「海外不動産投資での賃貸運用ってどうやれば良いのでしょうか?」
「海外不動産投資での賃貸運用で発生する費用・コストには何がありますか?」
「海外不動産投資での賃貸運用の注意点を教えてください。」
海外不動産投資では、売却して売却益を得る方法もありますが、賃貸運用して賃貸収入を得る方法もあります。今回は、海外不動産投資での賃貸運用のやり方・利回り・費用・注意点について丁寧に解説します。
海外不動産投資での賃貸運用とは?
海外不動産投資での賃貸運用とは
海外不動産を購入して、購入した物件を現地に住んでいる方に貸し出しして、家賃収入を得ること
を言います。
海外不動産投資での運用方法としては
- 売却して売却益を得る
- 賃貸運用して、賃貸収入を得る
- 民泊運用して、民泊収入を得る
- 自己利用する
という選択肢があります。
賃貸運用は、売却の次にメジャーな海外不動産投資での運用方法と言えます。
海外不動産投資での賃貸運用のやり方
日本国内の不動産投資での賃貸運用と同じで
現地の賃貸運用ができる不動産会社に依頼する
というのが一般的な方法です。
賃貸運用ができる不動産会社が
- ポータルサイトでの賃貸募集
- 賃借人との契約
- 家賃の回収
を代わりに行ってくれるのは、日本と同じ国が多いです。
多くの国では
- 1年契約
- 5%~10%の賃貸管理料
- 現地通貨での入金・現地銀行への送金
が一般的です。
現地の賃貸運用ができる不動産会社の探し方
- 海外不動産を購入した不動産エージェントに紹介してもらう
- 日本人経営者の現地の不動産管理会社をネットで日本語で調べる
- (英語ができる方)英語で検索して、現地の不動産管理会社を調べる
- 物件のディベロッパーに紹介してもらう
海外不動産投資での賃貸運用で発生する費用
海外不動産投資での賃貸運用で発生する費用には
- リフォーム費用
- 家具・家電費用
- 賃貸管理会社に支払う管理手数料
- 物件の共益費
- 所得税
- 固定資産税
があります。
リフォーム費用
海外では
- 完全なスケルトン渡し(壁紙やトイレなどもない状態)の物件
も存在します。
この場合は、最低限のリフォームをしてからでないと貸せないのが一般的です。
通常のコンドミニアム・レジデンスの場合は
- 壁紙
- トイレ
- キッチン
などの最低限の設備は整っているので、すぐに貸すことも可能です。
完全なスケルトン渡しだと、リフォーム費用は、物件価格の1割程度はかかってくるので、それなりの費用負担となります。
家具・家電・リフォーム費用
物件を貸し出すためには「家具・家電をどうするのか?」決める必要があります。
海外では
- 家具・家電は、借りる人が用意する
- 家具・家電は、貸す側が用意する
パターンがあります。
当然、家具・家電があった方が決まりやすく、高い家賃で貸せるメリットがあります。
海外の賃貸サイトでは
- Full Furnished → 完全な家具・家電付き
- Half Furnished/Semi Furnished → 一部の家具・家電付き
- Unfurnished → 家具・家電なし
という分類で、賃貸物件を検索できるのが一般的です。
賃貸管理会社に支払う管理手数料
賃貸管理をお願いする不動産会社に支払う手数料です。
1年契約での賃貸家賃の5%~10%が相場です。これは、どの国でもそんなに違いはありません。
物件の共益費
これは賃貸運用でなくても発生する費用です。
物件が完成したら、共益費(管理費)が発生します。
日本とは違い、共益費(管理費)分を借主が負担するのが一般的ですが、共益費(管理費)は家賃に乗せることも可能ですので、実質的には、どちらか負担とも言い切れないものとなっています。
所得税
現地で賃貸運用に伴い、賃貸収入が発生します。
収入が発生すると、その国での所得税が発生します。税率は、国によって異なります。
また、日本での所得税とは二重課税にならないように「外国税額控除」が利用できます。
固定資産税
これは賃貸運用でなくても発生する費用です。
物件が完成したら、固定資産税が発生します。
海外不動産投資での賃貸運用利回り
海外不動産投資の賃貸運用利回りは
- 投資する国
- 物件のある立地
- 賃貸需要
- 賃貸物件の共有数
- その国の国民の平均給料
- 物件のクオリティ
など複数の要素によって決まってきます。
ただし、おおむね賃貸利回りは、以下の水準になることが多いです。
先進国の場合
- 超一等地 → 年率3%~4%(日本で言えば、港区・千代田区)
- 一等地 → 年率5%~6%(日本で言えば、23区)
- 都心部 → 年率8%~10%(日本で言えば、千葉・神奈川・埼玉の東京よりのエリア)
- 地方 → 年率10%~20%(地方)
です。
基本的には、日本も上記のようになっていますが、海外でも同じような利回りになってきます。
発展途上国の場合
定期預金金利と近い利回りになる
発展途上国の場合「通貨が弱い」ことが多いです。
トルコリラや南アフリカランドなどの高金利通貨をイメージしてもらえればわかりやすいですが
- 定期預金利息 → 年率20%
という国の場合は
- 不動産利回り → 年率20%
と近い相場になりやすいです。
なぜならば、不動産利回りが定期預金利回りよりも、低かったら、投資する人が減ってしまい、多くの人が「定期預金に投資すればいいや。」となってしまうからです。
自然と、近しい利回りに設定されることになります。
具体的な海外不動産投資での賃貸利回りを知る方法には
- 賃貸管理会社に聞く
- 物件を購入した不動産エージェントに聞く
- 物件のディベロッパーに聞く
- ご自身で保有物件と近しい物件の家賃を現地の賃貸ポータルサイトで検索して、計算する
というものがあります。
海外不動産投資での賃貸運用の注意点
借りる人を選ぶ必要がある
「家賃を払えば誰に貸しても良いのか?」と言われるとそういうわけではありません。
というのも、日本人ほどモラルがない方が多いので
25㎡程度のワンルームに5人で住んでしまう
という方がいた場合には、設備や壁紙は、1年でボロボロになってしまいます。そうなれば、1年でかなりの修繕費を支払うことになってしまい、赤字になってしまうことすらあるのです。
2人で住むと言っていたのに、5人で住んでいた。
というケースも、少なくありません。
これを回避するためには
- 信頼できる賃貸管理会社を選ぶ
- 借主の審査をしっかりする
必要があります。
適正な家賃で募集する
- 相場よりも高い家賃で募集してしまえば、なかなか賃借人が決まりません。
- 相場よりも安い家賃で募集してしまえば、質の悪い賃借人にあたってしまうリスクが増えます。
適正な家賃相場を調べて、適切な家賃相場で賃貸募集をかける必要があります。
送金は、現地銀行がベター
賃貸収入・家賃の送金は、現地の銀行口座に、現地通貨で振り込んでもらう形がベターです。
いちいち、日本円で、日本の銀行に送金してもらうことになると、そのたびに、為替手数料や送金手数料が発生してしまうのと、現地の賃貸管理会社も、細かい送金が手間だと感じてしまうからです。
英語が話せない方は、日本人の賃貸管理会社がベター
家賃設定、リフォーム、支払・送金、入居者審査と、現地の賃貸管理会社と綿密なやり取りが必要になります。
英語が話せい方の場合は、日本語でコミュニケーションを取れる賃貸管理会社の方が良いのです。
フィリピン、ドバイ、カンボジアなど、ある程度の国には、日本人の賃貸管理会社があるはずです。
日本人の賃貸管理会社がない場合は、英語でコミュニケーションを取る必要がありますが、物件購入をした不動産エージェントなど仲介者を入れて、コミュニケーションを取ってもらう方が良いでしょう。