「海外不動産を数年前に購入したけれども売却したい。どうやって売却したらいいの?」
「海外不動産を数年前に購入してまだ完成していないけど、売却できるの?」
「保有中の海外不動産って、今売ったらどのくらいになるの?」

海外不動産投資では、竣工(完成)の数年前に購入するプレビルドの形が一般的です。海外不動産も、同様で販売開始が竣工(完成)の5年前、6年前という物件も少なくありません。

5年、6年経過すれば、海外不動産を購入した方の経済状況や保有している国の経済の状況も大きく変化します。今回は、保有中の海外不動産を売却するためには、どうすれば良いのか?について解説します。

そもそも、海外不動産は、売却できるの?

もちろん、できます。

日本の不動産と同じように、海外不動産も、売却することが可能です。

竣工前のオフプラン物件でも、竣工済みのレディプラン物件でも、日本の不動産と同様に売却することが可能です。

オフプラン物件の売却の場合

オフプラン物件も売却は可能です。

ただし、ディベロッパーやその国のルールに従って、売却のための条件が設定されていることがあります。

例えば

  • 支払額が50%を超えていないと売却できない
  • 1年以上は保有していないと売却できない

などがあります。

オフプラン物件は、完成してない物件のため、所有権はまだない状態です。そのため、オフプラン物件の場合は、基本的には「そのディベロッパーが決めているルールに従って売却する」ということになります。

ディベロッパー側も、オフプラン物件の転売が横行してしまうと、物件価格が想定以上に高騰したり、管理が煩雑になってしまうので、一定の条件を設定するのです。しかしながら、オフプラン物件の購入者が資金繰りに困ってしまう状況では、建設資金の入金がされなくなってしまうと困るので、売却自体は許可しているのです。

レディプラン物件の売却の場合

これは、もう完成済みの物件であり、所有権(権利書)があり、登記がされている状態を意味します。

所有権をもって、物件が完成している状態であれば、普通に売却が可能です。日本の不動産と同じように不動産会社に売却を依頼することで、売却活動(買い手を見つける活動)をして、売却を進めます。

海外不動産売却の方法・手順

海外不動産の売却の基本的な手順としては

  1. 海外不動産を売却できる不動産会社を見つける
  2. 不動産会社が売却活動をする(買いたい顧客を見つける)
  3. 買い手が見つかったら、売買契約を締結する
  4. 売買契約に伴い売却額を入金してもらう
  5. 登記変更を行う
  6. 売却完了

という流れになります。

当然ですが、海外不動産を売却する際は、「海外不動産を買いたい方を見つけること」が最重要課題であり、買い手がいれば売買契約は成立することになります。

そのためには「海外不動産のエージェント」「海外不動産会社」を利用する必要があります。

現地在住の方で、オンラインや地元の掲示板などで、買い手を見つける方法を理解している方もいるかもしれませんが、ほとんどの海外不動産の投資家は、日本在住で、ご自身で買い手を見つけるノウハウは持っていないため、海外不動産会社を利用するのが第一の選択肢となります。

海外不動産売却での海外不動産会社の選び方

海外不動産を売却するためには、信頼できる不動産会社を見つける必要があります。

  • 海外不動産で中古物件を売却できる信頼できる不動産会社の特徴
  • 現地在住の不動産会社で現地でのライセンスがあること
  • 「海外不動産を購入したい」という顧客を多く抱えていること
  • 登記変更などの手続きのノウハウ(またはネットワーク)があること
  • 信頼できる不動産会社であること
  • (英語ができない方)日本語が話せるスタッフ、日本人スタッフがいる不動産会社であること

が重要になります。

そもそも、国によっては、現地での不動産会社のライセンスがなければ、レディプラン物件(完成済み)物件の売買の仲介業務ができないことが多く、ライセンスが必要になってきます。(日本でいう、 宅地建物取引業の免許です。)

オフプラン物件の売却であれば、現地のライセンスがなくても問題なく実行できることも多いのですが、レディプラン物件(完成済み)物件の売却の場合は、現地での仲介業務ができないと、買い手を見つける手段がかなり狭くなってきます。

現地のポータルサイトに掲載して、現地のポータルサイトから内見依頼があった方を案内して、売買契約して・・・という仲介業務を行うためには、現地での仲介業務のライセンスを持った会社であることが条件になるケースが少なくないのです。

また、「海外不動産を購入したい」という顧客を見つけられなければ、いつまで経っても、売却が完了しません。

  • 「海外不動産を購入する顧客」を多く抱えている不動産会社
  • 「海外不動産を売却できるチャネル(ルート)」を多く持っている不動産会社

に売却することが、高値売却・早期売却のポイントとなります。

売却が下手な不動産会社に依頼してしまうと、いつまで経っても売却が完了しないどころか、相場よりもかなり割安で売られてしまうなど、金銭的なダメージを追ってしまう可能性もあるのです。

その後、買い手が見つかってからは、契約、登記変更などの手続きが必要になります。

現地での中古物件売買の手続きがわかっていない不動産会社だと、ここで大きな問題が起きてしまう可能性があります。とくに買い手が外国人の場合は、問題が起きないような売買契約や確実な手続きが求められます。

海外不動産売却で注意すべき点

1.信頼できる不動産会社を探す

前述した条件に合う不動産会社を探す必要があります。

  • レディプラン物件の場合、現地在住の不動産会社で現地でのライセンスがあること
  • 「海外不動産を購入したい」という顧客を多く抱えていること
  • 登記変更などの手続きのノウハウがあること
  • 信頼できる不動産会社であること
  • (英語ができない方)日本語が話せるスタッフ、日本人スタッフがいる不動産会社であること

上記、すべてがクリアしていなくても売却活動自体はできるのですが、多くの問題を抱えてしまうケースもあります。
まずは、複数の不動産会社に連絡して

売却活動を依頼するのにふさわしい、あなたが信頼できると感じる不動産会社を見極めましょう。

また、オフプラン物件の売却の場合は、オフプラン物件を購入した不動産エージェントに相談してみるのが一番手っ取り早い方法です。オフプラン物件は、現地在住の不動産会社でなくても、売買ができるケースが多いため、同じオフプラン物件を買いたい日本人投資家を多く抱えているエージェントであれば、買い手を見つけることができる可能性があります。※日本人同士だと為替手数料などの負担がなくなるメリットもあります。

2.自分でも相場を確認する

オフプラン物件でも、レディプラン物件(完成物件)でも、その国の不動産サイトで検索すれば、いくらで売りに出されているか?をチェックすることができます。

  • 同じ物件
  • 同じぐらいの広さ
  • 同じような間取り(ベッド数)

で調べれば、売却されている物件が見つかるはずです。見つからない場合は、同じ築年数、近隣の物件でチェックしましょう。

その売却価格のやや低めの金額が基本的な「相場」と考えて良いでしょう。その売り物件は、まだ売れていない物件ですので、そこよりも若干安く出せば売れる可能性があるということになります。

当然、この相場確認で「売るかどうか?」の最終ジャッジも可能です。

  • すぐに資金かが必要な方 → 相場の高い・安いは関わらず売却を判断
  • 利益をある程度は確保したい方 → 相場で売れた場合に十分な利益があると判断できれば「売却する」
  • 利益をある程度は確保したい方 → 相場で売れた場合に十分な利益が取れないと判断するなら「売却しない」

という判断です。

自分で確認した上で、不動産会社にも「どのくらいで売却できそうなのか?」をヒアリングすると良いでしょう。

3.手数料・コストを確認する

不動産売却では

  • 仲介手数料(不動産会社の手数料)
  • サポート費用(現地の不動産会社ではなく、日本語が話せる不動産会社などを介する場合に請求されるケースがある)登記変更などの手続きの費用
  • 送金のための為替手数料(日本人通しの売買であれば、日本円での売買も可能)

などが発生します。

一般的に海外不動産の売買では、売り手2.0%、買い手2.0%というような仲介手数料が、その国のルールに応じて設定されているケースが多いです。ただし、不動産会社によっては、上記以外の手数料が発生することもあるため、正式に売却を依頼するときには、事前に「どんな費用が発生するのか?」、コストをすべて把握しておく必要があります。

4.信頼できるかどうか?を確認する

オンラインでも、対面でも、実際に面談をしたうえで、ご自身で信頼できる不動産会社かどうか?をジャッジする必要があります。

相性が悪い不動産会社の担当者に依頼すると、ストレスだけが溜まってしまうため、相性の良い担当者、信頼できる担当者がいる不動産会社を選ぶ必要があります。

5.税金の有無を確認する

海外不動産の売却では

  • 保有する不動産の国でのキャピタルゲイン税(売却時に得た利益)

が発生することが多いです。

また、日本在住の日本人の場合は

  • 日本での譲渡所得税

が発生します。

※二重課税となることを防ぐための外国税額控除が可能です。

とくに日本での譲渡所得税には、

  • 所有期間が5年以下の土地建物の譲渡所得税:短期譲渡所得(所得税:30%(住民税:9%))
  • 所有期間が5年超の土地建物の譲渡所得税:長期譲渡所得(所得税:15%(住民税:5%))

という差が出てきます。

短期間での売却で、譲渡益が出る場合は、要注意です。海外不動産でも、日本在住の日本人の方は、5年以上は所有する方がメリットが多いです。

6.為替レートの確認

海外不動産の売却で考えなければならない重要なポイントに

  1. 不動産価格の変動
  2. 為替レートの変動

の2点があります。

不動産価格の変動はもちろんなのですが、「海外不動産の売却」では、為替レートの変動も、損益に大きな影響を与えるものとなります。

例えば

  • 米ドル/円:1ドル100円で、20万ドルの海外不動産を購入した場合 → 2,000万円の負担
  • 米ドル/円:1ドル150円で、20万ドルの海外不動産を購入した場合 → 3,000万円の負担

ですから、

  • 1ドル100円 → 1ドル150円で売却するのであれば、為替差益が発生
  • 1ドル150円 → 1ドル100円で売却するのであれば、為替差損が発生

となります。

基本的には、海外不動産は現地通貨での売却となるため、為替の影響も大きく受けます。

海外不動産売却のタイミング

海外不動産の売却のタイミングとしては

  1. 不動産価格の変動
  2. 為替レートの変動
  3. 売却時に必要なコスト
  4. 売却時に発生する税金

の4点が重要なポイントとなります。

  • 不動産価格が上昇していれば → 譲渡益
  • 為替レートが上昇していれば → 為替差益

が発生します。

その上で

  • 売却時に必要なコスト
  • 売却時に発生する税金

を差し引いても、利益が出ているのであれば、売却しても良いタイミングと言えます。

上記に加えて、投資家の状況も踏まえて、売却を決める必要があります。

  • 今すぐ資金が必要
  • 他の投資先に資金を振り分けたい

などの状況があれば「損失が出ていても売却」という判断も妥当となります。

まとめ

海外不動産の売却では

  • 信頼できる不動産会社・不動産エージェントを探すこと

が最大の重要なポイントと言えます。

ここさえクリアできていれば、適切な売却金額で、契約も確実に、高値売却・早期売却が期待できます。

ここを間違ってしまうと、安く売られてしまう、契約でトラブルが起きる、手数料が高い、いつまで経っても売れない・・・など売却活動が全くうまく行かなくなってしまいます。

信頼できる不動産会社・不動産エージェントの特徴は

  • 現地在住の不動産会社で現地でのライセンスがあること
  • 「海外不動産を購入したい」という顧客を多く抱えていること
  • 登記変更などの手続きのノウハウがあること
  • 信頼できる不動産会社であること
  • (英語ができない方)日本語が話せるスタッフ、日本人スタッフがいる不動産会社であること

です。

海外不動産を売却できる、信頼できる不動産会社・不動産エージェントを見つけましょう。

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