
「ウズベキスタン不動産って買えるですか?」
「ウズベキスタン不動産投資ってどうなんですか?」
ウズベキスタン不動産の購入、ウズベキスタン不動産投資を検討している方もいらっしゃるかと思います。今回は、ウズベキスタン不動産投資、ウズベキスタン不動産の買い方・メリットデメリット・リスク・利回り・税金まで、徹底的に検証したいと思います。
そもそも、ウズベキスタン不動産は日本在住の日本人が買えるの?
買えます。
ウズベキスタン不動産は、外国人でも、
- 土地
- 建物
ともに、購入することが可能です。
ただし、外国人投資家が購入できるのは「150,000ドル以上の投資に関して」と制限がかかっています。150,000ドル未満の物件は、現地の方しか購入できないようになっています。
初代大統領カリモフが2016年に死去した後、新たに就任したシャヴカト・ミルズィヤエフ大統領のもとで、これまでの鎖国的な政策から一転、外貨交換自由化をはじめとする経済政策の大転換が進められています。
ウズベキスタンは、海外から投資を集める政策に切り替わったことにより、不動産市場を外国投資家に徐々に開放しています。ウズベキスタン在住ではない外国人も不動産を購入しやすくなっています。
ウズベキスタンという国とは?
概要
| 投資先 | ウズベキスタン不動産 |
|---|---|
| 国名 | ウズベキスタン共和国 |
| 面積(k㎡) | 447,300k㎡ |
| 日本との比較 | 1.2倍 |
| 人口 | 35,200,000人 |
| 日本との比較 | 0.3倍 |
| 首都 | タシケント |
| 民族 | 84.4%がウズベク系、その他、タジク系、カザフ系、カラカルパク系、ロシア系 |
| 言語 | ウズベク語およびロシア語 |
| 宗教 | イスラム教スンニ派 |
| 通貨 | スム(SUM) |
| 政策 | 共和制 |
| 主要産業 | 綿繊維産業、食品加工、機械製作、金、石油、天然ガス |
| 日本からの移動時間 | 9時間 |
| 為替 | 変動相場制 |
| 格付け | S&P BB- フィッチ BB- ムーディーズ Ba3 |
ウズベキスタンは、正式名称は「ウズベキスタン共和国」で、中央アジアに位置する共和制国家です。北はカザフスタン、北東はキルギス、南東はタジキスタン、南はアフガニスタン、南西はトルクメニスタンが存在し、中央アジアの二重内陸国(2国経由しないと海にたどり着かない国)です。
ウズベキスタンは様々な民族によって構成されている多民族国家で、6つの独立したトルコ系国家の一つに数え上げられます。大統領制の立憲政治が敷かれていて、国連、WTO、CIS、上海協力機構(SCO)、ユーラシア経済連合、CSTO、OSCE、イスラム協力機構などの国際機関に加盟しています。
国内の主要民族はウズベク人で、総人口の約83%を占めます。そのほか、ロシア人(2%)、タジク人(4~30%)、カザフ人(3%)、タタール人(1.5%)、カラカルパク人(2%)がいます。ロシア人やその他の少数民族が他国へと移住し、ソビエト連邦時代に他国に居住していたウズベク人がソ連崩壊に伴う独立回復後にウズベキスタンへ帰国していることから、同国内に住むウズベク人以外の民族の割合は減少傾向にあります。
ウズベキスタンは12の地域(ヴィラヤット)、タシュケント市、1つの自治共和国カラカルパクスタンで構成されています。
国内ではウズベク語が主に話されているが、ロシア語も共通語として使われています。
宗教はイスラム教が主流であり、ウズベク人の多くはイスラム教スンナ派です。
ソビエト連邦の崩壊後、1991年8月31日に「ウズベキスタン共和国」として独立を宣言しました。1991年にウズベキスタンが独立した際、イスラム原理主義に対する懸念が中央アジア地域に広まりました。支配的な宗教であったイスラム教信者(ムスリム)が急激に増加するであろうという予想に基づくものであったが、1994年時点では、ウズベキスタンの人口の半数以上が「自分はムスリムである」と答えている一方で、信仰における知識やその実践方法に関してはこれを持ち合わせている割合が極めて低く、世俗化しており、戒律などは緩い国です。
独裁者イスラム・カリモフの死後、シャフカト・ミルジヨエフ政権下で大きな改革が行われ、隣国のキルギス、タジキスタン、アフガニスタンとの関係は劇的に改善されました。
経済は、市場経済への移行が徐々に進んでおり、対外貿易政策も輸入代替を基本としています。2017年9月、同国通貨は市場レートで完全に交換可能となりました。ウズベキスタンは、綿花の主要な生産国であり、ソ連時代からの巨大な発電施設と豊富な天然ガスの供給により、ウズベキスタンは中央アジア最大の電力生産国となっています。ウズベキスタンは、大きな流動資産、高い経済成長、低い公的債務があることが格付けでも好意的に評価されています。
経済
ウズベキスタンは世界で第7位の綿花生産国であり、世界第9位の綿花輸出国であり、同時に世界第11位の金採掘国です。他に生産量の多い製品としては、天然ガス、石炭、銅、銀、タングステン、石油、ウランなどがあります。
ウズベキスタンの対外的地位は2003年以降次第に強くなっています。金や綿花(ウズベキスタンの主要輸出製品である)の世界市場価格の回復、天然ガスやその他生産品の輸出量の増加、労働力移入人数の増加という様々な要因により、現在の収支は大幅な黒字に転じ、世界規模の銀行HSBCの調査によると、ウズベキスタンは次の10年間で世界でも有数の成長速度の速い国家(トップ26)になると予測されています。
ウズベキスタン不動産が不動産投資で注目される理由・メリット
1.すでに3,600万人の人口がありながらも、今後も増加する予想
ウズベキスタンの人口は、3,600万人を超えています。2050年には4,500万人を超えると予想されています。平均年齢は27歳で働き手が多い国です。全人口の約30%は14歳以下+約40%が24歳以下です。
ウズベキスタンの総人口推移
2.人口ピラミッドがきれいな形状で、人口ボーナスも長く獲得できる
きれいな正三角形をしていて、子供の数が多く、人口ボーナスが長期的に継続されることがほぼ確実と言えます。
ウズベキスタンの人口ピラミッド
人口ボーナスとは
生産年齢人口(15~64歳)に対する従属人口(14歳以下の年少人口と65歳以上の老年人口の合計)の比率が低下し、経済成長を促す効果のことで、 人口ボーナス期では豊富な労働力を背景に個人消費が活発になる一方、高齢者が少なく社会保障費用が抑えられるため、経済が拡大しやすい状況となります。
3.治安の良さ
ウズベキスタンは、治安が良く、夜、女性が一人歩きしても安全な国と言われています。
実際に、世界平和指数を見てみると
| 平和指数項目 | 日本 | ウズベキスタン |
|---|---|---|
| ランキング(136国中) | 12位 | 67位 |
| 平均 | 1.443 | 1.851 |
| 社会で認識されている犯罪性 | 1.950 | 1.600 |
| 警備員と警察 | 2.191 | 3.500 |
| 殺人 | 1.116 | 1.672 |
| 投獄された人々 | 1.262 | 1.675 |
| 武器へのアクセス | 1.000 | 4.000 |
| 組織的な紛争(内部) | 1.000 | 3.000 |
| 暴力的なデモ | 1.500 | 1.500 |
| 凶悪犯罪 | 1.000 | 3.000 |
| 政治不安 | 1.000 | 3.125 |
| 政治的テロ | 1.000 | 3.000 |
| 武器の輸入 | 1.620 | 1.055 |
| テロ活動 | 1.380 | 1.093 |
| 紛争による死亡者数(内部) | 1.000 | 1.000 |
| 軍事費 | 1.621 | 1.927 |
| 軍関係者 | 1.303 | 1.201 |
| 国連平和維持活動資金 | 1.200 | 1.000 |
| 核兵器と重兵器 | 3.953 | 1.094 |
| 武器輸出 | 1.007 | 1.000 |
| 避難民 | 1.000 | 1.004 |
| 隣国関係 | 3.000 | 3.000 |
| 紛争による死亡者数(社外) | 1.000 | 1.000 |
| 対外紛争が発生した | 1.000 | 1.000 |
| 内部紛争が起こった | 1.000 | 1.000 |
| 国内および国際紛争 | 1.403 | 1.805 |
| 安心・安全 | 1.292 | 2.183 |
| 軍事化 | 1.728 | 1.685 |
全体の順位は、86位と平均的な順位ですが「社会で認識されている犯罪性」は、日本よりも数値が低く、不動産価格が低く、これから発展する国という視点では、かなり安全性の高い国と言えます。
4.経済の自由化や民主化を進める大統領シャフカト・ミルジヨエフ氏
2016年から大統領を務めるシャフカト・ミルジヨエフ氏が、経済の自由化や民主化を強く推し進めていることが、投資の後押しとなっています。
中央アジアで最も多い約3600万の人口や農業、豊かな観光資源などを基盤として、中国や中東、欧州などから投資を誘致し、隣国アフガニスタンの情勢が悪化し、他の中央アジア諸国で騒乱や政変が起きる中、内政を安定させ経済改革を進めています。
また、ミルジヨエフ大統領は外資の保護を目的とする一連の改革を実施し、ウズベキスタンを投資家にとってより魅力的な国にしようと努めています。2期目当選時には「外国人投資家には絶対損はさせないように」と発言しています。
- 投資にかかわる許認可が非常に簡素化された
- 投資の手続きのデジタル化が進んだ
- 外資系企業数は2017年の5,000社から2020年末に1万社に
- 投資関連法や自由経済区(FEZ)に関する法律
- 投資家の事業に対する政府の介入を減らす
- 投資家は国外への自由な送金を保証され、利潤税と資産税を一定期間免除される
- 投資の国有化と接収を禁止する
- 税の優遇措置
- 投資家ビザの整備
- 大規模な民営化も開始。国が資本参加する企業約3,000社が売却される予定
- オープンで自由な貿易を目指してWTO加盟交渉も進めている
- 世界銀行のビジネス環境ランキングでも、2012年の166位から2020年には69位に
- 地下経済を削減し企業活動の公平な競争環境を形成するプログラム
- ウズベキスタンのすべての都市は2025年までに基本計画を策定する大統領令
挙げていけばキリがないのですが、大統領の明確な「外国からの投資を集める。そのためにできることはすべてやる」というスタンスが、実際の数字にも表れてきており、投資家としては安心して投資できる環境が整っていることを意味しています。
ちなみに、国民投票で、大統領任期が5年から7年に延長され、ミルジヨエフ氏はさらに2期14年、政権を維持できることになりました。国民からの支持も高く、ミルジヨエフ氏の得票率は87.05%と圧倒しており、2037年まで政権を長期化させる可能性があります。
5.タシュケントの建設需要が増加中
ビジネス環境を改善し、起業家にとって有利な条件を作り出した結果、260億ドルが投資されました。
タシケントで操業する企業の数は過去6年間で倍増し、建設が激化し、新しい住宅、近代的な企業や施設が建設されました。
- 3万人分の学校
- 2万人分の幼稚園
- 2千床の医療機関
- 200ヘクタールの公園
- 10以上の大型スポーツ複合施設
- 14の地下鉄駅が開業し、1日の乗客数は100万人超
現在、タシュケントに住み、働いている人の数は400~500万人です。
市内では2万戸以上のアパート、40以上の学校、幼稚園、診療所のための高層ビルの建設が必要となっています。
十分な不動産需要が創出されています。
6.新タシュケント計画
イギリス、シンガポール、トルコの専門家と協力して、2045年までのタシュケントのマスタープラン草案が作成されました。これは、住民にとって好ましい条件の創出、市外での建設の実施、環境の清潔さの確保、タシケントの建築的外観の保存を規定しています。
タシュケントマスタープラン2045とは
- タシュケントの発展のための戦略のこと
を意味します。新タシュケント計画は、マスタープランに含まれるものです。
新タシュケント計画


タシュケント地域の国境を徐々に拡大し、チルチク川とカラス川の間に新しいタシュケントを建設する計画

議員や一般の人々との議論の後、プロジェクトの3つの選択肢から最も最適なものが選択されました。
- 6,000ヘクタールの面積
- 100万人の居住
第一段階
- 6万人を収容する集合住宅
- 30の学校
- 20の幼稚園
- 総合診療病院
- 5つのかかりつけ診療所
- 新ウズベキスタン大学
- 国立図書館の新館
- 劇場
- 美術学校
- 貿易およびサービス施設
が建設される予定です。
- 公共交通機関は電気バスのみ、
- 歩行者や自転車が自由に移動できる快適な環境を
- 10万台分の地下駐車場
- チルチク川とカラス川に 14本の近代的なトンネルと7本の橋
- すべての電気、通信ネットワーク、ガス、水道管は地中に埋設
- 発電し秋と冬に建物を暖め、夏に冷房するトリジェネレーションステーション
- 節水技術により水の消費量が2分の1に削減
- 廃水は最新の技術に基づいて処理され、灌漑や技術目的に使用
新しい都市は、革新的なテクノロジーに基づいて 20万人の高収入の雇用を創出します。このために、新しいテクノロジーパーク、ITパーク、教育および医療クラスターが創設されます。
まだ、不動産投資ができる状況ではありませんが、将来のプランが明確であることは大きな発展への希望があると考えられるのではないでしょうか。
7.手ごろな不動産価格
ウズベキスタン不動産は、他の海外不動産と比べると、あきらかに手ごろな価格で購入できるものとなっています。
都心部の1LDK(1bedroom)の分譲マンションで考えても
- 日本の不動産 → 8,000万円~1.2億円
- ドバイ不動産 → 6,000万円~1.5億円
- フィリピン不動産 → 2,000万円~4,000万円
- カンボジア不動産 → 2,000万円~4,000万円
- エジプト不動産 → 1,000万円~2,000万円
- ウズベキスタン不動産 → 2,000万円~3,000万円
まだまだ、他の国と比較して、不動産価格が安いのです。
日本は当然としても、東南アジアでも、不動産価格が上昇傾向にあり、ローンが使えない海外不動産投資では投資しにくくなっている現状があります。
その中では、ウズベキスタン不動産は投資しやすいメリットがあります。
8.高い利回り
おおむね、発展途上国の場合
不動産投資の利回り ≒ 銀行の定期預金金利
となります。
ウズベキスタン不動産は、通貨スム(SUM)での預金金利が年率15%前後となっています。これは、通貨が弱いことが大前提としてあるのですが、定期預金金利が年率15%ということは、不動産投資の利回りも、近しい利回りになることが多いのです。
定期預金金利よりも、不動産投資の利回りが低いと、不動産開発の資金が調達できないから必然的にそうなるものです。
9.ウズベキスタンは、親日国
ウズベキスタンが親日国になった背景は、1991年のソビエト連邦崩壊に伴う独立当時、社会基盤が乏しく、経済発展を模索していたところ、日本とアジア開発銀行がODA拠出をして、下支えしたため、両国の信頼関係は強固であり、小泉首相や安倍首相も、ウズベキスタンに訪問しています。
また、第二次世界大戦後のシベリア抑留によって、多くの日本人がウズベキスタンへ連行され、オペラハウス「ナヴォイ劇場」やファルハドダムなどの建設に従事させられていました。この時の日本人の勤勉な働きぶりや地元住民との交流の様子は今日まで伝えられており、1966年のタシュケント大地震でもこの「ナヴォイ劇場」は倒壊を免れたことから、国内では日本製品への信頼が非常に高いという経緯もあります。
つまり、国としても、国民から見ても、日本への信頼は非常に厚いものがあり、投資先としてのポジティブな要素となっています。
日本企業も、三菱商事、いすゞ、伊藤忠、丸紅、豊田通商、JOGMEC、NEC等の大企業から、中小企業まで、多くの企業がウズベキスタンに進出したり、ウズベキスタンの企業とパートナーシップをもって、事業を進めています。
10.若者への教育に力を入れてい
ウズベキスタンは、若者への教育に力を入れています。中学までが義務教育です。
政府は、1991年の独立以降、教育を最重要課題の一つとしています。教育内容を、市場経済体制へ対応する形に変革し、教育改革の中でも特にウズベク語の普及政策(国民の8割近くがウズベク系)を推進しています。学校教育でもウズベク語に重心が移りつつあるが、タシケント市ではロシア語で授業を行う学校も存在する。高等教育、大学では分野によっては現在でもロシア語が使用されることが多い状況です。
ウズベキスタンの教育レベルは、学校施設の新築・改築、教育機材の更新、適性ある教員の養成・研修等の施策により、徐々に向上しています。また、日本をはじめ各国からの支援で、教育施設・機材の更新や教員の養成を行っています。他方で、教師や機材の不足が、国際的水準では十分でないレベルにあることも少なくありません。
ウズベキスタン政府のて教育セクタープラン
- 就学前幼児教育の開発
- 中等教育の生徒の知識と思考力、リーダーシップの育成
- 中等専門職業教育(Secondary, Specialized Vocational Education: SSVE)の卒業生の進路の確保(高等教育または労働市場)
- 人材育成のための教員育成
- 科学、社会経済、文化の高度な発展に資する大学卒業生の輩出
- ノンフォーマル・成人教育の拡充
- 子どもと若者の自由時間の活用
- 特別なニーズの必要な子どもと若者へのケア
若者の教育に力を入れている国は、必然的に発展することになるため、投資先選定の重要なポイントとなります。
11.財政が安定している国
ウズベキスタンは、直近の中央銀行の発表したデータによると
- 2022年の輸入額は前年比26.0%増
- 2022年の経常収支の赤字額は5億1,100万ドル※2021年の48億ドルから9分の1近くに縮小
- 2022年の第1次所得収支(64.6%増の3億2,100万ドル)、第2次所得収支(2.3倍の149億ドル)の黒字額合計が過去最高の152億ドル
黒字額合計が過去最高の152億ドルとなり、貿易・サービス収支の赤字157億ドルをほぼ相殺しています。
理由は、海外への短期労働者渡航数の増加し、仕送り額も増えたこと、対ロシア金融制裁の影響でロシアからの送金が現金などから送金システムに移行したことで統計上に数字が表れるようになったこと、ロシアの小規模輸入業者が契約に基づく通常の銀行送金ではなく、個人間の送金システムを通じてウズベキスタンの輸出業者へ送金したことが挙げられています。また、ウズベキスタンのインバウンド短期観光客数と国際旅客サービス分野は高い成長を示し、2022年のサービス輸出は前年比46.2%増の33億ドルに達しています。
国としての財政は比較的安定し、成長している国と言えます。ウズベキスタンは、大きな流動資産、高い経済成長、低い公的債務があるため、国としての破綻の可能性が低いメリットがあります。
ウズベキスタン不動産の不動産投資におけるデメリット・リスク
1.為替リスク。さらなる通貨安があれば為替差損が発生
スム(SUM)の預金金利は、15%前後です。これだけの金利が付くというのは、逆に言えば「通貨の信用がない」「通貨が弱い」ということに他なりません。
ここから通貨高に向かえば、投資した不動産にも為替差益が発生しますが
ここから通貨安に向かえば、投資した不動産にも為替差損が発生します。
近隣のトルコリラが下げ続けていることを考えると、今後も、通貨安になるリスクというのは、ありうるリスクとして考えておく必要があります。ただし、トルコリラは、大統領の政策的な問題が長期の通貨安になっているため、同じことがウズベキスタンで起こるとは限りません。
ウズベキスタンの為替「JPY/UZS」
ウズベキスタンの為替「USD/UZS」
為替がはじまった2009年からは、スム(SUM)は下落傾向を続けていますが、2017年9月に実施された、通貨スムの大幅切り下げからはほぼ横ばいで推移しています。経済発展とともに、スム(SUM)高になる可能性はあると考えられます。
2.まだ汚職があり、賄賂が必要になることもある国
政府が、汚職の撤廃を推し進めていますが・・・
それでも、ビジネスに慣れていない国であり
- 話が進むのが遅い
- コネがないと話が進まない
- 賄賂が必要
という事案が少なくありません。
時間とともに、クリーンになっていくことが予想されますが、不動産物件を購入し、運用していくという投資家にとっては、不安を感じる部分もあります。
3.ディベロッパーのクオリティの不安
ウズベキスタンは、不動産需要も急激に伸びてしまっているため、ディベロッパーの経験値が追い付いていない可能性が考えられます。
中国などのディベロッパーも入ってはいるものの、基本は、現地のディベロッパーの物件がメインになります。
建物のクオリティ、室内のクオリティ、耐震などの安全性、給水・排水・設備の機能性など、日本人から見ると、低いクオリティの物件に投資をするということになります。
他の物件も、ハイクオリティではないため、ウズベキスタンでの投資という意味では、問題はないのですが、日本人投資家の目線では、不安になる部分でもあります。
ウズベキスタン不動産投資で発生するコスト
1.税金
ウズベキスタン不動産では、税金が発生します。
主な税金
- VAT(付加価値税):12%
- 固定資産税:1.5%
- 不動産所得税:不動産所得に対する12%
- 不動産譲渡税:売却益に対する12%
が必要になります。
2.初期費用
ウズベキスタン不動産で購入時点で必要な初期費用には
- VAT(付加価値税):12%
- 登記費用(名義変更):約130ドル
- 家具、家電、鍵交換など:約400ドル~500ドル/㎡
が必要になります。
家具や家電に関しては、品質によって大幅に金額が変動するようです。一般的に完全なスケルトン渡し(トイレやキッチンなどもない)形になるため、初期の家具・家電費用が結構割高な金額が設定されています。
3.賃貸管理時の費用
- 賃貸管理費:賃貸収益に対する約15%
- 修繕管理費:※賃貸管理費に含まれる
- 不動産所得税:不動産所得に対する12%
4.売却時の費用
不動産譲渡税:売却益に対する12%
ウズベキスタン不動産投資後の利回りシミュレーション
- 為替 1UZS(スム) = 0.012円
という場合に
- 建物金額:2,000,000,000UZS(24,000,000円)
と仮定します。
初期費用
- 登記費用:約130ドル = 1,600,000UZS(19,200円)
- VAT:物件価格の12% = 240,000,000UZS(2,880,000円)
合計:241,600,000UZS(2,899,200円)
物件価格込み:2,241,600,000UZS(26,899,200円)
※家具・家電費用は、品質によって変動があるため、考慮していません。
想定家賃
2,000,000AEDで購入できる物件の場合、年間240,000,000UZS(2,880,000円)ほど
運用時コスト
- 賃貸管理費:家賃の15% = 36,000,000UZS(432,000円)/年
- 不動産所得税:不動産所得に対する12% = 28,800,000UZS(345,600円)/年
- 固定資産税:不動産評価に対する1.5% = 30,000,000UZS(360,000円)/年
運用コスト合計:94,800,000UZS(1,137,600円)/年
というコストが想定されます。
概算のシミュレーション
- 初期コスト合計:2,241,600,000UZS(26,899,200円)
- 年間想定賃料:240,000,000UZS(2,880,000円)/年
- 運用コスト合計:94,800,000UZS(1,137,600円)/年
- 想定年間収益:145,200,000UZS(1,742,400円)/年
- 利回り:6.5%
ウズベキスタンの物価(給料・家賃・不動産価格・住宅ローン金利)
ウズベキスタン不動産に投資するうえでは、ウズベキスタンの物価を抑えておく必要があります。
ウズベキスタン物価の中でも、水・レストラン・家賃・不動産価格などを東京と比較しています。また、物価ではありませんが、平均給料・住宅ローン金利の数値も東京と比較しました。
ウズベキスタン(タシュケント)と日本(東京)の物価比較
| 都市/国 | 東京/日本 | タシュケント/ウズベキスタン | タシュケント/ウズベキスタン |
|---|---|---|---|
| 通貨 | 円 | UZS | UZS |
| データ計測日時 | 2026/3 | 2026/3 | 2026/3 |
| データ計測時点の為替 | 1円 | 0.0130円 | 0.0130円 |
| 物価 | 平均 | 平均(円換算) | 比率(対東京) |
| 安いレストランでの食事 | 1,200円 | #VALUE! | #VALUE! |
| 一般的なレストラン・2名・3コース | 6,550円 | #VALUE! | #VALUE! |
| マクドナルドのバリューセット | 800円 | #VALUE! | #VALUE! |
| 国産生ビール(0.5リットル) | 600円 | #VALUE! | #VALUE! |
| 水・ボトル(1.5リットル) | 131円 | #VALUE! | #VALUE! |
| タクシー 1km(通常料金) | 500円 | #VALUE! | #VALUE! |
| ガソリン(1リットル) | 176円 | #VALUE! | #VALUE! |
| シティセンターのアパートメント (1 ベッドルーム) | 180,558円 | #VALUE! | #VALUE! |
| アパートメント (1 ベッドルーム) センター外 | 101,867円 | #VALUE! | #VALUE! |
| 市内中心部のアパート購入の平方メートルあたりの価格 | 1,812,404円 | #VALUE! | #VALUE! |
| センター外のアパート購入の平方メートルあたりの価格 | 814,000円 | #VALUE! | #VALUE! |
| 平均月給(税引後) | 413,060円 | #VALUE! | #VALUE! |
| 住宅ローン金利 (%)、年間、20 年間固定金利 | 1.70% | 23.07% | 1359% |
ウズベキスタン不動産の買い方
ウズベキスタン不動産に強い日本人スタッフがいる、日本人が運営する不動産会社に依頼するのが一番確実な方法です。
ウズベキスタン不動産は、日本人の不動産会社は数少ないものの、一定数取り扱いがある不動産会社があります。買い手側(投資家側)のニーズをくみ取って、物件を紹介し、不安を払しょくしてくれる、信頼できる不動産会社を見つける必要があります。
現地のネットワークが少ない不動産会社だと、運用に回した際の問題などに対応できないなど、デメリットも多いので注意が必要です。
ウズベキスタン不動産投資のおすすめエリア
タシュケント
タシュケントは、ウズベキスタンの首都であり、人口219万人を超える中央アジア最大級の都市です。テュルク語で「石の町」という意味があり、「タシケント」と表記されることもあります。
タシュケントはシルクロードの中継都市として多くのものが集まる物流の中心地として発展していた。現在でも大規模なチョルスー・バザールが所在するなど国内最大の商都で、中央アジアで2つしかない地下鉄のある都市です。
ウズベキスタン政府、労働組合、民間の医療施設や歯科施設があり、アーンスト・アンド・ヤング、デロイト トウシュ トーマツ、プライスウォーターハウスクーパース、Gravamen Fidelis、Fides LLPなどのアメリカ合衆国やヨーロッパのコンサルティング会社の事務所があるなど、政治と経済の中心エリアです。
タシュケントには、中央アジアで最も高い建築物であるタシュケントタワーやシルクロード時代のイスラム教建築物の他、中央アジア色が強く漂う異国情緒たっぷりの場所やソ連時代に作られた建物、冷戦後の近代的な建造物など、様々な時代や様々な文化の魅力たっぷな観光スポットがあります。
サマルカンド
サマルカンドは、ウズベキスタンにあるシルクロードのオアシス古都です。
13世紀にモンゴル軍の侵攻によって廃墟と化したウズベキスタンの古都サマルカンドを甦えらせたのが、一代で大帝国を築き上げた英雄ティムールでした。ティムールは世界のどこにもない美しい都市を目指し建設しようと、各地の遠征先から優れた技術者や芸術家たちを連れ帰りました。建物を飾る「サマルカンド・ブルー」と呼ばれる鮮やかな青色タイルは、中国の陶磁器とペルシアの顔料が出合って誕生したもの。まさに「文化交差路」のサマルカンドは2001年、世界遺産に登録されました。
絹、毛織物、皮革などの工業が盛んで、イスラム建築の遺跡が多い、ウズベキスタンの第二の都市と言えます。
不動産価格は、タシュケントより安く、観光需要も多い都市です。
おすすめのウズベキスタン不動産物件情報
ウズベキスタン不動産 最新動向(2026年3月時点)
マクロ環境・金利
- インフレ沈静化と実需の回復
マクロ経済の安定化と通貨(スム)の相対的な落ち着きにより、不動産市場はかつての「投機主導」から「実需主導」へと明確に移行しています。住宅購入能力指数(Housing Affordability Index)は120%台まで改善し、国民の購買力が底上げされています。 - 住宅ローン市場の急拡大
銀行の住宅ローン貸出枠の拡大と借入期間の長期化が奏功し、2025年後半から住宅ローンの実行額が前年比で15〜30%ペースで急増しています。これが一次取得層の購入を強力に後押しし、市場の取引件数を底上げしています。
住宅(分譲・賃貸)
- 投機時代の終焉と価格の適正化
過去数年間の供給急増により、住宅の「ファンダメンタル価値」と「市場価格」の乖離が、かつての17%から4%程度まで急激に縮小しました。市場は質的に新しいフェーズ(健全化)に入っています。首都タシケントでは2025年に「超高級(ウルトラプレミアム)」物件の新規立ち上げがゼロになるなど、デベロッパーは実需向けの「エコノミー・コンフォート層」へ完全に軸足を移しています。 - 一次市場(新築)と二次市場(中古)の乖離
新築物件の価格はドル建てで年率5〜9%程度上昇していますが、デベロッパーは販売ペースを維持するため平均10%の大幅な値引き(ディスカウント)や分割払いを積極的に提示しています。一方、中古市場の価格は頭打ちとなっており、タシケント市内では微減〜横ばいで推移しています。 - 賃料は堅調な伸び
タシケントの平均賃料は約8.8ドル/㎡(前年比約7%増)と着実に上昇しています。ミラバッド(Mirabad)やヤッカサライ(Yakkasaray)などの中心地・高級エリアでは10ドル/㎡を超え、賃貸利回りを支えています。
オフィス
- 新規供給を吸収し、空室率が急低下
タシケントの近代的な賃貸オフィス総面積は約59万㎡に達しました。BomiやSummitなどの大型新規供給があったにもかかわらず、国内外の企業の旺盛な拡張需要により、空室率は25%から16%へ大幅に改善しています。 - Aクラス賃料の上昇
優良物件への「質への逃避(フライト・トゥ・クオリティ)」が起きており、Aクラスオフィスの平均賃料は34.6ドル/㎡まで上昇しました。国際水準を満たすハイエンドオフィスの需給は引き続き逼迫しています。
リテール・商業
- 国際ブランドの参入と「箱」の不足
外資系リテールブランドの進出意欲は非常に高いものの、国際的な技術要件や設備基準を満たす商業スペースが絶対的に不足しています。「Tashkent City Mall」などの最新モールが市場の新たなスタンダードを確立した一方で、既存の古い商業施設はテナント誘致のために深刻な近代化(モダナイゼーション)と改装を迫られています。
ホテル・観光
- 観光インフラの拡充
サマルカンド、ブハラ、ヒヴァといった歴史的観光都市へのインバウンド需要が引き続き旺盛です。タシケントやサマルカンド(シルクロード・サマルカンド等の巨大コンプレックス)を中心に、国際ブランドホテルの開業が相次いでおり、MICE(国際会議や展示会)需要を取り込むための施設拡充が進んでいます。
物流・工業
- タシケント周辺への一極集中と賃料調整
近代的な倉庫・物流施設の約72%がタシケントおよびタシケント州に集中しています。過去数年の開発ラッシュによる供給増を受け、2025年以降は賃料が13%ほど下落(約8.8ドル/㎡)し、市場は価格調整の局面にあります。 - トランジットハブとしてのポテンシャル
「ミドル・カレッジ(中央回廊)」構想を背景に、中国やトルコ、ロシアを結ぶ広域物流のハブとしての役割が期待されており、長期的な稼働率は底堅く推移しています。
REIT・資本市場
- 「キャピタルゲイン」から「インカムゲイン」へ
ウズベキスタン不動産は「手っ取り早く儲かる投機ツール」から、「営業収益(賃料収入)によって価値が決まるクラシックな投資資産」へと市場の成熟度が一段上がりました。投資家の目線も、純粋な値上がり益から、キャップレート(還元利回り)を重視する姿勢へと変化しています。
制度・規制トピック
- 地方市場の活性化
タシケント一極集中から、地方都市への波及が見られます。ブハラ、シルダリア、スルハンダリヤなどの地方都市で取引件数が20〜30%増と急増しており、政府の地方開発推進やインフラ投資が不動産市場の底上げに寄与しています。
投資家への示唆(セグメント別)
- 住宅
キャピタルゲインを狙った短期転売の旨味は薄れています。タシケント中心部の賃貸需要(駐在員や富裕層向け)を取り込める物件を厳選し、デベロッパーの「割引・分割プラン」を最大限活用して初期投資を抑える、長期インカム狙いの戦略が有効です。 - オフィス
Aクラスオフィスは空室率が低下し、賃料も上昇傾向にあるため、最も魅力的なアセットクラスの一つです。国際企業の受け皿となるハイスペックビルの収益性は高く維持されています。 - リテール
好立地にある旧規格の建物を取得し、国際ブランドが求める仕様にリノベーション(バリューアップ)して貸し出す手法に大きな事業機会が潜んでいます。
リスク・留意点
- 一部セグメントの供給過剰リスク
タシケント郊外や地方都市のマス向け住宅、および物流倉庫については、供給量が需要を一時的に上回る「消化不良」の兆候があり、価格や賃料の下落圧力に注意が必要です。 - 為替リスク(スム安)
足元は安定しているものの、依然として自国通貨(スム)の下落リスクは存在します。外貨建てでのリターンを計算する外国人投資家にとっては、為替ヘッジやドル建て賃料契約の可否が重要になります。 - インフラの逼迫と建築品質
急速な都市開発により、電力や水資源などの都市インフラへの負荷が高まっています。また、建設ラッシュの裏で施工不良等の品質トラブルも散見されるため、実績あるデベロッパーの選別が不可欠です。
まとめ
2026年のウズベキスタン(特にタシケント)不動産市場は、長らく続いた「投機的ブーム」が終わり、ファンダメンタルズに基づく「成熟・安定化」の新しい時代へと突入しました。住宅ローンに支えられた実需が市場の主役となり、オフィス市場はAクラス物件への需要集中で極めて好調です。投資家にとっては、全体的な価格上昇に便乗するフェーズから、物件の「運営利回り」と「テナント付けの確実性」を厳しく選別する、本格的な不動産投資スキルが問われる市場へと進化しています。
