
「アブダビってどこですか?」
「アブダビ不動産って買えるですか?」
「アブダビ不動産投資ってどうなんですか?」
アブダビ不動産の購入、アブダビ不動産投資を検討している方もいらっしゃるかと思います。今回は、アブダビ不動産投資、アブダビ不動産の買い方・メリットデメリット・リスク・利回り・税金まで、徹底的に検証したいと思います。
そもそも、アブダビ不動産は日本在住の日本人が買えるの?
購入できます。
UAEには、外国人の土地所有を認める法律は存在しないため、アブダビを含む各首長国が独自の法律で外国人の土地所有を規定しています。
アブダビでは、UAEおよびその他GCC諸国の国民(または同100%出資企業)に対しては所有または99年間の長期リースが可能です。その他の外国人は指定地域に限り可能となります。
指定されたフリーホールドゾーン内の不動産であれば、外国在住の外国人も、ドバイ国内の不動産(マンション・戸建て)を購入することができます。
外国人所有者向けに指定された地域は、アブダビ首長国の統治者によって決定され、アル・リーフ、ヤス・アイランド、サディヤット・アイランド、アル ラハ ビーチ、マスダールシティ、アル・リーム・アイランドなどが含まれます。
アブダビという国とは?

そもそも、アブダビは「国」ではありません。アブダビは、アラブ首長国連邦(英: United Arab Emirates)、UAEの都市の名前です。アラブ首長国連邦(UAE)の首都がアブダビです。
アラブ首長国連邦(UAE)は、中東に位置する国で、7つの首長国からなる連邦制国家です。
- アブダビ首長国
- ドバイ首長国
- シャルジャ首長国
- アジュマン首長国
- ウンム・アル・カイワイン首長国
- フジャイラ首長国
- ラス・アル・ハイマ首長国
からなる連邦国家がアラブ首長国連邦(UAE)です。各首長国は世襲の首長による絶対君主制に基づき統治されています。
UAEの各首長国の人口・GDP
首長国 | 首長家 | 人口 | 面積 | GDP | 1人あたりGDP |
---|---|---|---|---|---|
アブダビ | ナヒヤーン家 | 1,593,000人 | 67,340㎢ | 2,191億ドル | 65,700ドル |
ドバイ | マクトゥーム家 | 3,670,011人 | 3,885㎢ | 1,381億ドル | 44,600ドル |
シャルジャ | カーシミー家 | 1,872,000人 | 2,590㎢ | 561億ドル | 32,100ドル |
アジュマン | ヌアイミー家 | 504,846人 | 359㎢ | 109億ドル | 22,600ドル |
ウンム・アル・カイワイン | ムアッラー家 | 49,159人 | 720㎢ | 7億ドル | 7,700ドル |
フジャイラ | シャルキー家 | 256,256人 | 1,580㎢ | 68億ドル | 23,500ドル |
ラス・アル・ハイマ | カーシミー家 | 345,000人 | 1,684㎢ | 143億ドル | 30,700ドル |
合計 | - | 10,763,445人 | 78,158㎢ | 4,460億ドル | 48,000ドル |
アブダビ(Abu Dhabi)は、UAEの中でも最大の面積、人口、収入を持つ都市です。UAEの首都とアラブ首長国連邦の連邦首都を兼ねる同名の都市(アブダビ市)もアブダビ首長国内にあります。
広大な国土に埋蔵された豊富な石油資源によって連邦の政治、経済を支える事実上のリーダーという位置づけの首長国です。アブダビ市は、アル ナヒヤーン家の一員であるUAE大統領の本拠地でもあります。アブダビ証券取引所、アラブ首長国連邦中央銀行、アブダビ投資庁、大手通信会社のエティサラート、国営石油会社のADNOC、アブダビ海上操業会社(ADMA-OPCO)などの大企業も、アブダビにあります。
膨大な石油とガスの埋蔵量と生産、そして比較的高い平均収入と相まって、大きく発展した大都市となっています。アブダビは、国の政治と産業の中心地であり、文化と商業の主要な中心地でもあります。アブダビは約5030億ドルのUAE経済の約3分の2を占めます。
政治
アブダビは、UAEの首都であるため、アラブ首長国連邦政府の本部、アラブ首長国連邦大統領の事務所、および連邦最高評議会の議席としても機能します。
経済
UAEは、豊富な炭化水素資源により、一人当たりGDPが世界で最も高い国の一つとなっており、アブダビはこれらの資源の大部分(石油の95%、ガスの92%)を所有しています。アブダビは、世界の確認された石油埋蔵量の9%(982億バレル) と世界の天然ガスの約5%(58億 立方メートル) を保有しています。
2009年、アブダビ政府は経済計画を多様化しました。原油価格の高騰により、同国の非石油・非ガスGDPはエネルギー部門によるGDPを上回り、非石油・非ガスGDPはUAEの総GDPの64%を占めています。この傾向はアブダビにも反映されており、産業、不動産、観光、小売りへの新たな多額の投資が行われています。アブダビはUAE最大の産油国であるため、この傾向から最大の恩恵を受けています。 UAEは炭化水素部門への依存を減らすために、積極的な多角化と自由化プログラムに取り組んでいます。
アブダビ不動産データ
アパートメント
エリア | 平方フィートあたりの価格 | 昨年対比 | 不動産価格スタジオ | 不動産価格1ベッド | 不動産価格2ベッド | 利回り |
---|---|---|---|---|---|---|
アル リーム アイランド(Al Reem Island) | 1064 | 3.34% | 585,000 | 858,000 | 1,422,000 | 6.54% |
ヤス アイランド(Yas Island) | 1400 | 6.70% | 750,000 | 1,075,000 | 1,822,000 | 6.20% |
アル ラハ ビーチ(Al Raha Beach) | 1251 | 2.10% | 913000 | 1162000 | 1703000 | 5.78% |
サディヤット アイランド(Saadiyat Island) | 2251 | 15.11% | 926,000 | 1,998,000 | 3,984,000 | 3.63% |
アル マリア アイランド(Al Maryah Island) | 1,420 | 4.77% | 593,000 | 867,000 | 1,180,000 | 10.21% |
ヴィラ
エリア | 平方フィートあたりの価格 | 昨年対比 | 不動産価格スタジオ | 不動産価格1ベッド | 不動産価格2ベッド | 利回り |
---|---|---|---|---|---|---|
ヤス アイランド(Yas Island) | 1243 | 4.74% | 2,887,000 | 4,302,000 | 5,591,000 | 4.72% |
サディヤット アイランド(Saadiyat Island) | 1418 | -5.54% | 6,831,000 | 7,126,000 | 9,925,000 | 5.92% |
アル リーム アイランド(Al Reem Island) | 1098 | -2.43% | 2,796,000 | 4,321,000 | 11,532,000 | 6.34% |
アル・マタル(Al Matar) | 1358 | 18.60% | 3,312,000 | 5,422,000 | 5,069,000 | 5.43% |
アル ラハ ガーデンズ(Al Raha Gardens) | 5.92% |
アブダビ不動産が不動産投資で注目される理由・メリット
1.アブダビの人口は今後増加する予定
UAEという国も人口は増加傾向です。
ドバイ(アラブ首長国連邦)の総人口推移
同時にアブダビの人口も増加する予測です。
アブダビの人口

2.不動産価格が上昇
アブダビの不動産価格は、安定的に上昇しています。
アブダビの不動産価格の推移

3.ドバイと比較するとアブダビは、不動産価格が割安
アブダビとドバイの不動産価格比較表(㎡単価)+価格倍率です。(2025年初頭時点)
地域 | 平均価格(AED/㎡) | 平均価格(USD/㎡) | ドバイとの価格倍率(ドバイ ÷ アブダビ) | 備考 |
---|---|---|---|---|
ドバイ | 約18,837 AED | 約5,128 USD | ― | 高需要・観光・商業エリア中心 |
アブダビ | 約8,611 AED | 約2,343 USD | 約2.19倍 | ヤス島など再開発・観光地拡大中 |
- ドバイはアブダビの約2.19倍の㎡単価
- アブダビは価格に割安感があり、利回り狙いや中長期成長投資に注目されつつあります。
- どちらも外国人購入可のエリアですが、ドバイは流動性が高く、アブダビは安定志向の傾向。
4.明確な目標設定の経済計画がある「アブダビビジョン2030」
Abu Dhabi Vision 2030
Abu Dhabi Vision 2030(アブダビ・ビジョン2030)は、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビが、石油に頼らず持続可能に発展するための都市づくりの長期計画です。
主な目的
- 石油依存からの脱却
- 経済の多角化(観光・文化・教育・再生可能エネルギーなど)
- 都市インフラの整備(住宅・交通・空港など)
- 国際的に魅力ある都市を目指す
注目ポイント
- サディヤット島:ルーブル・アブダビなど文化施設が集中
- ヤス島:テーマパークや商業施設が開発(ディズニー誘致の噂も)
- ゼロカーボン都市「マスダール・シティ」構想
アブダビは今後、人口増加や観光需要に対応するために大規模な都市開発を進めており、不動産投資先としての魅力も高まっているのが特徴です。
5.アブダビにディズニーランドが登場することが公式発表
2025年5月、ウォルト・ディズニー社はUAEのミラルグループと正式に提携し、アブダビのヤス島に新たなディズニーランドリゾートを建設することを発表しました。これはディズニーにとって世界で7番目、中東初のテーマパークとなります。
Disneyland Abu Dhabiの開業時期について、公式な発表はまだありませんが、Disney Experiencesの会長であるJosh D’Amaro氏によれば、設計に1〜2年、建設に4〜6年を要すると見込まれています。これに基づくと、開業は2032年から2033年頃になる可能性が高いとされています 。
6.税金がない
アブダビが富裕層に選ばれる最大の理由が「税金がないこと」です。
これはドバイ不動産と同様で、ドバイも、アブダビも、アラブ首長国連邦(UAE)なので、同じ税制になります。
これは非常に重要なポイントと言えます。移住ニーズの高い税制となっています。
- 所得税:0%
- 消費税:5%
- 相続税:0%
- 贈与税:0%
- 固定資産税:0%
- 法人税:9%
※2023年6月~。AED:375,000(約1,500万円)以下の小規模事業者は対象外。また、フリーゾーン企業については、施行規則の条件をすべて満たす場合には免税
と、すべてが税率0%というわけではありませんが、ほとんどの税率が0%になっています。
富裕層にとってみれば、相続税も、贈与税も、所得税も、ないのですから、「アブダビに移住したい」というニーズが高まり、不動産需要が高まっているのです。
同時に、不動産を購入する人にとっても、不動産に関する税金が低いのは大きなメリットと言えます。不動産を賃貸に回した賃料収入に対しても、所得税が0%なので、全額自分の収入となります。他の国では、20%~30%は、所得税で取られてしまいます。
7.不動産購入でビザの取得が可能
アブダビでは、不動産を購入するとビザが取得できます。
- 約3,000万円の不動産購入(AED 750,000 ) → 3年間のレジデンスビザ
- 約8,000万円の不動産購入(AED 2,000,000 ) → 10年間のゴールデンビザ
です。
これも税制と同様ですが、ドバイも、アブダビも、アラブ首長国連邦(UAE)なので、同じ仕組みになります。
ゴールデンビザであれば、通常ビザと異なり、6カ月以上の海外滞在も可能ですので、日本に拠点を持ちたい場合にも最適なビザです。2拠点生活をしやすくなるなど、メリットが多いビザと言えます
8.ドル連動の通貨
ドバイ(アラブ首長国連邦)の為替「AED/JPY」
ドバイ(アラブ首長国連邦)の為替「AED/USD」
アブダビで利用されている通貨は「ディルハム(AED)」です。
「ディルハム(AED)」は、ドバイに限らずUAEの全7首長国における公式通貨です。
- 「ディルハム(AED)」は、「米ドル」に連動する固定相場制の通貨です。
- 1ドル(USD)=3.67ディルハム(AED)
で固定されています。
世界の基軸通貨である米ドルと連動しているため、為替変動リスクが低いのが特徴です。日本円で資産運用されている方の場合は、米ドル/円の為替に左右されることになりますが、米ドルを資産としている方にとっては、為替リスクは低いのです。だからこそ、世界中の投資家からお金が集まりやすいと言えます。
9.エスクローが義務付けられている
アブダビでは不動産開発業者に対して、政府によるエスクロー口座の開設が法的に義務付けられています。
エスクロー口座の義務化:アブダビ不動産法の概要
アブダビの不動産法(例:2015年の法律第3号)では、特にオフプラン(未完成)物件の販売を行う開発業者に対して、以下の要件が定められています。
- 各プロジェクトごとに専用のエスクロー口座を開設し、買主からの支払いをその口座に預け入れること。
- 開発業者と信託機関(アカウント・トラスティー)との間でエスクロー契約を締結すること。
- 建設進捗が20%以上に達するまで、エスクロー口座から資金を引き出すことはできない。
- プロジェクトごとにエスクロー口座を開設し、段階的な開発の場合は各フェーズごとに別々の口座を設けること。
これらの規定は、買主の資金を保護し、開発業者の資金の適切な使用を確保することを目的としています。
買主保護のための追加措置
- プロジェクトが完了しない場合、エスクロー口座の資金は買主に返還される。
- 開発業者が契約違反をした場合、買主は法的手続きを通じて救済を求めることができる。
これらの措置により、買主は安心してオフプラン物件への投資を行うことができます。
アブダビ不動産の不動産投資におけるデメリット・リスク
1.為替リスク
ドバイ(アラブ首長国連邦)の為替「AED/JPY」
ドバイ(アラブ首長国連邦)の為替「AED/USD」
ディルハムが上がっているというよりは、円が弱くなっているという状況です。円安の時にアブダビ不動産を購入し、円高になれば、為替差損が発生します。
為替差損が発生するリスクはあると考える必要があります。
2.ディベロッパーの建設がとん挫するリスク
アブダビではありませんが、2009年にドバイショックが起きています。
2009年11月25日に、アラブ首長国連邦 (UAE) ドバイのドバイ政府が、政府系持株会社ドバイ・ワールドの債務返済繰り延べを要請すると発表したことに端を発し、世界的に株式相場が急落した現象のことを言います。ドバイ・ワールドは、ナキールタワーなどの超高層ビル建設や人工島パーム・アイランド造成などの大規模開発を手がける不動産開発デベロッパーのナキールなどを保有する政府の持株会社です。
リーマン・ショックに端を発する2007年からの金融危機によって不動産ブームが縮小したことなどにより、その経済は急激に減速していて、ドバイ政府はドバイ・ワールドと、その傘下のナキールなどの企業を含めた事業の再編に動き、その手始めに返済延期を要請することを発表しました。これはドバイ政府が大手政府系企業への財務支援を適切に行うことができなかったことを意味すると受け止められ、各格付け会社は25日遅くドバイの債務格付けを引き下げた。ナキールと並ぶ不動産デベロッパーであり、世界で最も高い超高層ビルであるブルジュ・ハリファを開発したエマール・プロパティーズも、ムーディーズによる格付けが非投資適格(ジャンク)級に引き下げられた。
という過去の負の実績があるのが事実です。
ドバイでは、エマールやナキールは、政府系のディベロッパーだから安心と言われていますが、そうとも言い切れないリスクがあるのです。ただし、現在は、ドバイ不動産では、エスクローが義務付けられているため、上記の心配はかなり低くなっています。
3.税制の変更リスク
前述したようにアブダビでは「税金がほとんどかからない」という大きなメリットがあります。
しかしながら、UAE政府も、徐々に税金を取る形にシフトしていっている現状があります。
経済が発展し、移住者が増えるにつれて、税金も取っていかないと国が成り立たなくなっていくのも、仕方がないことと言えます。
いつまでも、「税金がほとんどかからない」状態が維持されるわけではなく、政策の変更で、税金が上がってしまう可能性があることは、一つのリスクと言えます。
4.カントリーリスク
アブダビがあるアラブ首長国連邦(UAE)は、イスラム教の国です。
富裕層の移住に、最大のネックになるのは「イスラム教であるため、NGが多い」という点です。
イスラム教では
- アルコール
- 利子
- お酒
- 豚肉
- 女性が人前で肌を見せること
などが禁止されています。
ドバイでは、上記のルールが非常に緩く設定されていて
- 外国人であれば、ホテルなどではお酒が飲める
- 外国人であれば、豚肉も食べられる
- 外国人であれば、女性が肌を見せても大きな問題にはならない
と、外国人が移住しやすい環境を整えています。
しかしながら、
- スーパーなどではお酒は売っていない
- あまりに露出した服装で女性がいると、ジロジロ見られる
- イスラム教の女性の写真を撮るとトラブルが起こる
など、いろいろな制約があることも事実です。
これらのネックが、富裕層の移住にマイナスの影響を与える可能性はあるのです。
また、ドバイと比較すると、アブダビの方がイスラム教の戒律が若干厳しめというデメリットがあります。
おすすめのアブダビ不動産物件情報
BRABUS ISLAND ABU DHABI(ブラバス・アイランド・アブダビ)
アブダビ不動産最新動向
住宅市場の価格推移と需要動向
2025年第1四半期のアブダビ住宅価格は前年比で約7.2%上昇しました。特にヴィラは約9.7%、アパートは4.5%上昇しており、住宅価格全体が堅調に推移しています。取引件数も大きく増加しており、2025年Q1の不動産総取引額は約253億ディルハム(約1兆円)に達しました。サディヤット島やヤス島では富裕層による高級物件の需要が特に強くなっています。
賃料と利回りの動向
アパートの年間平均賃料は約11.4万ディルハム、ヴィラは約24.5万ディルハムで、いずれも前年より上昇しています。表面利回りはアパートで約8.3%、ヴィラで約6.7%と、投資対象としての魅力が継続しています。
注目エリアと新規プロジェクト
サディヤット島、ヤス島、アル・リーム島、アル・ファヒド島などで大規模な住宅・リゾート開発が進行しています。Aldar社によるウォーターフロント開発や、ブティックホテル、マリーナ施設を含む高級ヴィラ開発などが進められ、外国人投資家からの注目も集まっています。
商業・オフィス市場の回復
Al Maryah Islandを中心に、グレードAのオフィススペース需要が回復しています。政府機関や多国籍企業のオフィス移転が進む中、ハイブリッドワークの普及に対応した柔軟な空間設計が評価されています。倉庫・物流施設への投資も拡大しており、Aldar社が5億ディルハム規模で工業用資産を取得するなど、インフラ強化の動きも活発です。
外国人投資家の動向と政策支援
アブダビでは、外国人が購入可能なフリーホールドエリアの拡大と、200万ディルハム以上の物件購入で取得可能な「ゴールデンビザ」の導入により、高価格帯物件への投資が活発化しています。特にヨーロッパ・アジア圏からの中長期投資家の参入が目立ちます。
持続可能性とテクノロジー対応
新築開発では、グリーンビルディング規格に準拠した設計や、太陽光発電・断熱性能の高い建材の活用が標準となりつつあります。VR内覧やAIによる価格査定、オンライン契約システムの導入も進んでおり、デジタル化が不動産取引全体の効率を押し上げています。
全体的な市場展望
アブダビ不動産市場は、2025年も継続的な成長が見込まれます。住宅・商業いずれの分野でも需要が高く、政府の経済自由化政策や投資誘致策が後押ししています。特に高級ヴィラや海沿いの物件、フリーホールド地域での投資は今後も堅調に推移する見込みです。投資利回りとインフレヘッジの観点から、依然として有力な投資先といえます。
アブダビ不動産投資としての見解
アブダビは、不動産投資で注目が高まっているエリアです。UAEの不動産市場におけるリーダーの地位をめぐってドバイと競争しています。アブダビは外、国人投資家の間でますます人気を集めています。2023年上半期のアブダビ不動産への外国投資は、前年同期比363%増加しました。
アブダビのエンターテイメントと文化インフラの発達により、毎年多くの観光客がアブダビに集まり、賃貸不動産の需要にプラスの影響を与えています。UAEの首都アブダビは、年末までに2,400万人の観光客を迎えるという目標を設定しています。この首長国は世界中からの観光客を歓迎しており、最も多くの外国人観光客がサウジアラビア、インド、英国、米国から来ていました。
アブダビの観光人気が高まっているのは、ユニークなリゾート、受賞歴のあるテーマパーク、文化的名所、そして発達したエンターテイメントインフラの存在によるものです。アラブ首長国連邦の首都で最も人気のあるランドマークには、ルーブル アブダビ、東部マングローブ国立公園、シェイク ザイード グランド モスク、シーワールド アブダビ、フェラーリ ワールド アブダビなどがあります。さらに、アブダビ グッゲンハイム美術館とサディヤット文化地区のザイード国立美術館は、2025年に開館します。
世界中からの観光客の間で首長国の人気が高いため、賃貸不動産に対する大きな需要が生じています。これは、不動産を賃貸して安定した収入を得たい投資家にとってはメリットとなります。
現時点では、アブダビの賃貸価格の伸びは、ドバイの高騰には及ばないものの、引き続きプラスの動きを示しています。
また、ドバイ同様に、所得税の免除やゴールデンビザなどもあるため、移住の選択肢として、ドバイと並んで検討されるエリアになっています。
さらに、アブダビでは、2030年に万博が開催され、数百万人の観光客が集まり、地元経済が活性化します。万博会場周辺の不動産や、流入する観光客に対応する不動産への投資は、戦略的な動きとなる可能性があります。
まとめると
現在はドバイの不動産価格の上昇には及ばないものの、首都であり、豊富な石油資源による圧倒的な経済力があるのがアブダビです。その経済力を惜しみなく、不動産・インフラ・新規プロジェクトに投資する政府の方針があるため、今後の発展という意味では、ドバイよりも強い都市になる可能性を秘めているエリア
と言えます。
アブダビ不動産も、ドバイ不動産と比較して、同じような価格帯、同じような利回りになっていますが、継続した発展という意味では、経済力が圧倒しているアブダビに軍配が上がる可能性が高く、おすすめの投資エリアと言えます。

ドバイでキャピタルが取れる場所が少なくなってきている中で、今後、大きなキャピタルゲインを期待できます。