行の公式ページで確認した3点

  • 送金限度額は1回・1日・1ヶ月それぞれ100万円、1年で300万円。対象期間中の累計がこれを超える送金は受け付けられない。
  • 手数料は送金金額に応じた送金手数料だけで、受取手数料や中間手数料はかからない。原則として送金時に受取金額が確定する。
  • 受取人の口座へ直接入れられるのは中国とフィリピンだけ。それ以外の国はWestern Unionの窓口での現金受取になる。
セブン銀行の公式サイトに掲載された海外送金サービスの送金限度額表と、主な受取国・受取拠点・受取通貨の一覧の公式キャプチャ
セブン銀行「送金限度額/受取国/受取拠点/受取通貨(WESTERN UNION)」。1回・1日・1ヶ月100万円、1年300万円と明記されている(2026年11月5日に表示)。出典:セブン銀行 送金限度額/受取国/受取拠点/受取通貨
セブン銀行 海外送金サービスの送金限度額(2026年11月5日に表示)
対象期間 送金限度額 海外不動産の決済で見ると
1回・1日・1ヶ月(毎月1日〜末日) 100万円 手付金の一部なら収まることがある
1年(1月1日〜12月31日) 300万円 物件代金の分割送金にも足りない

1年300万円という枠は、1か月100万円の枠を12か月使い切ることができないという意味でもあります。4か月目以降は送れません。物件の購入代金そのものを動かす場合は、金額の制限が別の形で設計されている銀行の外国送金を見ることになります。条件の違いは海外不動産の代金はどう送る?にまとめてあります。

セブン銀行の海外送金は2種類ある。送り方も受取方法も別

セブン銀行が出しているのは1つのサービスではありません。Western Unionと組んだ「海外送金サービス」と、BDO Unibankと組んだ「フィリピン送金サービス」の2つがあり、使える経路も手数料表も別になっています。

セブン銀行の2つの海外送金サービス(2026年11月5日にセブン銀行の公式ページで確認)
項目 海外送金サービス(Western Union) フィリピン送金サービス(BDO Unibank)
送れる範囲 約200か国のWestern Union窓口 フィリピン国内のみ
受取拠点 約51万カ所以上 約14,000カ所
口座入金 中国・フィリピンのみ フィリピン国内30行以上と電子ウォレット(GCash)
ATMから送る できる できない
インターネットから送る できる できない
海外送金アプリから送る できない できる(アプリ限定)

アプリで送れるのはフィリピン向けだけ、という点は見落としやすいところです。セブン銀行も「海外送金サービス(Western Union)は、海外送金アプリではご利用いただけません」と明記しており、アプリでできるのは為替レートの確認などに限られます。

現金受取の手数料:ベトナム・インドネシア・ネパール向けは100万円でも1,750円

Western Union経由の現金受取は、受取国によって手数料表が2列に分かれています。ベトナム・インドネシア・ネパールの3か国向けだけが別枠で、ほかの国より大幅に安く設定されています。

セブン銀行の公式サイトに掲載された現金受取の送金手数料表の公式キャプチャ。ベトナム・インドネシア・ネパール向けとフィリピン・中国・その他国向けの2列に分かれている
セブン銀行「サービスの特徴・送金手数料(現金受取)」の手数料表(2026年11月5日に表示)。出典:セブン銀行 サービスの特徴・送金手数料(現金受取)
現金受取の送金手数料(Western Union経由・2026年11月5日に表示)
送金資金 ベトナム・インドネシア・ネパール向け フィリピン・中国・その他国向け
1円〜10,000円 400円 490円
10,001円〜20,000円 450円 890円
20,001円〜30,000円 450円 1,050円
30,001円〜40,000円 500円 1,350円
40,001円〜50,000円 500円 1,500円
50,001円〜100,000円 890円 1,950円
100,001円〜250,000円 990円 2,000円
250,001円〜500,000円 1,350円 2,000円
500,001円〜1,000,000円 1,750円 2,000円

注目したいのは右の列の動き方です。100,001円を超えると、500,001円〜1,000,000円まで一律2,000円で止まります。100万円を2,000円で送れるということで、1件あたり数千円かかる銀行の外国送金とは桁が違います。三菱UFJ銀行の海外送金のような窓口扱いと比べるときは、この定額の部分が効いてきます。

口座入金ができるのは中国とフィリピンだけ。中国は5万円超なら一律990円

受取人が窓口へ出向かずに済むのが口座入金ですが、セブン銀行でこれが使えるのは中国とフィリピンの2か国に限られます。セブン銀行は受取銀行としてフィリピンならBDO・Metrobank・BPIなど、中国なら中国銀行・中国工商銀行・中国農業銀行などを挙げています。

中国・フィリピン向け口座入金の送金手数料(Western Union経由・2026年11月5日に表示)
送金資金 フィリピン向け送金 中国向け送金
1円〜10,000円 400円 400円
10,001円〜20,000円 790円 750円
20,001円〜30,000円 990円 890円
30,001円〜40,000円 1,250円 890円
40,001円〜50,000円 1,400円 890円
50,001円〜100,000円 1,650円 990円
100,001円〜250,000円 1,850円 990円
250,001円〜500,000円 2,000円 990円
500,001円〜1,000,000円 1回50万円の上限で不可 990円

中国向けは50,001円から上がすべて990円です。100万円を990円で口座へ入れられる計算になります。一方フィリピン向けは、公式ページに「送金限度額は1回あたり500,000円となります」と書かれているため、1回で50万円を超える送金はできません。入金までの目安は中国が当日から2営業日、フィリピンが即時から2営業日です。

中国向け口座入金には細かい条件が付きます。公式ページによると、申し込める受取口座番号は「62」から始まる14〜19桁のもので、UnionPayネットワークを通じた入金になります。初めて入金する口座では、送金日を含め5営業日以内に受取人が所定の手続きを行う必要があります。

フィリピン向けの口座入金では、受取銀行が確認するのは口座番号だけで、受取人名と口座名義人が一致しているかは確認されません。口座番号を誤ると意図しない口座へ入金され、相手が承諾しなければ組戻しはできないとセブン銀行は説明しています。口座入金の組戻手数料は2,000円です。

フィリピン送金サービス(BDO Unibank)はアプリ限定で、別の手数料表になる

もう一方のフィリピン送金サービスは、海外送金アプリからしか使えません。受取先はSMモールやCebuana Lhuillierなど約14,000カ所の現金受取拠点と、BDO Unibankをはじめフィリピン国内30行以上の銀行口座、電子ウォレットのGCashです。

セブン銀行フィリピン送金サービスwith BDO Unibankの送金手数料表の公式キャプチャ。口座入金・電子ウォレットアカウントへの入金と現金受取の2列に分かれている
セブン銀行「フィリピン送金サービス with BDO Unibank」の送金手数料表(2026年11月5日に表示)。出典:セブン銀行 フィリピン送金サービス サービスの特徴・送金手数料
フィリピン送金サービス(BDO Unibank)の送金手数料(2026年11月5日に表示)
送金資金 口座入金/電子ウォレットへの入金 現金受取 Western Union経由の口座入金との差
1円〜10,000円 400円 490円 同額
10,001円〜20,000円 750円 850円 40円安い
20,001円〜30,000円 890円 950円 100円安い
30,001円〜40,000円 1,050円 1,100円 200円安い
40,001円〜50,000円 1,150円 1,200円 250円安い
50,001円〜100,000円 1,350円 1,450円 300円安い
100,001円〜500,000円 1,650円 1,800円 200〜350円安い

フィリピンへ送るなら、同じセブン銀行でもアプリのフィリピン送金サービスのほうが安く済みます。たとえば10万円を口座へ入れる場合、Western Union経由は1,650円、フィリピン送金サービスは1,350円で、300円の差が出ます。

どちらを選ぶか、金額と相手国で決まる

ここまでの数字を、実際の判断の順番に並べ替えます。迷ったときは金額の枠から確認してください。

セブン銀行で送れるかどうかの判断

判断1 金額

1回・1か月100万円、1年300万円の枠に収まるか。超えるなら銀行の外国送金を検討する。

判断2 相手国

フィリピンならアプリのフィリピン送金サービスが最安。中国なら口座入金が5万円超で一律990円。

判断3 受取方法

中国・フィリピン以外は現金受取のみ。受取人がWestern Unionの窓口へ行ける必要がある。

使えない用途

海外不動産の購入代金や、年300万円を超える賃料のまとめ送金。枠そのものが足りない。

セブン銀行の公式ページに載っている送金限度額と各手数料表から整理した判断手順(2026年11月5日時点)。

使う前に確かめる4点

手数料表だけを見て決めると、申し込みの段階で止まります。公式ページに書かれている条件のうち、先に確認しておくべきものを挙げます。

口座と契約

セブン銀行の口座開設と、海外送金サービスの契約の両方が必要。インターネットから送るにはダイレクトバンキングサービスの利用開始登録も要る。

受取人の登録

受取人は事前登録制で、1枚のカードに最大12人まで。現金受取と口座入金の両方を使う場合は、同じ受取人でもそれぞれ契約が必要。

ATMの時間帯

セブン銀行ATMから送金する場合、時間帯によって別途ATM利用手数料がかかる。送金手数料だけでは総額が決まらない。

受取拠点の情報の古さ

公式に載っている受取国・受取拠点・受取通貨の一覧は「2018年1月19日現在」と表示されている。実際の受取可否はWestern Union側で確認する必要がある。

セブン銀行の公式ページの記載から整理した確認項目(2026年11月5日時点)。

送金そのものにかかる日数を見積もりたい場合は、海外送金は何日かかる?に各社が公表している日数をまとめてあります。

よくある質問

Q. セブン銀行の海外送金でいくらまで送れますか。
A. 1回・1日・1ヶ月それぞれ100万円、1年で300万円です。累計がこの額を超える送金は受け付けられないと公式に書かれています。

Q. 100万円を送るといくらかかりますか。
A. 現金受取の場合、ベトナム・インドネシア・ネパール向けは1,750円、フィリピン・中国・その他の国向けは2,000円です。中国向けの口座入金なら990円です。

Q. 受取人の銀行口座に直接送れますか。
A. 中国とフィリピンだけ可能です。それ以外の国はWestern Unionの窓口での現金受取になります。フィリピン向けの口座入金は1回50万円までです。

Q. 海外送金アプリから送れますか。
A. 送れるのはフィリピン送金サービス(BDO Unibank)だけです。Western Union経由の海外送金サービスはアプリでは送金できず、ATMかインターネットから行います。

Q. 海外不動産の購入代金に使えますか。
A. 使えません。1年で300万円という枠があるため、物件代金の規模には届きません。

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