エジプトの不動産投資で注目のプロジェクトである「Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)」について解説します。
Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)とは?
Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)とは
エジプトの新行政首都(ニューキャピタル)に建てられている超高層ビルのこと
を言います。
- 高さ:1,000メートル(3,281ft)
- 総面積:1,250,000㎡(2,590,000sg/ft)超
- 階数:170階超
- 建築家:IDIA
- 開発者:El-Nasr Housing and Development
- 建設開始:2024年予定
- 完了予定:2030年
世界で最も高いタワーを目指す
新行政首都(ニューキャピタル)の象徴
となっています。
現在建設が完了している「Iconic Tower(アイコニック・タワー)」が394メートルですので、一気に2.5倍の高さの超高層タワーができることになります。
高さ1,000メートルの世界で最も高い建造物を目指す「エジプト・ビジョン2030」の一環として2018年に発表されました。「Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)」は、ドバイのブルジュ ハリファを上回り、世界で最も高い建造物となります。
エジプトのギザに拠点を置くエジプトの建築設計会社IDIAによって設計されています。
ナイル川に似た水路に囲まれたファラオのオベリスクの形で設計され、「Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)」は、170階建てで、住居、ホテル アパートメント、さまざまな規模のユニットが含まれる予定です。このプロジェクトには、いくつかのホテル、ショッピングモール、映画館、住宅、レクリエーションセンター、商業センター、医療センターも含まれています。
塔の建築はファラオ様式とアールデコ様式の両方からインスピレーションを得ています。「Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)」のプロポーションは、古代エジプトのオベリスクのプロポーションを参照しています。このデザインには、アールデコ様式にインスピレーションを得たルーバーが含まれており、太陽の傾きに応じて回転し、一日を通して暑さを軽減します。ナイル川は、プロジェクトの土地の角を結ぶ運河を介してプロジェクトのデザインに表現されています。
塔のファサードの模様は、ファラオ時代に使用されていたエジプトの蓮の花のデザインからインスピレーションを得ています。エジプトのナイル川沿いに何千年もの間成長してきた花で、古代エジプト文明に大きな役割を果たしたことは広く知られています。
「Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)」の建設費は推定32億ドルで、資金は中国からエジプトへの融資によって賄われます。この債務額はエジプトの総GDPのわずか1パーセントです。建設開始は依然として2024年に予定されています。
「Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)」の現状
2024年、建設開始予定となっており、まだ建設には着工されていません。すでに完成している「Iconic Tower(アイコニック・タワー)」と比較すると、まだ将来の建設予定のものであり、建設費用は「中国からエジプトへの融資」ですので、中国経済の状況を踏まえても、100%建設がされるものとまでは言い切れないのが現状です。
また、高さ1,000メートルの世界で最も高い建造物を目指すとはなっていますが、世界中でタワー建設の世界一競争が激化しているため、高さ1,000メートルで世界一になれる可能性は低いでしょう。
まとめ
「Oblisco Capitale(オブリスコ キャピタル)」は、まだ、建設も開始されていないプロジェクトです。そのため、不動産購入などの検討に、要素として組み入れるのは時期尚早と言えます。建設が着手され、全貌が見えてくるころには、新行政首都(ニューキャピタル)も都市として機能し始めているはずですので、様子見で良いと考えます。