目次

エジプト不動産

エジプト不動産 最新動向

マクロ環境・為替・金利

  • インフレは沈静化方向だが、生活実感はまだ重い
    インフレ指標は2023年後半のピークからは落ち着き、直近では都市部の年率で12%台まで低下しています。実務では「食品・家賃・教育・医療」など生活密着コストの粘着性が残り、家計の購買力はなお圧迫されやすい局面です。
  • 政策金利はなお高水準(ただし利下げ局面入りが意識されやすい)
    中央銀行の政策金利は、直近決定時点で預金金利20%/貸出金利21%水準です。銀行ローンは高コストになりやすく、住宅購入は「銀行ローン」よりも「デベロッパーの長期分割(実質的な社内ローン)」が主流になりがちです。
  • 為替は“安定を目指す局面”だが、外貨事情の影響を受けやすい
    公式レートでは1USD≒47EGP台の水準が確認できます。為替が落ち着くと投資家心理は改善しやすい一方、外貨の出入り(FDI・湾岸マネー・IMF関連・輸入決済)に左右されやすい構図は続きます。
  • 成長見通しは“改革+投資呼び込み”が前提
    成長率は中期で持ち直しが見込まれていますが、前提として民間投資の呼び込み・外貨確保・財政改革が強く意識されています。

住宅(分譲・賃貸)

  • カイロ住宅は「新都市(NAC)引渡し増」+「賃貸優位」が鮮明
    2025年Q3は、新行政首都(NAC)のR7地区中心に約7,500戸が竣工し、カイロの住宅ストックは約317,000戸まで拡大しています。一方でR7は工事が続くため、購入者がすぐ居住できないケースも想定される点が実務上の論点になります。
  • 供給は増えるが、需要の中心は“賃貸”に寄りやすい
    2025年Q3は転売(リセール)が低調で、賃貸需要が優勢とされています。購入者側は「完成・引渡しまでの不確実性」「金利水準」「流動性」を見て、売買より賃貸で様子見を選びやすい局面です。
  • デベロッパーは“長期分割・柔軟条件”で販売を押し上げる構図
    大手は頭金を抑えた条件、長い分割期間などで販売を伸ばしやすい一方、中小は資金繰り制約で苦戦しやすい、と整理されています。投資家目線では、同じエリアでもデベロッパーの体力差がリスク差になりやすいです。
  • 用地取得が再開し、供給計画は再び動き出している
    停滞していた土地取引が再び動き、特に大カイロ東部での取引が目立ったとされています。これは「開発マインドの回復」を示唆します。

オフィス(ビジネスパーク中心)

  • 供給は増加、空室率は一桁台で推移
    2025年Q3に約71,600㎡が新規供給され、オフィス総ストックは約250万㎡。空室率は9.0%まで低下しています。
  • プライム供給の“希少性”が賃料を押し上げ
    限られた優良床を背景に、プライムの賃料は前年比+7.6%。平均賃料の目安としてUSD456/㎡/年、グレードA平均はUSD332/㎡/年が示されています。
  • 需要は“高品質・ビジネスパーク志向”
    大手多国籍企業が拡張を検討し、質の高い床(立地・管理・設備)に選別的に需要が集まる、と整理されています。

リテール(商業)

  • 供給は継続、空室はなお高め
    2025年Q3は約69,600㎡(GLA)が新規供給され、総ストックは約313万㎡。一方で空室率は19.1%と高めです。
  • プライム賃料は横ばい圏、集客コンテンツが勝ち筋
    プライム賃料はUSD575/㎡/年が示され、賃料は横ばいを維持しやすい一方、集客力の差で成績が分かれやすい局面です。
  • パイプラインは厚く、競争は激化
    2025年末までに約332,000㎡(GLA)の供給見込みが示されており、立地・テナント構成・運営力で二極化しやすい環境です。

ホテル・観光(カイロ中心+全国)

  • カイロは客室単価・稼働とも改善
    2025年Q3のカイロでは、ADR(平均客室単価)USD146.6、稼働率65.7%、RevPAR USD96.3が示され、前年から改善しています。
  • 全国でも高水準の稼働が続きやすい
    2025年上期の全国指標では、稼働率61%、ADR USD140、RevPAR USD85.4が示されており、観光・出張需要が市場を支えています。

物流・工業(倉庫・工場)

  • 実需(製造・3PL・流通)の受け皿は“工業都市”に集まりやすい
    実務的には10th of Ramadanのような工業都市で倉庫供給と募集が厚く、賃料は面積・仕様で大きく振れます。例として、2,400㎡で月288,000EGP(≒120EGP/㎡/月)5,000㎡で月900,000EGP(≒180EGP/㎡/月)などの募集例が確認できます(募集広告ベース)。
  • ポイントは“電力・道路・港湾への接続”
    物流は「立地」だけでなく、電力安定・トラック動線・幹線道路・港湾(特に紅海側・スエズ回廊)との接続が実際の稼働率と賃料交渉力を左右しやすいです。

大型開発(北海岸・新都市)と資金流入

  • Ras El Hekma(北海岸)級の“国家プロジェクト”が市場心理を動かす
    ADQ主導で、開発権USD24bn+追加投資USD11bn(合計USD35bn)、エジプト政府は35%持分という枠組みが示されています。北海岸の「リゾート」から「通年型・都市型」への格上げが意識され、周辺の土地値・高級住宅・ホテル需要の見立てが変わりやすいです。
  • Qatar案件(北西海岸)も追加で走り、湾岸マネーの厚みが増す
    Qatar側の投資として、北西海岸での高級観光・不動産開発(Alam Al-Roum)が報じられ、土地支払いUSD3.5bn(2025年12月)、総投資規模は約USD29.7bnという整理がされています。こうした案件は、外貨・雇用・インフラの面で不動産市況を下支えしやすい一方、短期は“期待先行”になりやすい点に注意が要ります。

制度・規制トピック(投資実務への影響が大きい順)

  • 旧賃貸(Old Rent)改革が実体経済・賃貸市場に波及
    2025年に、1996年以前の旧契約に関する家賃上限制の見直し(撤廃・段階移行)が大きく動き、物件タイプにより5〜7年の移行期間で市場賃料へ寄せる枠組みが報じられています。中心部の旧賃貸ストックは、将来的に「賃料上昇」「立退き・建替え」「用途転換」などの圧力が強まりやすく、長期では都心部の供給構造を変える可能性があります。
  • 外国人購入は“可能だが条件が多い”運用が基本
    実務で語られる枠組みとして、外国人の購入は可能である一方、購入上限(例:2戸まで)・面積上限(例:4,000㎡以内)・居住目的・許認可・送金証憑などの条件が絡みやすいと整理されています。購入可否はエリア(軍事・国境・シナイ等)や個別事情でブレやすく、最初から弁護士・登記・送金ルートをセットで設計する必要があります。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(カイロ/新都市)
  • 売買は「分割条件が良い大手」に需要が寄りやすく、中小デベロッパーの資金繰り差が最大の見極め点です。
  • NAC(R7等)は引渡しが進む一方、居住タイミングの遅れが起きやすく、短期の賃貸回しには工夫が要ります。
  • リセールは弱含みやすく、出口戦略は「完成後の賃貸」か「長期保有前提」が現実的になりがちです。
  • オフィス
  • 空室は一桁、プライム賃料は上昇で、ビジネスパークの優良床が強い局面です。
  • 供給増(Q4に173,200㎡見込み)で、立地と仕様が弱い物件はリーシング競争が厳しくなりやすいです。
  • リテール
  • 空室率が高めのため、「強いモール」と「埋まらない箱」の差が出やすいです。
  • プライム賃料は横ばい圏でも、運営(テナントミックス・イベント・F&B)で収益差が拡大します。
  • ホテル・観光
  • カイロは稼働・単価とも改善しており、運営品質・リニューアル余地が投資テーマになりやすいです。
  • 北海岸の大型案件が進むほど、通年需要(MICE・長期滞在)を取りにいく開発が増え、周辺不動産の評価軸が「別荘」から「居住+観光」へ移りやすいです。
  • 物流・工業
  • 倉庫は募集例ベースでもレンジが広く、仕様(床荷重・天井高・ドック・電力)と立地で賃料が決まりやすいです。

リスク・留意点

  • 為替リスク:短期の安定局面でも、外貨事情で再変動しやすいです。
  • 金利・資金調達:政策金利が高水準で、銀行借入前提の投資は利回りが出にくくなりがちです。
  • デベロッパー信用リスク:分割販売が主流なぶん、資金繰りの弱い会社は遅延・仕様変更が起きやすいです。
  • 賃貸制度変更の波及:旧賃貸改革は、都心部の賃貸市場・住民移動・再開発に大きく波及し得ます。

まとめ

2026/1/5時点のエジプト不動産は、インフレ沈静化と為替安定をテコに“回復の芽”が出る一方、金利高と資金繰り格差で“選別が進む局面”です。カイロ住宅はNAC引渡しが進みつつも賃貸優位、オフィスはプライム床の希少性で賃料上昇、リテールは供給厚めで二極化、ホテルは稼働・単価改善が続きやすい状況です。さらに北海岸では、Ras El Hekma級の大型開発と湾岸マネー流入が、観光・住宅・インフラの期待値を押し上げています。

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フィリピン不動産

フィリピン不動産 最新動向

マクロ環境・金利・為替

  • インフレは「1%台」まで低下してきています
    2025年11月の物価上昇率は前年同月比1.5%と、金融引き締め局面での沈静化がはっきりしています。インフレ鈍化は、家計の購買力回復と不動産需要の下支えになりやすい局面です。
  • 政策金利は利下げが進み、年末時点で4%台半ば
    中央銀行(BSP)は2025年を通じて段階的に利下げを進め、2025年12月11日時点で政策金利(翌日物RRP)4.50%となっています。金利低下は住宅ローン・事業融資の実務金利にも遅れて波及し、取引の「腰折れ」を防ぎやすくなります。
  • 為替は「ペソ安・高止まり」前提で投資判断が必要です
    2026年初の対ドルは、概ね1ドル=50ペソ台後半のレンジで推移しており、輸入建材コストや外貨建て投資家のリターン(円・ドル換算)に影響します。実務では「賃料はペソ、投資原資は外貨」の場合、為替が収益を左右しやすいです。

住宅(分譲・賃貸)

  • (広域)メトロマニラのコンドは在庫圧力が残り、エリアで二極化しています
    2025年Q3時点で、メトロマニラのコンド空室率は約25%と高水準で、ピークは26%台が意識されています。特にBay Area(湾岸)では50%超の高空室が示される一方、マカティ(Makati)/ロックウェル(Rockwell)/オルティガス(Ortigas)などは15%未満と、需給は明確に分かれています。
  • (売買)「売れる物件は売れる」へ。テイクアップが持ち直す局面も出ています
    2025年Q3はコンドの販売(ネット・テイクアップ)が5,900戸と、前期比で大きく改善した動きが報じられています。背景には、デベロッパーの販売条件調整(分割期間延長、完成在庫の条件見直しなど)と、買い手側の「完成品を見て判断」へのシフトが入っています。
  • (賃貸・富裕層エリア)マカティ/タギッグの中上位~ラグジュアリーは堅調です
    マカティ市・タギッグ市(主にBGC)を中心とする中上位~ラグジュアリー賃貸では、2025年Q3の空室率が6.6%まで低下し、賃料はPHP 854.9/㎡/月へ上昇(前期比+10.1%)しています。企業のハイブリッド勤務定着で「職住近接」需要が残り、駐在員・法人需要が下支えしています。
  • (価格)高級帯は小幅上昇で、値崩れより「横ばい~選別」になりやすいです
    同じくマカティ/タギッグの中上位~ラグジュアリーでは、資産価値(キャピタルバリュー)がPHP 305,838/㎡(2025年Q3、前期比+0.5%)と、伸びは緩やかでも上向きを維持しています。
  • (供給)供給は続く一方、遅延も増え「竣工タイミング」が読みづらいです
    2025年Q3はタギッグで1,258戸が竣工した一方、計画変更や工事遅延で完成が2026→2027へ後ろ倒しになった案件も示されています。購入側は「完成・引渡し遅延リスク」と「支払スケジュール」をセットで点検する必要があります。

オフィス

  • (全体)メトロマニラは高空室が続きますが、改善の兆しも混在しています
    コンサル各社の推計では、メトロマニラ全体の空室率は約20%前後と高止まりです(例:2025年Q3で19.8%など)。一方で、需要が強いサブマーケットは埋まりやすく、弱いエリアは賃料調整が続く構図です。
  • (プライム)マカティ&タギッグのグレードAは「実需が回っている」状態です
    マカティ・タギッグのグレードAでは、2025年Q3のネット吸収が+28,700㎡となり、空室率は13.9%まで改善しています。賃料はPHP 1,101.8/㎡/月で横ばい推移とされ、貸主は「賃料を上げる」より「稼働を落とさない」戦略が中心です。
  • (供給)年末に供給がまとまって入るリスクがあります
    2025年Q3は新規供給が遅れた一方で、年末までに約159,000㎡が予定されており、稼働にプレッシャーがかかる可能性があります。リーシングはBPO・金融系が牽引するものの、供給が一度に出ると「インセンティブ競争」が再燃しやすいです。
  • (別ソースの見え方)全体指標は会社により数字がずれますが、方向感は同じです
    例えば別レポートでは、2025年Q3時点で総在庫8.9百万㎡、空室率21.2%、平均賃料PHP 1,012/㎡/月などの推計もあり、共通するのは「プライムは相対的に強く、準プライム以遠は調整」という点です。

リテール・商業

  • (プライム)空室率は改善し、繁忙期に向けて出店が戻っています
    メトロマニラのプライム小売では、2025年Q3のネット吸収が+51,000㎡とプラスに転じ、空室率は6.7%まで改善しています。F&Bの出店が目立ち、イベント・体験型の集客が強いモールが優位です。
  • 賃料は「上げないが下げすぎない」水準で、テナント誘致が最優先です
    2025年Q3の平均賃料はPHP 1,759/㎡/月で横ばいとされ、運営側は条件面(内装支援、段階賃料、歩合要素など)で調整しやすい局面です。
  • 年末までに追加供給が控え、空室が再び動く可能性があります
    2025年末までに約120,000㎡の追加供給が予定されており、出店が追いつかない場合は空室率が再上昇し得ます。

ホテル・観光

  • (稼働)メトロマニラは高稼働で推移しています
    2025年Q3のホテル稼働率は79.5%で、前年比でも改善しています。稼働と単価の両面でRevPARが伸びたとされ、上位グレードは底堅い局面です。
  • (客室単価)平均客室単価はおおむね横ばい圏で、セグメントで差が出ています
    2025年Q3の平均客室単価はPHP 7,931で、前期比は小幅上昇(+0.2%)ながら、前年比では小幅低下(-0.5%)とされています。ラグジュアリー・アップスケールは相対的に強いです。
  • (観光需要)訪問者数は伸び悩み、回復ドライバーが「中国」になっています
    2025年1~9月の国際観光客は390万人で、前年同期比-3.5%と減少しています。主要市場は韓国・米国・日本で、日本は8.0%の比率とされています。中国需要の回復を狙い、中国向けeビザ(14日)を導入し、入国空港をNAIA/マクタン・セブに限定する運用が示されています。
  • (供給)新規供給が増え、選別が進みます
    年末までに約1,000室、2026年には約3,800室の新規供給が見込まれ、需要の伸び次第では競争が強まります。外資ブランドの開業計画が多い点は強気材料ですが、立地・ブランド・運営力で差が出やすいです。

物流・工業(倉庫・工業団地)

  • 需要は「EC・3PL・製造回帰(China+1)」が軸で、回廊型に集積します
    需要の中心は、首都圏近郊の幹線回廊(例:北はブラカン/パンパンガ、南はカビテ/ラグナ/バタンガス)に寄りやすく、港湾・空港アクセスと人材確保が評価軸になっています。
  • 物件スペックの標準が上がり、古い倉庫ほど条件調整が必要です
    高天井・大型ドック・スプリンクラー・床荷重など「現代仕様」への要求が強く、古いストックは賃料ではなく改修負担(CAPEX)で差が出ます。新設は建設コストの影響を受けやすく、契約はインデックス要素を入れるケースが増えています。

REIT・資本市場

  • REITは「四半期配当」を維持しやすく、金利低下は相対的に追い風です
    例えばAREITは2025年の四半期配当として1口あたりPHP 0.62(記録日:2025/11/26、支払日:2025/12/12)が開示されています。利下げ局面では、配当利回りの相対魅力が意識されやすくなります。
  • 配当実務は「PSE開示ベースで継続」が確認でき、安定性が評価軸です
    REITを含む上場企業の配当は、PSE側の開示でも日次で更新されており、投資家は「減配リスク」より「スポンサーの資産注入余地」と「稼働率の耐性」を見にいくフェーズです。

制度・規制トピック(外国人投資の実務に直結)

  • 外国人の土地「所有」は依然難しい一方、長期賃借の魅力が増しています
    2025年9月に、外国投資家が私有地を借りられる上限が最長99年へ拡大する法整備が報じられています。工業・商業の長期プロジェクト(工場、工業団地等)の投資前提が改善しやすいです。
  • コンド購入は「40%ルール」が基本線です
    外国人はコンドユニットを保有可能ですが、原則としてプロジェクト全体で外国人持分が40%を超えない枠組みが前提です。購入時は、対象棟の外資枠が埋まっていないかが実務上の最初のチェックポイントになります。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(分譲)
    メトロマニラ全体は在庫が重く、「エリア選別+出口戦略(賃貸が回るか)」が必須です。湾岸(Bay Area)のような高空室は価格調整・賃料調整が長引きやすく、マカティ/BGC周辺の「法人賃貸が強い帯」で相対的に安定しやすいです。
  • 住宅(賃貸)
    高級帯は、2025年Q3に賃料上昇(PHP 854.9/㎡/月)が確認され、空室も低めです。法人需要がある立地(マカティ/BGC)に寄せるほど「賃料の下方硬直性」が期待できます。
  • オフィス
    需給調整は続きますが、プライムは空室13.9%まで改善する一方、全体は20%前後と重いです。投資・賃貸とも、グレードA・省エネ性能・BCP対応など「質」を揃えた物件が勝ちやすい局面です。
  • リテール
    空室は改善(6.7%)し、繁忙期の出店で吸収もプラスです。強いのはF&B・体験型で、モール側はテナントミックス再編の巧拙が収益を分けます。
  • ホテル
    高稼働(79.5%)の一方で供給増が控えます。ブランド力・宴会需要・MICE導線・立地で二極化しやすく、2026年は「増室による競争激化」と「中国需要回復の有無」が収益を左右しやすいです。
  • 物流・工業
    産業回廊への集積が続く前提で、港・空港・高速道路アクセス、電力・水、労働力の取りやすさが最重要です。外資は99年賃借の整備で「長期前提の投資」がしやすくなる余地があります。

リスク・留意点

  • 在庫圧力(住宅):空室率25%前後の市場では、想定賃料・想定売却価格が下振れしやすいです。
  • 供給波(オフィス・商業・ホテル):年末・翌年に供給がまとまると、賃料よりも「フリーレント・内装支援」など条件競争になりやすいです。
  • 為替(外貨投資家):ペソ建てキャッシュフローと外貨建て原資のミスマッチで、為替が利回りを左右します。
  • 引渡し遅延(住宅):完成が後ろ倒しになる事例があり、資金拘束・賃貸開始時期に影響します。

まとめ

2026/1/5時点のフィリピン不動産は、金利低下(BSP 4.50%)とインフレ沈静化(1%台)を追い風にしつつも、セクターごとに景色が違います。住宅は「広域では在庫重いが、マカティ/BGCの賃貸は堅調」、オフィスは「全体は高空室だがプライムは改善」、リテールは「繁忙期需要で吸収が戻る」、ホテルは「高稼働だが供給増で選別強化」という整理です。制度面では99年賃借の整備が中長期の外資投資に効きやすく、実務では「エリア選別・需給(供給予定)・為替」を前提に、守れるシナリオで組むことが重要です。

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ドバイ不動産

ドバイ不動産 最新動向

マクロ環境・金利

  • 金利は「米ドル連動」前提で、資金コストが読みやすい
    UAEは米ドルペッグのため、金利環境は米国の利下げ・据え置きの影響を強く受けます。2025年末時点の基準金利は3%台後半(3.65%)で、2024年の高金利局面からはやや低下しています。
  • 住宅ローンは“変動+一部固定”で、利下げ局面は追い風
    住宅ローンはEIBOR連動の変動が主流ですが、固定金利商品も増えています。利下げが進むと月々返済が軽くなり、ローン需要(特に居住目的)が強まりやすいです。

住宅(分譲・賃貸)

  • 価格は上昇継続だが、伸びは「エリアで差」
    2025年Q3時点で住宅価格は前年同期比+16.1%、四半期で+4.5%の上昇が確認されています。
    一方で、伸びが強いエリア(例:一部郊外のファミリー向け、成熟コミュニティ)と、伸びが緩いエリア(例:都心人気でも供給が厚いエリア)に分かれやすくなっています。
  • 取引は“過去最高クラス”を維持、オフプラン中心が鮮明
    2025年Q3の売買は約5.5万〜5.9万件規模と高水準です。
    構成はオフプラン(建設中・新規販売)が約68〜76%と優勢で、オフプランが約4.0万件、完成物件(レディ)が約1.9万件程度が目安です。
  • オフプランが強い理由は「支払い条件」
    デベロッパーは後払い(引渡し後も分割)・頭金圧縮・分割延長など柔軟なプランを提示し、購入ハードルを下げています。
    ただし、オフプランは引渡し遅延・仕様変更・転売流動性などの論点があるため、契約条件の確認が重要です。
  • 賃料は上昇継続だが、2024年ほどの急騰ではない
    2025年Q3の賃料は前年同期比+10.9%、四半期で+4.4%と上昇しています。
    ただし、2024年のような13〜15%台の連続的な上昇からは鈍化し、供給増と規制(後述)で“正常化”が進んでいます。
  • 利回りは依然高いが、価格上昇でやや圧縮
    目安として、グロス利回りは
    アパート:約7.1%ヴィラ・タウンハウス:約4.9%
    価格の上がり方が賃料を上回ると、利回りは下がりやすい点に注意が必要です。
  • 需給の最大テーマは「2026〜2027年の供給波」
    2026〜2027年に約22.5万戸規模の供給が予定され、2028年までの供給パイプラインは約36.6万戸規模とされています。
    供給増は“家賃の上値を抑える”方向に働きやすく、今後は立地・築年・間取り・管理品質で差が出やすくなります。

オフィス

  • グレードAは“空室ほぼ無し”の逼迫状態
    プライム(最上位)では空室率が0%台(約0.3%)まで低下しており、条件の良い床は争奪戦になりやすいです。
  • 賃料は急上昇、平均でAED 233/平方フィート程度
    2025年Q3時点で平均オフィス賃料はAED 233/平方フィート程度まで上昇し、前年同期比+35%と強い伸びです。
    テナント側は早期更新・長期契約(7〜9年)へ寄りやすく、ビル側はプレミアム化(改装・設備・共用部強化)で賃料を引き上げる局面です。

リテール・商業

  • 大型モールは高稼働、プライム賃料は上昇基調
    スーパーレジョナルモールはほぼフル稼働に近く、プライム賃料は年+9%程度の上昇が示唆されています。
  • トップモールは賃料上昇がさらに強い
    2025年Q3時点で、上位モールでは年次で+16%〜+24%といった上昇も見られます。
    牽引役はF&B、ラグジュアリー、体験型で、観光・富裕層消費の恩恵が出やすいです。

ホテル・観光

  • 来訪者数が増え、ホテル指標も高水準
    2025年上期の国際来訪者は約988万人(前年同期比+6%)と伸びています。
    2024年のホテル稼働は約78%、ADRはAED 690前後が目安で、2025年も稼働約77.5%、ADRAED 698程度が見込まれています。
  • 航空インフラは中長期の追い風
    国際ハブとしての地位が強く、空港・路線網の拡充が観光とビジネス需要を下支えします。

物流・工業(倉庫・インダストリアル)

  • 供給不足が続き、賃料が強い
    EC、3PL、軽工業、再輸出関連の需要で稼働が高く、賃料が上がりやすい環境です。
  • 賃料の具体例(上昇が顕著)
    Al Quoz:グレードAでAED 85/平方フィート(前年同期比+31%)
    Dubai Investments Park(DIP):平均でAED 60/平方フィート(+33%)
    立地・スペック(天井高、ドック数、電力容量)で賃料差が大きくなります。

制度・規制トピック

  • 賃貸は「Smart Rental Index」で上げ幅が抑制されやすい
    2025年に導入されたSmart Rental Indexにより、更新時の賃料改定は指標に沿いやすく、極端な値上げは通りにくい環境です。
  • 初回購入支援で“裾野拡大”
    First-Time Home Buyer Programmeにより、対象者は優先販売枠・優遇価格・提携ローンなどを得やすく、居住目的の需要を後押ししています。
  • 不動産投資による長期滞在ニーズも継続
    AED 200万以上の不動産投資で、10年更新型の居住許可の申請が可能な枠組みが整っています。
  • 取引コストは基本線を押さえる
    DLD手数料は一般に売買価格の4%が基本線で、管理費(サービスチャージ)を含めた実質利回りでの判断が重要です。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅
    オフプラン中心の強い需要は続いていますが、2026〜2027年の供給増で価格・賃料の伸びは鈍化しやすいです。
    賃貸目的は、回転の速い中価格帯アパートや、雇用集積地へのアクセスが良いエリアが安定しやすいです。
  • オフィス
    グレードA不足が続く限り、賃料上昇余地が残ります。逆に、築古・仕様弱の物件は改装投資が前提になりやすいです。
  • 物流
    需給が締まりやすく強いセクターですが、取得価格も上がりやすいため、契約条項(インデックス、更新条件、内装負担)で利回りを守る必要があります。

リスク・留意点

  • 供給増リスク:2026〜2027年の完成ラッシュで、賃料の上昇が鈍化し、空室期間が伸びる可能性があります。
  • オフプランのリスク:引渡し遅延、仕様変更、転売制限、手数料構造などを事前に精査する必要があります。
  • 金利・流動性:AEDはUSDペッグのため、為替よりもドル金利と世界の流動性の影響が大きいです。
  • 保有コスト:サービスチャージや修繕負担が物件差要因になり、表面利回りを押し下げます。

まとめ

2026年初のドバイ不動産は、住宅・賃貸とも上昇基調を維持しつつ、伸びが“正常化”へ向かう局面です。売買はオフプラン中心で高水準、オフィスと物流は供給不足で賃料が強い一方、2026〜2027年の大量供給が最大の変数になります。今後は「エリア選別」「物件グレード」「契約条件」「保有コスト」の差がリターンを大きく分ける状況です。

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マクロ環境・金融(景気・通貨・資金環境)

  • 成長は維持、ただし不動産・建設まわりの調整が重し
    IMFは、カンボジア経済は観光や輸出などで回復を続ける一方、不動産・建設セクターの調整や金融面の脆弱性が成長の下押し要因になり得る、という整理です。
  • 空港インフラが観光・ビジネス需要の下支え
    2025/9/9にプノンペンの新空港(Techo International Airport)が開業し、旅客受け入れ能力の拡大を狙っています(旧空港の商業便を置き換える位置づけ)。
    航空需要は、2025年1〜11月の国際線旅客が633万人(前年比+13%)という公式発表ベースの報道も出ています。

住宅(分譲コンドミニアム:プノンペン中心)

  • 供給は増加、在庫圧力は継続
    プノンペンのコンド供給は2025年上期で61,564戸、同年末にかけて約7,110戸が追加で完成し、2025年末に68,674戸へ増える見通しです。
    供給増に対して需要が追いつかず、“売り手市場”ではなく買い手優位の色が濃い局面です。
  • 販売(プレセール)の歩留まりが悪化
    販売状況を示す指標として、H2 2024の販売率が29%だったのに対し、H1 2025は16%まで低下しています。
    供給が積み上がるほど、値引き・条件調整の余地が広がりやすい環境です。
  • 価格は“ディスカウント前提”に寄りやすい
    新規ローンチの㎡単価は、H1 2025で約US$515/㎡まで落ち込む形で示されています(長期平均は約US$1,476/㎡と対比)。
    エリア・築年・管理品質で差は出ますが、「強い立地・強い管理」以外は値ごろ感(実質値引き)がないと動きにくいのが実務感になりやすいです。
  • 販売促進は“低頭金+長期分割”が主戦場
    デベロッパー側は、頭金10〜20%、残額を36〜48か月の無利息分割といった条件でハードルを下げる動きが見られます。
    投資家目線では「利回り」以前に、引き渡し後に賃貸・転売で出口が作れる立地かの見極めが重要になります。

住宅(ボレイ/戸建て・ショップハウス:プノンペン周辺)

  • 供給規模が大きく、販売は鈍い
    ボレイ(ゲーテッド住宅地)を中心としたランド付き住宅は、既存供給が94,721戸、今後の供給が14,911戸と整理されています。
    販売率は2024年上期以降ずっと5%未満という水準で、ここも買い手優位が続いています。
  • “住むため”の需要は残るが、価格と返済負担が焦点
    投資より実需(居住)寄りの市場になりやすい分、購入意思決定は「家計の返済負担」と直結します。結果として、同じ価格でも立地(職住近接)・道路付け・商業集積の差が、そのまま売れ行きの差になりやすい局面です。

オフィス(プノンペン)

  • 空室率上昇、ただしプライム賃料は“下げ止まり”
    2025年上期のプライムオフィス空室率は26%(前年差+8pt)まで上昇しています。
    一方で、プライムのネット実効賃料はUS$21/㎡/月で安定とされ、2024までの下落(16%下落)を経て“賃料は横ばい・稼働で調整”になりやすい状態です。
  • 供給は中期でさらに増える前提
    供給増が続くと、累積供給は1,557,098㎡(現状比+53%)まで増える想定で整理されています。
    ここから先は、テナントが新築・高規格へ移転しても、旧ビルの空室が埋まりにくい「玉突き」が起きやすく、ビルの二極化(Aグレード偏重)が進みやすいです。

リテール(商業:プノンペン)

  • “供給過多”が前提、増加ペースは鈍いが在庫は厚い
    2025年上期のプノンペン小売床は873,201㎡(NLA)。H1 2025に増えたのは21,500㎡(Booyong Town)のみで、供給増自体は小さい一方、市場はオーバーサプライと明記されています。
  • 中期の供給は増える見込み
    監視中案件が予定通り進む前提で、今後3〜4年で総供給は1,147,955㎡(NLA)へ。
    テナント面は、国際ブランドの新規参入が鈍く、代わりにF&Bがテナント構成の中心になりやすい流れです。

ホテル・観光(プノンペン/シェムリアップ)

  • プノンペン:供給は増加、稼働は低位からの回復途上
    プノンペンのホテル供給はH1 2025で約16,400室(前年比+6%)で、2028年に約19,483室へ増える見通しです。
    稼働は、ラグジュアリー〜アッパーアップスケールで2025年1月に42.0%(2024年の38.6%から上昇)と、回復途上の水準です。
  • 観光の量は回復局面だが、月次はブレやすい
    公的統計の一例として、2025年1〜9月の外国人訪問者は約281.8万人(前年同期間比で小幅減)という集計が出ています。
    ただし航空旅客は増勢(前述の国際線旅客+13%など)で、空港インフラ更新もあり、ホテル・サービスアパートの底割れリスクは抑えつつ、供給増で競争が激しい構図です。
  • サービスアパート:供給増(長期滞在需要の取り込み)
    プノンペンのサービスアパートは約8,975戸まで増加し、上期に高級案件2件の竣工で565戸が追加されています。
    企業駐在・長期滞在の需要が主で、オフィス市況と連動しやすい点が特徴です。

物流・工業(工場・SEZ)

  • 投資案件は増加、SEZは“製造の受け皿”として存在感
    CDCの承認案件として、2025年1〜5月に290件・総額US$42億・約20万人雇用の規模が示され、うち86%が工業42%がSEZ内とされています。
    SEZは承認60か所・稼働28か所という整理で、製造・輸出を前提にした工場用地・倉庫需要のベースになっています。
  • プノンペン/カンダル周辺:工業用地の“埋まり”が早い
    プノンペンとカンダルの稼働SEZ(3か所)の供給が642ha、そのうちカンダルのSEZは既に完売という記述もあり、立地の良い工業用地は品薄になりやすいです。
    不動産としては「住宅よりも事業用(工場・倉庫)の方が需給が読みやすい」局面になりやすい一方、契約は事業継続性・電力・道路・通関動線など運用リスクが投資判断の中心になります。

制度・規制・税務(外国人投資で重要な論点)

  • 外国人の保有:コンド(区分)中心、上限あり
    外国人は土地のフリーホールド保有が難しく、基本はコンドの区分(ストラタ)が中心です。外国人の持分は建物全体の最大70%まで、かつ地上階より上などの条件が整理されています。
    また、国境から30km以内は制限(例外あり)といった論点も実務で重要です。
  • 土地を使う場合の実務:長期賃借(登録)
    外国人が土地利用を確保する方法として、最長50年+更新の長期賃借が制度的な柱になります。
  • 譲渡益課税(キャピタルゲイン税):2026/1/1実施が明確化
    2025年に制度整備が進み、税務当局の通知により、不動産を含む複数資産のキャピタルゲイン税は2026/1/1から同時実施と整理されています。
    2026年入りの投資判断では、購入時から取得価額の根拠・改装費・手数料・賃料収入の記録を残す運用が重要になります。
  • 印紙税(譲渡時の4%)の優遇は“2025年末まで”が基本線
    住宅市場刺激として、2025/1/1〜2025/12/31の時限措置(例:一定額まで免税/控除)が公表されています。
    2026/1/5時点では、延長の公式発表が別途ない限り、原則は期限終了として資金計画を組むのが安全です(延長が出れば前提が変わります)。

投資家への示唆(セグメント別)

  • コンド(住宅)
  • キーワードは「完成在庫×強い立地×管理品質」です。供給は増え続け、販売率も落ちているため、値引き・家具付き・長期分割の条件交渉が前提になりやすいです。
  • 新規ローンチ価格が大きく下がっている局面では、将来の値上がりよりも、まずは賃貸で埋まる間取り・価格帯を優先した方がブレにくいです。
  • オフィス
  • 空室率が上がる局面では、投資の成否は「稼働(テナント確保)」で決まります。賃料は横ばいでも空室が長引くと利回りが崩れるため、テナントの信用・残存賃貸期間と、ビルの競争力(設備・アクセス)を最優先に見るべきです。
  • リテール
  • オーバーサプライ下では、立地よりも「集客装置(アンカー)とテナント設計」が勝負になります。F&Bが強い一方で、国際ブランド流入が鈍いので、地場需要に合うテナントミックスが作れる物件が相対的に強いです。
  • 工業・物流
  • 投資が増えている領域で、SEZや主要動線周辺は相対的に読みやすいです。ただし、契約は不動産というより事業インフラ投資に近く、電力・道路・通関・テナントの事業継続性まで含めて評価する必要があります。

リスク・留意点(重要)

  • 供給過剰(特にコンド/リテール):供給が増える前提のため、値引き長期化・空室長期化が最大リスクです。
  • 税制の実装リスク:キャピタルゲイン税が制度として動き出すため、記録管理が弱い投資ほど不利になりやすいです。
  • 権利形態リスク:外国人はコンド区分や長期賃借が中心で、土地フリーホールド前提の投資は構造的に取りにくい点に注意が必要です。
  • 不動産・金融の連動:不動産調整が金融面の弱点になり得るという指摘があり、信用環境の変化には要注意です。

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マクロ環境・金利

  • インフレは沈静化方向(ただし高金利が続く局面)
    2025年11月のインフレ率(前年同月比)は7.5%まで低下しており、2024年の二桁インフレからは落ち着きつつあります。
  • 政策金利は引き締め寄りで据え置きが続く(資金調達コストは高止まり)
    中央銀行は政策金利(ベースレート)を14%に据え置く判断を継続しており、住宅ローンやデベロッパー側の資金調達は「低金利で伸びる」局面ではありません。
  • 建設投資・供給は増勢(供給増=地域・価格帯で競争激化)
    2025年1〜9月の住宅供給(引き渡し・使用開始ベース)は1,110万㎡(前年差+2.4%)と増加しており、供給サイドは強いです。

住宅(分譲・賃貸)

  • 全国平均の価格は“緩やか上昇”だが、タシケントは調整色が強い
    住宅価格指数(2025年Q3時点、前年比)は、
    新築(プライマリー)+2.4%(現地通貨ベース)/+5.5%(米ドル換算)
    中古(セカンダリー)+1.8%(現地通貨ベース)/+5.0%(米ドル換算)
    と、全国では「上がるが急騰ではない」温度感です。
  • タシケントの“調整”は具体的に数字で出ています(供給増×価格是正)
    2025年上期、タシケント市の新築価格は約14%下落と報じられており、2020〜2023年の上昇の反動(自然な調整)という説明です。
  • タシケントの㎡単価は“区ごとに差”が大きい(実務上ここが肝)
    タシケント市の平均㎡単価(例)として、
    ・低価格帯:Bektemir 約1,072万スム/㎡
    ・高価格帯:Mirobod 約1,716万スム/㎡(ほか Shaykhantakhur、Yakkasaray など高水準)
    のように、同じ首都でも立地でレンジが明確です。
  • 賃料は“タシケントは堅調”、全国平均はもう少し強い伸び
    家賃指数(米ドルベース、前年比、2025年9月時点)は、
    ・タシケント:+5.4%
    ・全国:+8.4%
    とされ、価格が調整しても賃貸は底堅い構図です。
  • 住宅ローンは“政府関与が大きい市場”で、政策変更の影響を受けやすい
    住宅ローンの新規実行のうち、政府プログラム等の割合が約42%(2024年)とされ、民間だけで需給が決まる市場よりも政策の影響が出やすいです。

オフィス(タシケント中心)

  • Aクラス供給は増えているが、空室もまだ高い=“選別の市場”
    タシケントのAクラス在庫は約30万㎡(前年比+6.5%)、供給は増加。一方でAクラス空室率は23.3%(BTS除くと40.7%)と高く、テナント側の選別が効きやすい局面です。
  • 賃料水準は強い(ただし“良い箱”に集中)
    平均賃料は、
    ・Aクラス:約34.6ドル/㎡・月
    ・B/B+:約26.4ドル/㎡・月
    とされ、プレミアム物件は水準を維持しています。

物流・倉庫(タシケント周辺が主戦場)

  • “質の高い倉庫が足りない”ので賃料は高い
    高品質倉庫(A・B)の在庫はウズベキスタンで約50.3万㎡、その93%がタシケントおよび周辺に集中。空室率は4%と低水準です。
  • 賃料は地域でも高水準(投資採算は“建設費×稼働”の勝負)
    Aクラス賃料は年139ドル/㎡(Q1 2025時点)とされ、中央アジア内でも高いレンジに入ります。

開発・供給パイプライン(中期目線の需給を左右)

  • 2026年の新規供給は“戸数で見ても大きい”
    2026年に14万戸のアパート建設計画が報じられており、供給圧力(=売り手市場の継続を前提にしない)が意識されます。
  • ニュー・タシケント構想は“中長期の地図を変える”タイプの案件
    新都市開発(New Tashkent)は居住・インフラを含む大型計画として進められており、首都圏の需給・地価形成を長期で動かすテーマになり得ます。

制度・規制トピック(外国人の取得)

  • 外国人が“居住許可なし”で買えるのは原則「新築系」+最低金額要件
    外国人(対象国リストあり。日本も含まれる想定)の居住許可なし取得は、土地を除き、主に「新築(一定条件の物件)」が対象で、最低購入額の目安は以下です。
    ・タシケント州/タシケント市/サマルカンド市:
     建設中契約 15万ドル以上、完成物件 18万ドル以上
    ・その他地域:
     建設中契約 7万ドル以上、完成物件 8.5万ドル以上
    ※この購入自体は、原則として永住許可(プロピスカ等)の根拠にはならない整理です。
  • 別枠で“投資による5年居住許可”も導入(不動産需要の上振れ要因になり得る)
    2025年6月から、一定額(例:25万ドル+家族分)の支払いで5年の居住許可を簡素化して得られる枠が導入されています(不動産購入そのものを必須としない整理も報道)。富裕層・駐在・起業家の流入が増えると、都心高額帯の需要は上振れしやすいです。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(タシケント)
    「価格は調整、賃料は堅調」という局面なので、利回り視点なら賃貸需要が強いエリア×実需の厚い間取りが優先です。供給計画が大きいため、完成在庫の値引き余地分譲条件(頭金・分割)を取りにいく戦い方が現実的です。
  • 住宅(地方都市)
    価格が上がりやすい局面の地域もある一方、流動性はタシケントに劣りやすいので、出口(売却)より“賃貸の回る立地”を軸に見るのが安全です。
  • オフィス
    空室率がまだ高いので、ビルグレード/立地/運営力で明確に差が出ます。投資目線では、Aの優良案件(またはBのリノベ再生)のどちらかに寄せ、 “中途半端な箱”は避けたい局面です。
  • 物流・倉庫
    需要は強く賃料水準も高い一方、エリア集中(タシケント周辺)なので、幹線アクセス×テナント属性(医薬・食品・EC等)×空室耐性の組み合わせが重要です。

リスク・留意点

  • 金利高止まり:政策金利14%の環境では、レバレッジ前提の投資は収支がブレやすいです。
  • 供給増リスク:2026年の供給計画が大きく、エリア・価格帯によっては値引き・在庫圧力が出ます。
  • 外国人取得の実務:購入可否が国籍要件・物件要件・最低金額要件に依存しやすく、売買スキーム設計と法務確認が必須です。
  • オフィスは“需給が緩い”:高空室が続く限り、賃料の伸びは物件ごとに差が出ます。

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マクロ環境・金利

  • インフレは沈静化方向(ただし“高金利が長引く”見立て)
    2025年11月時点のインフレ率(前年同月比)は7.5%まで低下しており、物価は落ち着きつつあります。
  • 政策金利は引き締め寄りで高止まり(資金調達コストは重い)
    中央銀行は政策金利(ベースレート)を14%に据え置いており、住宅ローン・開発資金ともに「金利が追い風で伸びる」局面ではありません。
  • 住宅価格は“現地通貨だと緩やか、ドルだとやや強い”
    為替の影響もあり、スム建ての上昇は控えめでも、ドル換算では上昇が目立ちやすい構図です(投資家の体感はここでズレやすいです)。

建設・供給(住宅の“増産”が前提のマーケット)

  • 供給は増勢で、地域・価格帯によって競争が激化
    2025年1〜9月の住宅供給(引き渡し・使用開始ベース)は1,110万㎡(前年差+2.4%)と増加しています。
  • “供給が増える=常に値上がり”ではなく、選別が進む
    新築が多いエリアほど、同質競争(設備・間取り・支払い条件)になりやすく、売れ筋の間取りや完成在庫の値引きなど、実務の差が出やすい局面です。

住宅(分譲・賃貸)

  • 全国の価格は“緩やか上昇”で急騰局面ではない
    2025年Q3時点の住宅価格指数(前年比)は、
    新築(プライマリー)+2.4%(現地通貨)/+5.5%(米ドル換算)
    中古(セカンダリー)+1.8%(現地通貨)/+5.0%(米ドル換算)
    という温度感です。
  • タシケントは“調整局面”がよりはっきり出ています(供給増×価格是正)
    2025年上期、タシケント市の新築価格は約14%下落と報じられており、2020〜2023年の上昇の反動(自然な調整)という整理です。
  • タシケントは“区ごとの差”が大きい(実務の肝)
    例として平均㎡単価は、
    ・低価格帯:Bektemir 約1,072万スム/㎡
    ・高価格帯:Mirobod 約1,716万スム/㎡(ほか Shaykhantakhur、Yakkasaray など高水準)
    とレンジが明確です。
  • 賃料は“タシケント堅調”、全国はもう一段強い伸び
    家賃指数(米ドルベース、前年比、2025年9月時点)は、
    ・タシケント:+5.4%
    ・全国:+8.4%
    とされ、売買が調整しても賃貸は底堅い構図です。
  • 需要の地合いは悪くない(売買件数・ローンは増勢)
    2025年1〜9月の不動産取引は約22.98万件(前年差+12.8%)、住宅ローンも増勢(Q3の新規実行約5.6兆スム、前年比+14.9%)とされ、需要が一気に冷えた市場ではありません。
  • 住宅ローンは“政府資金の比率が大きい”=政策変更の影響を受けやすい
    住宅ローンは、中央集権的な資金(政府系)で賄われる比率が大きい年があり、2024年のレビューでは中央集権的資金が56%という整理もあります。

オフィス(タシケント中心)

  • Aクラス供給は増えているが、空室もまだ高い=“選別の市場”
    タシケントのAクラス在庫は約30万㎡(前年比+6.5%)。一方でAクラス空室率は23.3%(BTS除くと40.7%)と高く、テナント側の選別が効きやすい局面です。
  • 賃料水準は維持(ただし“良い箱”に集中)
    平均賃料は、
    ・Aクラス:約34.6ドル/㎡・月
    ・B/B+:約26.4ドル/㎡・月
    とされ、スペック・運営が良い物件は水準を保ちやすいです。

物流・倉庫(タシケント周辺が主戦場)

  • “質の高い倉庫が足りない”ので需給が締まる
    高品質倉庫(A・B)の在庫はウズベキスタンで約50.3万㎡、その93%がタシケントおよび周辺に集中。空室率は4%と低水準です。
  • 賃料は地域でも高水準(採算は“建設費×稼働”で決まる)
    Aクラス賃料は年139ドル/㎡(Q1 2025時点)とされ、中央アジア内でも高いレンジに入ります。

開発・供給パイプライン(中期目線の需給を左右)

  • 2026年の供給計画は“戸数で見ても大きい”
    2026年に14万戸のアパート建設計画が報じられており、エリア・価格帯によっては在庫圧力→値引き・条件勝負が出やすい前提です。
  • ニュー・タシケント(Yangi Toshkent)は“首都圏の地図を変える”タイプの案件
    新都市開発は継続テーマで、当局報道では2025年末時点で建設が進むエリアが約300万㎡に達した旨も伝えられています。中長期で住宅・オフィス・インフラの需給に影響し得ます。

制度・規制トピック(外国人の取得)

  • 外国人が“居住許可なし”で買えるのは原則「新築系」+最低金額要件
    居住許可なし取得は、土地を除き、主に「新築(一定条件の物件)」が対象で、最低購入額の目安は以下です。
    ・タシケント市/タシケント州/サマルカンド市:建設中契約 15万ドル以上、完成物件 18万ドル以上
    ・その他地域:建設中契約 7万ドル以上、完成物件 8.5万ドル以上
    また、対象国リストに基づく枠組みで、日本も含まれています。
  • “投資による5年居住許可”の簡素化枠(いわゆるゴールデンビザ系)が導入
    2025年6月1日以降、25万ドル(+家族1人あたり15万ドル)の支払いで、5年の居住許可を簡素化して得られる制度が規定されています。富裕層・駐在・起業家の流入が増えると、都心高額帯は上振れしやすいです。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(タシケント)
    「価格は調整、賃料は堅調」という局面なので、賃貸需要が強いエリア×実需の厚い間取りを優先しやすいです。供給計画が大きいため、完成在庫の値引き余地分譲条件(頭金・分割・引き渡し時期)を取りにいく戦い方が現実的です。
  • 住宅(地方都市)
    上がりやすい局面の地域もありますが、流動性はタシケントに劣りがちです。出口(売却)より“賃貸が回る立地”を軸に、需要の源泉(大学・工業団地・インフラ投資・雇用集積)を確認したいです。
  • オフィス
    空室率がまだ高いため、ビルグレード/立地/運営力で差が出ます。投資目線では、Aの優良案件(もしくはBのリノベ再生)に寄せ、「中途半端な箱」は避けたい局面です。
  • 物流・倉庫
    需給は締まって賃料水準も高い一方、エリア集中(タシケント周辺)です。幹線アクセス×テナント属性(医薬・食品・EC等)×空室耐性の組み合わせが重要になります。

リスク・留意点

  • 金利高止まり:政策金利14%の環境では、レバレッジ前提の投資は収支がブレやすいです。
  • 供給増リスク:2026年の供給計画が大きく、エリア・価格帯によっては値引き・在庫圧力が出ます。
  • 外国人取得の実務:購入可否が国籍要件・物件要件・最低金額要件に依存しやすく、売買スキーム設計と法務確認が必須です。
  • オフィスは“需給が緩い”:高空室が続く限り、賃料の伸びは物件ごとに差が出ます。

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マクロ環境・金利

  • インフレは「3%台で管理」され、景気下支えの金融運営が続く局面です
    2025年11月のCPIは前年同月比+3.58%、2025年1〜11月平均でも+3.29%と、インフレは概ねコントロールされている状態です。
  • 信用(クレジット)供給は強め。借入はしやすい一方、不動産向けは“選別”が前提です
    2025年末にかけて与信拡大が続き、2025年末時点で信用伸びが約+19%台まで来ていると報じられています。量は出ても、当局は不良債権や高リスク分野の抑制を意識しており、不動産は「案件の質(法的整合・販売性・資本構成)」で通りやすさが変わります。
  • 実務の金利感は「平均6%台後半〜」「住宅ローンは優遇→変動で上がる」
    商業銀行の新規実行ベースの平均貸出金利は6%台後半が示されています。住宅ローンはキャンペーン型(当初固定の優遇)も多いですが、優遇期間終了後は変動で負担が上がりやすく、借入可能額よりも「返済耐性」を重視した設計が重要です。
  • 社会住宅(アフォーダブル)向けは優遇が残り、取得層の需要を底支えします
    社会住宅向けの優遇枠は金利が明示されており、例えば年5.4%の設定が確認できます(対象・要件あり)。実需の下支えは続きますが、供給不足(供給できる事業・用地・許認可)の方がボトルネックになりやすいです。

住宅(分譲・賃貸)

  • 最大テーマは「供給の戻り」と「価格の高止まり(特に大都市)」の同時進行です
    許認可停滞で細っていた供給が戻り始める一方、プライム立地・高仕様に寄った供給構成になりやすく、平均価格は上に引っ張られています(=体感では“手が届きにくい”状態が長引きやすい)。
  • ハノイ:供給が大きく戻り、一次価格は“1㎡あたり9,000万VND超”まで上振れしています
    2025年Q3はハノイの新規ローンチ(新規供給)が1万戸超と、供給の回復がはっきり見えます。一方で平均一次価格は9,000万VND/㎡超が示され、商品ミックス(上位グレード比率)次第で価格が強く見えやすい局面です。
  • ホーチミン:供給は回復途上で、価格帯は“高級寄り”が継続です
    2025年Q3の新規供給は約2,549戸と、ハノイよりタイトな印象です。新築の中心価格帯は1㎡あたり8,000万〜1.2億VND、案件によっては1.5億VNDに達する例も示されています。供給が限られる分、価格は粘りやすく、割安感で売れるより「立地・ブランド・引渡し確度」で選別されます。
  • プレセール(建設前販売)は“回復しつつも、購入者の目線が厳しい”
    以前よりはムード改善が見られる一方、購入者は「法的書類の整合」「工期・引渡し遅延」「デベロッパーの資金繰り」を強く気にします。販売促進(長めの支払スケジュール、優遇ローン連動など)で吸収していく構図になりやすいです。
  • 賃貸:都心の良質物件は底堅いが、利回りは“物件選びで差”が出ます
    駐在・外資・IT系などの需要がある一方、分譲価格が上がるほど表面利回りは圧縮されがちです。賃貸目的は「管理のしやすさ(運営・規約)」「需給が崩れにくい間取り」「出口(売却)での流動性」を重視した方が安定します。

オフィス

  • テナントは“質重視(グリーン・新しさ・利便性)”へ。条件緩和で稼働を取りにいく局面です
    2025年Q3は、貸主側が賃料引下げやフリーレント延長などを提示し、空室を埋めにいく動きが目立ちます。空室率は約13%まで低下したとされ、需給は最悪期を脱しつつあります。
  • ホーチミン:在庫は大きく、稼働は保たれる一方で“条件調整”が続きやすいです
    オフィス総在庫が増える中でも、稼働は概ね維持され、平均賃料や稼働は「エリア・築年・設備」で差が出ます。IT・通信、物流関連などの需要が支えになっています。

リテール・商業

  • 内需は底堅く、体験型・F&B・エンタメが集客の核です
    2025年Q3のホーチミンでは新規供給後の空室率が6.7%、郊外(Non-CBD)賃料の目安として約US$53.7/㎡/月が示され、立地の良いモール・区画は埋まりやすい一方、条件調整でテナントを回す面も残ります。

ホテル・観光

  • 観光は“完全回復〜上振れ”が追い風で、都市ホテルとリゾートに資金が向かいやすいです
    2025年1〜11月の訪越外国人は約1,915万人まで伸び、需要の基礎体力が戻っています。年間では約2,100万人規模の報道もあり、ホテル・サービスアパート・商業施設の稼働を下支えします。
  • ただし、天候リスクや環境問題は“局地的に稼働を揺らす要因”として残ります
    洪水や大気汚染などの要因で、エリアによっては短期の稼働・客室単価に影響が出るため、立地分散と運営力が重要です。

物流・工業(工業団地・倉庫)

  • ベトナム不動産で最も一貫して強いのは工業系です(製造移転・サプライチェーン再編の恩恵)
    北部(ハノイ周辺〜港湾近接)と南部(ホーチミン周辺)の両方で、電子部品など高付加価値製造の需要が続き、入居は比較的堅調です。
  • 北部:工業団地の賃料は“1㎡あたりUS$133(残存リース期間)”が目安です
    2025年Q3の北部(ハノイ)で、工業用地の平均募集賃料がUS$133/㎡(リース期間)と示されています。エリアの組み入れでブレは出ますが、基本は高止まりです。
  • 南部:工業用地は“US$183/㎡(残存リース期間)”が目安で、良立地ほどタイトです
    南部では平均募集賃料がUS$183/㎡(リース期間)とされ、交通結節点・港湾アクセスの良い場所ほど需給が締まりやすいです。
  • 倉庫(RBW):賃料は上向きで、周辺県への波及が進んでいます
    2025年Q3の既製倉庫(RBW)の平均賃料はUS$4.6/㎡/月へ上昇し、ホーチミン近郊(ドンナイ等)へ需要が広がる動きが示されています。

制度・規制トピック(投資判断に直結)

  • 大きな潮目は「土地・住宅・不動産取引」の法制度改定が前倒しで動いた点です
    土地関連の主要法が2024年8月1日に前倒しで施行される整理が進み、許認可・取引の透明性向上が期待される一方、実務は移行期のため「書類・手続きの確認コスト」が上がりやすいです。
  • 外国人の取得は“枠の中で可能”だが、土地は持てず、上限・年限の理解が必須です
    一般に、外国人はコンド(区分)取得が可能ですが、棟・エリアでの保有比率上限、期間(通常50年など)といった枠の理解が前提です。制度の明確化が進む一方、実務ではデベロッパー側の手続き対応力で体験が変わります。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(区分)
  • ハノイは供給回復で選択肢が増えますが、平均価格は上に引っ張られやすいです(高級比率の影響)。
  • ホーチミンは供給制約が残りやすく、価格は粘りやすい一方、利回り狙いは難度が上がります。
  • どちらも「法的クリア」「引渡し確度」「管理品質」で勝負が決まります。
  • オフィス
  • 借り手は質に寄り、貸主は条件調整で稼働維持を図る局面です。短期の値上がり期待より、稼働の再現性を重視した方が安全です。
  • 物流・工業
  • 相対的に需給が強く、長期テーマが明確です。立地(港湾・空港・高速)と電力・インフラ、リーシング力で収益が決まります。賃料水準は既に高く、取得・開発側は「初期利回りの圧縮」を織り込む必要があります。
  • ホテル
  • インバウンド回復は強い追い風ですが、運営力・ブランド・立地で差が出ます。自然災害や季節変動も織り込み、複数需要(MICE/レジャー/長期滞在)を取れる形が強いです。

リスク・留意点

  • 法務・許認可の移行期リスク:制度改定の過渡期は、案件ごとの手続き差・遅延が出やすいです。
  • 金利・為替:平均金利は落ち着いていても、外部環境次第で調達条件が変わり得ます。
  • デベロッパーの資金繰り:販売鈍化や資金調達環境で工期・引渡しに影響が出る可能性があるため、財務とプロジェクト管理の確認が重要です。
  • 価格の二極化:良立地・高仕様は底堅い一方、周辺・競合過多は値引きや条件緩和が起こりやすいです。

まとめ

2026/1/5時点のベトナム不動産は、インフレが3%台で安定し、信用供給は強めという追い風がある一方、実需・投資ともに「法的整合」と「物件の質」で選別が強い局面です。住宅はハノイが供給回復と高価格の同居、ホーチミンは供給制約が続き高級寄りで価格が粘りやすい状況です。商業は内需と体験型が支え、ホテルはインバウンド回復が追い風です。最も安定して強いのは工業団地・物流で、長期テーマ(製造移転・サプライチェーン再編)に沿った立地とオペレーションが収益を決めます。


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アブダビ不動産

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マクロ環境・金利

  • 政策金利は「米ドル連動」で2025年末に引き下げ(資金調達コストは低下方向)
    UAEは通貨(ディルハム)が米ドルにペッグしており、金融環境は米国の利下げ・据え置きの影響を受けやすいです。UAE中央銀行のベースレートは2025年12月の引き下げで3.65%となり、住宅ローン金利もピークアウト後は落ち着きやすい局面です。
  • 住宅ローン金利の実務感(EIBOR連動が主流)
    UAEの変動金利ローンはEIBOR(エミレーツIBOR)+銀行スプレッドが一般的で、足元のEIBOR(例:3か月 3.535%、2026/1/6バリューデート)をベースに金利が決まりやすいです。キャンペーン金利は条件次第ですが、居住者向けで3%台後半〜4%台前半の広告水準も見られます(固定/変動、手数料込み/別、LTVで実効は変動)。

住宅(分譲・賃貸)

  • 取引は“記録水準”、オフプラン主導で勢いが強い
    直近で公表が厚い2025年Q3は、アブダビ市内の住宅ユニット取引が約6,400件まで増え、総取引額もAED 205億と過去最高水準に到達しています。内訳はオフプランが約4,700件(前年同期比で大幅増)で、ローンよりも投資・自己資金を含む需要が市場を押し上げる構図が強いです。
  • 価格は二桁上昇が続く(平均単価も上振れ)
    市場全体では、平均売買単価がQ3で約AED 17,394/㎡(前年同期比+16%)まで上がった、という整理が複数レポートで共有されています。セグメント別では、アパート+14.8%、ヴィラ+11.8%(いずれも前年同期比、2025年Q3)の伸びが目安です。
  • エリアの強弱:高級島×マスタープランが主戦場
    取引・需要が厚いのは、ヤス島(Yas)、サディヤット島(Saadiyat)、アルリーム島(Al Reem)、(新規含む)マスタープラン・コミュニティです。とくにサディヤット島は高級・ブランデッドの供給が価格を押し上げやすく、最上位クラスの資産価値が突出しやすい市場です。
  • ブランデッドレジデンスの存在感が一段上がる
    2025年はWaldorf Astoria Residences(ヤス)で“発売日にAED 8.5億相当が売り切れ”といった象徴的な事例が出ており、富裕層・海外投資家の関心を取り込みやすい商品が市場センチメントを押し上げています。
  • 賃貸は“人口流入×供給制約”で上昇、アパートが強い
    2025年Q3の市況では、賃料はアパート+14.2%、ヴィラ+5.1%(前年同期比)が目安です。オフィス雇用の増勢(エネルギー、金融、サービス)と海外人材の流入が、利便性の高い島・都心近接エリアの賃料を押し上げやすいです。
  • 供給は増えるが“実際の引渡し遅れ”が価格・賃料の下支えに
    供給面では、2025年1〜9月に約2,700戸が引き渡され、年末までにさらに約8,400戸が計画とされます。ただし実務上はスケジュールより遅れることも多く、短期的に供給が一気に膨らみにくいことが、価格と賃料の上昇圧力になりやすいです。2026年は約12,800戸が見込まれ、2027年も同規模、2028年にまとまった完工集中が示唆されています(エリアごとの“局所的な在庫圧力”に注意が必要です)。

オフィス

  • “空室の低さ”が最大テーマ(プライムは供給不足)
    アブダビのオフィスは、市中空室率8%台に対し、Grade Aは2%程度とタイトです。とくにADGM(アルマリヤ島)周辺の高品質・即入居(フィットアウト済)に需要が集中し、貸主優位が続きやすいです。
  • 賃料は記録圏(プライムで大幅上昇)
    レポートベースでは、プライム賃料が約AED 2,905/㎡/年まで達し、前年同時期比で3割前後の上昇が示されています。小割り区画(サービス/マイクロ)ほど単価が上がりやすく、移転より“更新・長期化”が増えやすい局面です。

リテール・商業

  • “観光×富裕層消費”でプレミアム立地が強い
    アブダビはドバイほど大量供給型ではなく、高所得者・観光動線に乗るモール(例:アルマリヤ島の中核商業)が相対的に強いです。テナントは体験型・ラグジュアリー・F&Bの比重が上がり、一等地は賃料が崩れにくい一方、二等地は条件調整(内装支援、段階賃料、歩合など)で埋める色が濃くなりやすいです。

ホテル・観光

  • 稼働は高水準、イベント時の単価上振れが大きい
    2025年3月時点で、アブダビは171軒・34,341室が稼働し、平均稼働率69%、RevPARはAED 486が報告されています。MICE・国際イベント・大型連休の波に合わせて、単価が跳ねやすい構造です。
  • 中長期の追い風:ヤス島の集客装置が増える
    ヤス島では大型アトラクション群に加え、新たな大型テーマパーク計画など観光投資が継続しており、周辺の短期滞在需要(ホテル)だけでなく、賃貸・セカンドハウス需要にも波及しやすいです。

物流・工業

  • 工業・物流も底堅い(インフラ・港湾×需要増)
    港湾・製造・食品冷蔵などの周辺需要を背景に、倉庫・工業系の価格/賃料も堅調です。レンジは立地・仕様で幅が出ますが、近代仕様・コールドストレージ等はプレミアム化しやすいです。

制度・規制トピック(実務で効くポイント)

  • 外国人の取得は“投資エリア”中心(2019年以降の枠組み)
    外国人が実務的に取得しやすいのは、ヤス島、サディヤット島、アルリーム島、アルマリヤ島、アルラハビーチ、マスダール等の投資エリアです(フリーホールド/長期権利の設計で流通)。
  • 取引コストの目安(登録・移転・抵当)
    代表的な整理として、移転時の登録費は購入価格の2%が目安です(運用は案件で確認が必要)。また抵当設定(住宅ローン)には、アブダビ政府手続きで0.1%(ローン額に対する手数料)が示されています。
  • 賃料上昇局面の“更新上限”
    市況が強い局面では、更新時の賃料改定に一定の上限(例:5%)を設ける運用が報道・法律事務所解説で言及されています。新規契約は市場実勢に寄りやすいため、投資家は退去→再募集の利回りと、更新での賃料上昇余地を分けて見積もるのが安全です。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(分譲)
    需要の芯はオフプラン+マスタープランです。短期では「供給計画より引渡しが遅れがち」なことが追い風になりやすい一方、2028年前後の完工集中はエリア次第で在庫圧力になり得ます。狙うなら、(1) 需給が締まりやすい島部・都心近接、(2) 交通・雇用集積・学校近接、(3) ブランデッド/上位仕様で差別化、の優先度が上がります。
  • 住宅(賃貸)
    賃料は上昇基調ですが、上げ幅はアパート>ヴィラになりやすい局面です。実務では更新上限の影響を受けるため、「空室期間を抑える運用(更新維持)」か「退去後の再募集で賃料を取りに行く」か、方針を決めると収支が安定しやすいです。
  • オフィス
    ADGM周辺は供給が細く、賃料上昇局面が続きやすいです。ただし参入コスト(賃料・内装・更新条件)が上がりやすいので、投資は立地と仕様(即入居/環境認証/分割対応)で明確に勝負が決まります。
  • ホテル
    イベント・MICEの強さがあり、稼働も高めですが、ホテル投資は運営力の影響が大きいです。個人投資では、ホテルそのものより観光集客地近接のレジデンス賃貸(法人需要・短期需要の取り込み)でリスク分散する発想が現実的です。

リスク・留意点

  • 金利の再上振れ:米国要因で金融環境が変わると、EIBOR連動で返済額が変動します。
  • 供給の“まとまり”:全体が過剰というより、特定コミュニティで同時期に大量引渡しが起きると賃料・転売に圧が出ます(とくに2028年前後の集中示唆)。
  • オフプランの引渡し・品質差:スケジュール遅延や仕様差で、想定利回りがブレやすいです(手付金・分割条件だけで判断しない)。
  • サービスチャージ(共益費):島部・高級コミュニティほど維持費が重く、ネット利回りを削りやすいです。

まとめ

アブダビ不動産は、オフプラン主導の取引増(記録水準)と、賃貸・売買の二桁上昇が同時進行する強い局面が続いています。強さの中心はヤス島・サディヤット島・アルリーム島など投資エリアのマスタープランで、ブランデッドレジデンスが海外需要を引き寄せています。一方で、2026年以降は供給も増えるため、投資は「どの島・どのフェーズか」「引渡し時期の集中がないか」「サービスチャージ込みのネット利回りは出るか」を前提に、エリア選別と運用設計(更新・再募集の戦略)で差がつく相場です。

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インドネシア不動産

インドネシア不動産 最新動向

マクロ環境・金利・為替

  • インフレは「2%台で落ち着き」→金融環境は中立〜緩和余地
    直近のインフレ(前年同月比)は2%台で推移しており、インフレ面の過熱感は強くありません。
  • 政策金利は据え置き(通貨防衛を意識)
    中銀(Bank Indonesia)は政策金利(BI-Rate/7-day reverse repo)を4.75%で据え置き、景気刺激よりもルピア安・資本流出リスクの管理を優先する局面です。
  • 住宅購入支援の税制インセンティブが需要下支え
    住宅(戸建・アパート)購入に対するVAT(PPN)優遇(政府負担)が継続・延長され、実需の背中を押す政策が続いています(価格上限や適用条件あり)。

住宅(分譲:戸建・アパート)

  • 全国ベースの価格上昇は“鈍い”=キャピタルゲインは限定的
    中銀調査の住宅価格指数(一次市場)は、前年比で1%未満の伸びにとどまり、全国一律で値上がりする局面ではありません。
  • ジャカルタのアパートは「完成在庫(即入居可)」に需要が寄る
    購入側はリスクを嫌い、プレセールより完成・即入居可の物件を選びやすい地合いです。エリア別には、南ジャカルタ=中上位帯東西=ミドル帯が相対的に強い構図です。
  • 価格感(ジャカルタ・アパート)
    平均売出価格は約 Rp 35.9百万/㎡程度まで小幅に上昇という整理で、上がっても“緩やか”です(サブマーケットで濃淡)。
  • 住宅ローン(KPR)の実務感
    政策金利が落ち着いても、銀行の貸出金利は物件属性・信用力で差が大きく、固定プロモ終了後の金利負担が家計の購入余力を左右しやすいです(長期の返済比率管理が重要)。

オフィス(ジャカルタ)

  • 空室率は高いが、じわっと改善
    供給が少ない一方で需要が戻り、空室率は約34.3%と高水準ながらも前期比で改善しています。
  • 賃料は二極化(埋まっているビルは上げ、埋まらないビルはインセンティブ)
    グレードA賃料は前期比で上昇(+1.5%)の一方、稼働が弱いビルはフリーレント等でテナント獲得を狙う展開です。
  • 供給見通し:短期は“限定的”
    2025年は新規供給が乏しく、2026年も限定的という見立てが多く、需給が急悪化しにくい一方、立地・グレードの選別が続きます。

リテール(モール)

  • 都心・準都心の強いモールは稼働が高水準で安定
    プレミアム〜中上位モールは稼働率が90%近辺で踏みとどまり、リテールは“勝ち組立地”が強い構図です。
  • 運営側テーマは「体験型・F&B・改装投資」
    来館目的を作るための改装(共用部・テナントミックス)が重要で、体験型・ライフスタイル系の導入が軸になります。

ホテル・観光(バリ/ジャカルタ)

  • バリ:入島者数が高水準で、観光需要は強い
    バリへの外国人入島は、たとえば2025年10月に約59万人と高水準で、観光が宿泊・商業不動産の土台になっています。
  • バリ:ホテルは高稼働だが、競合(独立系ヴィラ)とのせめぎ合い
    稼働率は70%台後半、ADR(平均客室単価)も上昇という整理の一方、ヴィラ供給との競争が収益性を左右します。
  • ジャカルタ:政府需要(公務・会議)依存の反動に注意
    政府セクター需要の弱さが指摘され、曜日・季節で稼働のムラが出やすい局面です。

物流・工業(グレータージャカルタ)

  • 物流・3PLが牽引し、倉庫稼働は改善
    賃貸倉庫の稼働(入居)率は83.4%まで上昇し、特にBekasi・Karawangが軸です。
  • 賃料は横ばい気味、土地は緩やかに上昇
    工業用地平均はRp 2,891,000/㎡(前年比+3.5%)、倉庫賃料はRp 79,980/㎡/月程度で推移しています。
  • 需要の性格:対中関税・生産移転の波が“土地需要”を作りやすい
    中国企業の進出・移転ニーズが工業不動産需要を押し上げるという見立てがあり、サプライチェーン再編の影響を受けやすい領域です。

データセンター(周辺インフラ不動産)

  • ジャカルタ+バタムが拠点化、開発資金も入っている
    バタム(Nongsa Digital Park)で約72MW規模のDC整備に対する大型融資事例が出ており、電力・通信・工業団地周辺の不動産需要と結びつきやすいです。

制度・規制トピック(投資判断で重要な実務論点)

  • 外国人の取得:原則“土地のフリーホールド不可”、住宅は権利形態が鍵
    外国人は、要件を満たす場合にアパート区分(ストラタ:SHMSRS)等の枠で保有が可能とされます(居住許可等の要件、対象区域・権利形態の確認が必須)。
  • 最低購入価格のハードル(エリアで差)
    外国人向けは最低価格条件がエリアごとに設定されやすく、主要都市・観光地ほどハードルが高い運用になりがちです。
  • 新首都ヌサンタラ(IKN):インセンティブは強いが、制度は揺れやすい
    住宅・商業で投資機会を提示し、税優遇等のインセンティブを用意する一方、投資家の土地権利期間については司法判断で上限が示されるなど、制度面の不確実性が残ります。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅
    全国的には価格上昇が鈍く、“値上がり益狙い”は難しい局面です。狙うなら、①税制優遇が効く実需価格帯、②完成在庫(即入居可)中心、③雇用集積が強いエリア(都心・準都心)の賃貸需要を重視するとぶれにくいです。
  • オフィス
    高空室でも、供給が絞られる局面ではグレードA・駅近・設備更新済みが相対優位です。逆に二級ビルは賃料を上げにくく、CAPEX(改装)前提の引き直しが必要になりがちです。
  • リテール
    “強いモールは強い”局面です。運営力(改装・テナント入替・集客導線)を持つ施設に需要が寄るため、立地だけでなく運営の投資余力を評価軸に置くのが安全です。
  • 物流・工業
    いま最もファンダが良い領域の一つです。ポイントは、①Bekasi・Karawangなどの集積、②港・高速・労働力アクセス、③汎用レイアウト(テナント入替耐性)。土地価格は上がりやすい一方で、賃料が伸びにくい局面では出口(売却・長期賃貸)設計が収益を決めます。
  • ホテル(バリ)
    需要は強いですが、ヴィラ競合や規制(観光税・行動規範強化など)の影響を受けやすいです。立地(ビーチ/空港/商業集積)×ブランド/運営力×許認可の確実性で優勝劣敗が出ます。

リスク・留意点

  • 為替・外部ショック:ルピア変動が大きい局面では、金利見通し・外貨建てコストが収益を左右します。
  • セグメント別の供給過剰:オフィスは高空室が続き、住宅も“場所と価格帯”で在庫圧が出やすいです。
  • 制度変更・運用差:外国人取得や権利形態は、制度だけでなく運用(地域の登記・許認可実務)で難易度が変わります。
  • ヌサンタラ関連の不確実性:インセンティブは魅力でも、制度の揺れ・投資の進捗次第で前提が変わります。

まとめ

インドネシア不動産は、マクロ的には低インフレ+政策金利据え置きで「急悪化しにくい」一方、価格上昇は全国一律ではなく、用途別の選別が強い局面です。住宅は“完成在庫志向”が強く値上がりは緩慢、オフィスは高空室でもグレードA中心に底打ち、リテールは強いモールに集約、ホテルはバリ需要が強いがヴィラ競合あり、そして最も堅いのは物流・工業(Bekasi・Karawang中心)です。政策面ではVAT優遇の継続が実需を下支えし、外国人投資は権利形態・最低価格・運用実務の確認が成否を分けます。

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オーストラリア不動産

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マクロ環境・金利

  • インフレは沈静化方向だが「高金利長期化」警戒が残る
    2025年9月期のCPIは前年同期比+3.2%、基調インフレ(トリム平均)は+3.0%まで低下しています。とはいえ生活コストの粘りやサービス価格の下げ渋りが意識され、利下げ継続に対する市場の確信は強くありません。
  • 政策金利は3%台半ばで据え置きが基本線
    RBA(豪中銀)のキャッシュレートは3.60%(2025年8月以降)で、2025年の利下げで一度は住宅需要を押し上げたものの、足元は「次の一手が利上げに戻る可能性」も話題になりやすい局面です。
  • 住宅ローン金利の実務感(平均値)
    公表ベース(2025年10月分)では、住宅ローン平均は
    ・オーナー居住(残高)年5.50%/(新規)年5.49%
    ・投資用(残高)年5.72%/(新規)年5.67%
    ・オーナー居住のIO(残高)年6.18% などです。
    体感としては、返済負担が「ピーク時より軽いが、依然として重い」水準にあり、購入価格帯は“借りられる上限”から逆算して選別が強まります。

住宅(分譲・中古)

  • 2025年は強い上昇、ただし年末は減速サイン
    住宅価格は2025年を通して上昇しましたが、年末にかけて勢いが鈍っています。Cotality(旧CoreLogic)の指数では、2025年通年で全国住宅価格は+8.6%上昇し、全国の中央値を約+71,400豪ドル押し上げた一方、2025年12月は全国+0.7%、シドニー・メルボルンは-0.1%と“足踏み”が出ています。
  • 都市別の温度感:西・北が強く、東の二大都市は伸びが鈍い
    2025年通年では、Cotalityベースでダーウィン+18.9%メルボルン+4.8%と差が大きく、都市・州で二極化が目立ちます。
    PropTrackでも、2025年はパース+17.2%/ブリスベン+14.6%/ダーウィン+14.5%が強い一方、メルボルンは+4.5%と相対的に弱めです。
  • “高価格帯が弱く、手が届く価格帯が強い”構図
    上位価格帯の伸びが鈍く、相対的に購入しやすいレンジ(下位・中位)が堅調になりやすい局面です。Cotalityでも、全国では12月に上位四分位が+0.2%に対し、下位~中位は+1.1%と差が出ています。
  • PropTrackの全国水準(もう一つの目安)
    2025年12月時点の全国中央値は88万豪ドル、前年同月比で+8.8%(+82,200豪ドル)。12月単月は全国+0.1%で、シドニー・メルボルンは-0.3%と下落、他州が支える形です。

供給(新築)・在庫

  • 供給不足は継続、許認可は回復しても“完成までのタイムラグ”が重い
    住宅供給は需要(人口増・世帯分離)に追いつきにくく、価格と賃料の下支え要因です。
    建築許可は直近(2025年10月、季節調整済み)で合計15,832戸と前月比で増えていますが、ここから着工・完成まで時間がかかるため、短期で需給が一気に緩む局面にはなりにくいです。

賃貸(レント)

  • 空室率はわずかに上向くが、依然タイト(全国1%台前半)
    2025年11月の全国空室率は1.3%(10月1.2%から上昇)で、空室戸数は38,690戸。ピークの逼迫からは“少し緩む”ものの、長期平均対比では低水準で、需給は引き締まったままです。
  • 主要都市の空室率(2025年11月)
    ・シドニー 1.4%(空室10,720)
    ・メルボルン 2.0%(空室10,451)
    ・ブリスベン 1.0%(空室3,645)
    ・パース 0.7%(空室1,311)
    ・アデレード 0.8%(空室1,237)
    ・キャンベラ 1.5%(空室942)
    ・ホバート 0.4%(空室109)
    “パース/アデレード/ホバートが特にタイト、メルボルンは相対的にバランス”という構図です。
  • 賃料上昇は減速気味だが、前年同月比はなお+5%台
    2025年11月の全国募集賃料(広告ベース)は、複合で前年同月比+5.3%。全国平均は週668.41豪ドル、首都圏平均は週757.73豪ドルです。
    都市別では、シドニーは前年比+6.3%(戸建て平均週885.25豪ドル)、ブリスベンは前年比+6.7%など、依然として強い都市が残っています。
  • 2026年の賃料見通し:伸びは“2〜4%程度”へ正常化観測
    需給はタイトでも、上昇率は落ち着く見立てが優勢です。

オフィス(概況)

  • ハイブリッド定着で“立地・グレードの二極化”がさらに進行
    CBDの空室は一気に解消しにくく、テナントは「新しく、省エネ・設備が強いビルへ集約」しやすいです。結果として、Aグレード/グリーン認証などは粘り、B・Cグレードは賃料条件(インセンティブ)での調整が続きやすい状況です。

物流・工業(概況)

  • 構造需要は強いが、新規供給が増えると“局地的に緩む”
    EC・3PL・データ関連(サプライチェーン、設備投資)の需要は底堅い一方、建設が進んだエリアでは供給増で賃料上昇が落ち着く局面も出やすいです。物件は「道路アクセス・天井高・ドック数・電力」の仕様差が収益差になりやすいです。

制度・規制(実務上の要点)

  • 外国人投資家の購入は“新築中心”が基本線
    豪州は外国人(非居住者)による住宅購入に許認可(FIRB)が絡みやすく、実務上は「新築・開発案件中心」になりがちです。中古(既存住宅)は目的・条件次第で制約が強く、スキーム設計(ビザ区分、用途、保有形態、税務)を前提に検討する必要があります。

投資家への示唆(住宅中心)

  • 結論:2026年は“上がるとしても鈍化”、ただし下支えも強い
    価格は、2025年のような強い上昇の再現はしにくく、金利見通しと負担感が天井を作りやすいです(年末に減速サインも確認されています)。
    一方で、供給不足と人口増圧力が残り、特に賃貸は空室率がなお低く、利回り・キャッシュフロー面の下支え要因になりやすいです。
  • 狙い目の考え方(実務)
    ・“高価格帯”より、需要層が厚いミドル~アフォーダブル帯(指数上も伸びが出やすい)
    ・都市は一枚岩ではなく、パース/ブリスベンなど強い都市と、シドニー/メルボルンの減速を前提に、サブマーケット単位で選別
    ・賃貸は、空室率が低い都市(例:パース0.7%、ホバート0.4%など)では“入居付けの強さ”が見込みやすい一方、取得価格の上昇で利回りは圧縮しやすい点に注意

リスク・留意点

  • 金利リスク:利下げが止まり、インフレが再燃すると「利上げ観測」でセンチメントが急変し得ます。
  • 価格の地域格差:同じ豪州でも都市・州でパフォーマンス差が大きく、分散や出口戦略が重要です。
  • 賃貸の正常化:賃料上昇率はピークアウトしており、2026年は“伸びの鈍化(2〜4%程度)”が基本シナリオになりやすいです。
  • 供給回復のタイムラグ:許認可が増えても完成まで時間がかかるため、短期で需給が劇的に緩む前提は置きにくい一方、局地的な供給集中には要注意です。

まとめ

2026/1/5時点のオーストラリア不動産は、2025年の強い値上がり(全国で約+8〜9%)の後、年末に減速サインが出ています。価格は西・北(例:パース、ブリスベン、ダーウィン)が強く、シドニー・メルボルンは足踏みしやすい局面です。賃貸は全国空室率1.3%とまだタイトで、賃料上昇は鈍化しつつも前年同月比+5%台を維持しています。短期は金利見通し×供給不足×都市別格差の掛け算で、エリアと価格帯の選別が投資成果を大きく左右する局面です。

オーストラリア不動産関連情報

オーストラリア不動産基本情報

オーストラリア不動産基本情報

バングラデシュ不動産

バングラデシュ不動産 最新動向

マクロ環境・金利

  • インフレは「8%前後」で高止まり(家計負担が重い)
    2025年11月のインフレは8.29%で、内訳は食品7.36%/非食品9.08%です。物価上昇が長期化しており、住宅の購入余力(可処分所得)を圧迫しやすい局面です。
  • 政策金利は高水準で据え置き=住宅ローン負担が重い
    政策金利(レポ)は10.0%で維持され、金融環境は引き締め寄りです。実務上、銀行の貸出金利が高くなりやすく、住宅ローン金利は最大15%程度が意識される状況です(与信も厳格化しやすいです)。
  • 為替は「クローリング・ペッグ」導入後の調整局面(建設コストに波及)
    2025年5月にクローリング・ペッグの枠組みが導入され、為替の柔軟性を高める方向です。輸入比率が高い資材(鉄筋・設備・仕上げ材)では、為替変動が原価→販売価格に遅れて波及しやすいです。

住宅(分譲・賃貸)

  • 販売は低迷が長期化:月間販売が「過去の半分以下」水準
    月間販売が約360〜400戸程度まで落ち込み、以前の月900〜1,000戸規模から縮小していると報じられています。高金利・不透明感・インフレが同時に効いており、投資目的の買いが鈍りやすいです。
  • 需要は「中高級の停滞」+「実需・低価格帯の粘り」
    中高級は様子見が強まり、比較的動くのは実需寄りの“手が届く価格帯”です。具体的には、1〜1.5クロール(1億〜1.5億タカ)程度のレンジが相対的に底堅い、という現地コメントが出ています。
  • 在庫・新規供給:デベロッパーは新規投入を慎重化
    販売鈍化のなかで、デベロッパーは新規ローンチを控え、在庫消化と資金繰りを優先しがちです。高級側では取引の急減・キャンセルも出ており、売り手が値下げや条件変更に応じるケースが増えやすいです。
  • 価格は“下がりにくい”構造(原価高+規制・手数料コスト)
    金利上昇で需要が弱っても、建設コストや各種費用が下がりにくく、完成在庫は大幅値下げよりも、支払い条件緩和(分割・引渡し調整など)で動かす傾向になりやすいです。さらに、建築許認可・用途変更等の手数料引き上げが進むと、供給側コストが増え、価格の下支えになり得ます。
  • 賃貸(ダッカ中心):駐在・外交・外資向けは立地次第で底堅い
    典型的に人気が出やすいのは、Gulshan/Banani/Baridharaなどの治安・インフラ・学校アクセスの良いエリアです。一方で、停電対策(発電機・UPS)や給水、管理品質の差が大きく、“同じ地区でも物件差が賃料差に直結”しやすい市場です。

オフィス

  • 需要は“質への回帰”が強まりやすい(電力・防災・管理が重要)
    バングラデシュでは、テナントがオフィス選定で停電対策・エレベーター稼働・駐車場・セキュリティを重視しやすいです。結果として、管理品質の高いビルに需要が寄り、古いビルは条件調整(賃料・フリーレント・内装負担)が必要になりがちです。
  • コスト要因:許認可費用・施工費上昇が賃料やCAMに波及
    建築関連の手数料が引き上げられる方向で、開発・改装コストが上がりやすいです。稼働率を守るために、既存ビルでも設備更新(発電機・空調・防災)を迫られやすく、共益費(CAM)込みの実効コストで比較する必要があります。

リテール・商業

  • 消費は“インフレ下の選別”で、テナントミックスが重要
    インフレが8%台に張り付く環境では、(特に中間層以下で)裁量消費が伸びにくく、モール側は集客力のあるアンカー(スーパー、必需系、飲食)や、短期ポップアップで回転を上げる動きが出やすいです。
  • 賃料条件は柔軟化しやすい
    強気の固定賃料一辺倒より、売上歩合(レベニューシェア)や内装支援など、出店ハードルを下げる調整が入りやすい局面です。

物流・工業(周辺工業地帯)

  • “首都圏近郊+輸出産業サプライチェーン”が中核
    近郊(Gazipur/Savar/Ashulia/Narayanganj など)は、RMG(縫製)関連の集積や首都圏配送の観点で立地優位が出やすいです。製造・物流はマクロ回復に連動しやすく、FY26は国際機関見通しで約5%前後の成長が意識されています。

税制・制度トピック(取引コストに直結)

  • 登録・取引周り:フラット登録VATの引下げ(サイズ別の段階税率)
    フラット登録時のVATが、〜1,600sqft:1%、1,601〜2,400sqft:2%、それ以上:3%に引き下げられる方向が示されています。取引コストの一部は軽くなる一方、実務では他の税・手数料も多いため、総額で判断が必要です。
  • 住宅セクター側の負担増:住宅会社サービスVATや資材コストの上振れ要因
    住宅会社が提供するサービスへのVATが10%へ上がる提案、建設資材の関税引上げなどが報じられており、原価→販売価格への転嫁圧力になり得ます。
  • ダッカの建築規制・許認可費用:上振れリスク
    建築許可・設計承認などの手数料が引き上げられる方向で、床面積ベースの課金などが検討されています。中長期では、新築の供給コスト増=販売価格の下支えになりやすいです。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅
    投資目的の回転は鈍くなりやすいので、基本は実需が厚い価格帯、かつ(停電・給水・管理品質を含めて)“生活インフラの強い立地”を優先したい局面です。キャッシュ購入でも、流動性は落ちやすいため、出口(売却)よりインカム(賃貸)を重視する方が整合しやすいです。
  • オフィス
    “発電・設備・セキュリティ・駐車場”が揃うビルが強く、古いビルは改装投資(CAPEX)前提になりやすいです。実効利回りは、稼働率だけでなくCAM・発電費・修繕費を織り込んで見積もる必要があります。
  • 工業・物流
    需要は景気に連動しやすい一方、立地の優劣がはっきり出ます。幹線道路アクセス・洪水リスク・電力安定性を最優先し、可能なら長期固定の実需テナント(BTS)でリスクを抑えるのが現実的です。

リスク・留意点

  • 高金利の長期化:購入余力を削り、販売回転を遅らせます(在庫・値引き圧力)。
  • 制度変更によるコスト増:許認可費用や税負担の見直しが、原価や取引コストに直撃します。
  • 為替・資材価格:為替制度の運用次第で輸入資材の原価が変動し、販売価格や工期に波及しやすいです。
  • タイトル(権利)・登記・実査:エリアによって権利関係・境界・登録実務の難易度が異なるため、デューデリ(登記簿・測量・占有・税滞納・担保設定)は必須です。

まとめ

バングラデシュ不動産は、インフレ8%台+政策金利10%という「資金コストが重い環境」で、分譲は販売低迷(中高級の停滞)が続き、動くのは実需寄り・手が届く価格帯が中心です。一方で、ダッカでは許認可費用や規制・コストが上がりやすく、供給コストの上昇が価格の下支えになり得ます。投資としては、短期転売よりも、立地×インフラ×管理品質で“貸して回す”前提の選別が重要になる局面です。

バングラデシュ不動産関連情報

バングラデシュ不不動産基本情報

バングラデシュ不動産物件最新

ニュージーランド不動産

ニュージーランド不動産 最新動向

マクロ環境・金利

  • 政策金利(OCR)は利下げ局面
    直近の政策金利(Official Cash Rate)は2.25%(2025/11/26決定)まで引き下げられており、金融環境は「引き締め」から「緩和」へ移っています。住宅ローン金利の低下を通じて、住宅市場の下支え要因になります。
  • インフレは落ち着きつつあるが、景気はまだら
    消費者物価(CPI)は前年比3.0%(2025年9月期)と、ピークアウト後は沈静化が進んでいます。一方で、雇用は弱含みで、失業率は5.3%(2025年9月期)まで上昇しています。
  • 景気は“底打ち気味”だが回復は緩やか
    実質GDPは2025年9月期に前期比+1.1%と反発しています。ただし、前年比では▲0.5%と弱さも残り、企業・家計の意思決定は依然慎重になりやすい局面です。
  • 移民フローは需要の下支え(ただしニュージーランド国民の流出も)
    直近(2025年10月までの年次)の純移民は純増で、特に非ニュージーランド市民は純増が大きい一方、ニュージーランド市民は純流出になっています。住宅需要(賃貸・一次取得)の底堅さを作りやすい構図です。

住宅(分譲)

  • 価格は“ゆるやかに持ち直し”だが、ピーク比はまだ低い
    2025年11月時点の全国の住宅価格は、中位価格 808,000NZドル、季節調整後の中位価格は815,000NZドルです。季節調整後の中位価格は前月比+1.2%/前年比+2.3%と上向きです。
    一方、住宅価格指数(HPI)は前年比▲0.2%で、2021年11月のピークからは約▲15%低い水準にあり、「全面回復」ではなく“戻りの途中”という位置づけです。
  • 取引は回復しきらず、買い手優位の時間が残る
    2025年11月の全国売買は6,731件(前年比▲5.7%)で、取引量はまだ強くありません。
    ただし、在庫月数は4.1か月と前年(4.8か月)より締まり、需給は「悪化一辺倒」ではなく、徐々に均衡へ近づいています。
  • 売却までの日数は長めで横ばい
    全国の売却所要日数は39日で横ばいです。金利低下で買い手は戻りやすい一方、家計の慎重姿勢・雇用不安で「即決」にはなりにくい実務感です。
  • 新規売出は増え、選別色が強い
    2025年11月の売出在庫は36,770件(前年比+25.2%)と増加しており、買い手は選択肢が多い局面です。
    その結果、立地・学区・築浅・断熱(快適性)・日当たりなど条件の良い物件は堅調でも、条件の弱い物件は価格調整や販売期間の長期化が起きやすいです。

賃貸(住宅)

  • 賃料は“高止まり〜伸び鈍化”、地域差が拡大
    例としてオークランドの直近(2025/11)の平均賃料は週696.33NZドルで、前年比では小幅に低下しています。
    一方で、地方の一部では賃料の上昇が続いており、雇用の受け皿がある地域・供給が限られる地域ほど賃料が上がりやすい構図です。
  • 需要の芯は移民・留学生・都市部就業
    需要の中心は、移民流入と都市部の就業・進学です。短期的には景気の弱さで賃料の急騰は起きにくい一方、人口要因が底を支えるため、急落もしにくい市場になっています。

住宅ローン金利の実務感(新規貸出の目安)

  • “表面金利(標準)”と“優遇(スペシャル)”の差が大きい
    直近(2025/11時点)の新規住宅ローン金利の目安は以下です。
    標準(Standard):変動 6.20%、1年固定 5.10%、2年固定 5.28%、5年固定 5.58%
    優遇(Special):変動 5.76%、1年固定 4.43%、2年固定 4.43%、5年固定 4.31%
    実務では、給与振込・取引深度・LVR(頭金比率)など条件で「優遇の出やすさ」が変わるため、借り手の属性で実効金利がぶれやすい局面です。

与信・規制(買える人を増やしすぎない仕組み)

  • LVR規制(頭金規制)は緩めたが、制限は残る
    2025/12/19以降、LVRの“スピードリミット”は
    自宅用:LVR80%超の貸出は新規の25%まで
    投資用:LVR70%超の貸出は新規の10%まで
    となっており、極端な高レバは引き続き通りにくい設計です。
  • DTI規制も稼働(高所得でも借り過ぎを抑制)
    2025/1/1以降、DTIのスピードリミットは
    自宅用:DTI>6が20%まで
    投資用:DTI>7が20%まで
    です。金利が下がっても「借入余力で価格が青天井」になりにくい抑えが効きます。

供給(建設・開発)

  • 住宅着工の“先行指標(建築許可)”は増勢だが、波がある
    直近(2025/10までの年次)で、住宅の建築許可は35,552戸(前年比+6.2%)です。
    ただし直近3か月(2025/10まで)は10,813戸(前期比▲1.8%)と踊り場も見え、開発は「一直線の増加」ではありません。
  • 供給制約は“金利”から“採算・人手・コスト”へ
    金利低下でプロジェクトは動きやすくなりますが、建設コスト・人手・販売スピードによって採算が揺れやすく、立地と商品力が弱い案件は先送りされやすいです。

オフィス

  • 空室率は高めで、グレード間の二極化
    オークランドCBDのオフィス空室率は全体で約14.6%(2025/9時点)、プライムは約8.4%と、良質ビルほど底堅い一方、二級物件はリーシングが重い構図です。
    ウェリントンも空室率が高めで、政府・大企業の床面積最適化の影響を受けやすいです。
  • テナントは“省エネ・耐震・設備更新”を重視
    勝ち筋は、グリーン性能、空調・防災、共用部品質、交通結節です。古い在庫は、賃料調整だけでなくCAPEX(改修)前提になりやすいです。

リテール(商業)

  • 都市部ストリップは空室が目立ち、回復は“場所次第”
    オークランドCBDのストリップ小売は、空室率が約11%(2025/6時点)まで上昇した局面があり、景気の弱さ・工事影響・消費の選別が出ています。
    ただし、交通・観光導線の改善やイベント需要が戻ると、一等地の回復→周辺へ波及の順で改善しやすいです。

物流・工業(インダストリアル)

  • 空室率は低水準だが、借り手優位が出やすい
    オークランドの工業系は、プライム空室率が約1.1%、セカンダリーが約2.7%(2025年後半)と、依然タイトです。
    一方で、サブリース増加などで選択肢が増え、テナントはより良い設備へ移転(フライト・トゥ・クオリティ)を進めやすい局面です。
  • 中長期の需要源は物流・食品・製造の底堅さ
    EC・物流最適化、食品関連の安定需要、サプライチェーン再編が下支えです。投資面では、開発コスト上昇→期待利回りの目線調整がテーマになります。

ホテル・観光

  • 稼働率は高水準、単価も強い(イベント・国際線回復が追い風)
    2025年11月時点で、全国のホテル稼働率は83%と高く、ADR(平均客室単価)は255NZドルまで上昇しています。
    観光は「回復途上」ですが、主要都市・リゾートはイベントや国際線の戻りで単価が出やすい状況です。
  • 供給増との綱引き
    ホテル供給が増える地域では、稼働の分散が起きやすく、立地・ブランド・運営力で差が出ます。

制度・規制トピック(投資家に効く論点)

  • ブライトライン(短期売買課税)は“2年”に短縮
    2024/7/1以降に売却する住宅は、原則として取得から2年以内の売却益が課税対象になりやすい設計です(自宅特例など除外あり)。短期転売の抑制は残しつつ、投資家には以前より柔らかい枠組みです。
  • 賃貸投資の“金利コスト控除”が復活
    住宅賃貸の利息控除は段階的に戻り、2025/4/1から100%控除になっています。投資採算の改善要因で、投資需要の下支えになり得ます。
  • 外国人の既存住宅購入は原則制限、ただし“超富裕層枠”が限定的に拡大
    基本的に海外居住者の既存住宅購入は制限が強いままです。一方で、一定の投資家ビザ枠では、高額帯(例:5百万NZドル以上)の自宅購入・建築を1戸認める方向の緩和が入っており、影響は主に超高額帯に限られやすいです。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(自己居住)
    金利低下で購入可能額は回復しやすいですが、失業率上昇・審査(LVR/DTI)がブレーキになり、急騰相場にはなりにくいです。買うなら、売却しやすい立地・学区・築浅・断熱性能を優先した方がリスクを抑えやすいです。
  • 住宅(賃貸投資)
    利息控除の完全復活(2025/4/1〜)は追い風です。ただし、賃料は地域差が大きく、キャッシュフローは金利固定の選び方(優遇金利の取り方)で大きく変わります。
  • オフィス
    高空室の局面では、プライムに集中・二級は再生前提です。買うなら、耐震・設備更新余地・用途転換(住宅/混合)のオプション価値が重要になります。
  • 物流・工業
    需要は底堅いものの、利回りは開発コストと競争で決まりやすいです。プライム立地×汎用性(天井高・動線)が最も安定しやすいです。
  • ホテル
    稼働と単価が戻る局面では強いですが、供給増・季節性があります。イベント需要・国際線アクセスの強い都市/リゾートが相対的に有利です。

リスク・留意点

  • 雇用悪化リスク:失業率上昇が続くと、住宅の需要回復が鈍り、延滞・売却増の芽になります。
  • 金利再上振れリスク:インフレ再燃や外部ショックで金利が再上昇すると、回復シナリオが後ろ倒しになります。
  • 在庫増による価格調整:売出が増えているため、条件の弱い物件は値下げが起きやすいです。
  • 規制の継続性:LVR/DTIは金融環境次第で調整され得るため、投資の前提(借入余力)が変わる可能性があります。

まとめ

2026/1/5時点のニュージーランド不動産は、利下げ(OCR 2.25%)と住宅ローン金利低下が追い風になり、住宅価格は底打ち〜緩やかな持ち直しの局面です。
ただし、失業率上昇(5.3%)や売出在庫の増加で、相場は一気に強気へ転じるというより、“良い物件が先に戻り、弱い物件は調整が残る”二極化が基本線です。賃貸は高水準を保ちつつ伸びは鈍化し、商業はオフィス高空室・工業低空室という構図が続いています。制度面では、利息控除の完全復活ブライトライン2年が投資家サイドの追い風になりつつ、LVR/DTIが過熱を抑えるため、急激なバブルよりも“じわじわ回復”になりやすい状況です。

ニュージーランド不動産関連情報

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キプロス不動産

キプロス不動産 最新動向

マクロ環境・金利

  • インフレは低位で落ち着き、実質購買力は改善方向
    2025年11月時点のHICP(EU統一基準)年率は0.1%と低水準で推移しています。エネルギー・食品の波が一服し、家計の体感インフレは沈静化しやすい局面です。
  • 政策金利はECBの水準が“キプロスの上限”になりやすい
    キプロスはユーロ圏のため、金融環境はECB(欧州中央銀行)の政策金利に強く連動します。2025年末時点のECB金利水準(主要政策金利)は、市中金利・住宅ローン金利の上限圧力として意識されます。
  • 住宅ローン金利の実務感:新規は“3%台前半〜中盤”が目安
    中銀統計ベースでは、住宅購入向けローン金利は2025年秋時点で3%台が中心帯です(新規ローンの加重平均や月次統計で概ね3%台が示される)。固定より変動が多く、Euribor連動の条件が残るため、「金利は落ち着いたが、返済額は金利改定に左右される」実務感です。

取引量(売買の温度感)

  • 売買は“減速ではなく高水準で推移”が近い
    2025年の売買契約(登録済みContract of Sale)の年間合計は、18,114件(2024年は15,797件)で、前年比+15%と明確に増えています。
  • 地区別のボリューム(2025年の年間合計)
    実需と投資の両面で“主要都市+リゾート”に集中しています。
  • リマソール:5,563件(+11%)
  • ニコシア:4,115件(+17%)
  • ラルナカ:3,978件(+19%)
  • パフォス:3,567件(+15%)
  • ファマグスタ:891件(+15%)
  • 月次のクセ(実務上の読みどころ)
    8月は一部地区で前年差が弱く出やすい一方、春〜初夏・年末に向けて積み上がりやすい季節性があります(契約登録ベース)。

外国人需要(需給を動かす“上振れ要因”)

  • 2024年:外国人の取得は“高水準だが前年より鈍化”
    2024年に外国人が取得した不動産(DLSに提出された売買契約ベース)は6,228件で、2023年(6,900件)から約10%減。ただし水準自体は大きいです。
  • 外国人取引が集まる地域:パフォス&リマソールが中心
    外国人取引の地域シェアは、パフォス32%・リマソール29%が上位で、外需は“西のリゾート×南のビジネス都市”に集まる傾向が明確です。
  • 2025年(1〜11月)の外国人アクティビティ:EU内・EU外ともに厚い
    「売買移転(transfer)」「売買契約(contract)」のどちらでも、EU外がやや優勢〜拮抗の水準で推移しています(Pancyprian集計)。
  • 売買移転(物件数)合計:EU内 1,752/EU外 2,227
  • 売買移転(購入者数)合計:EU内 2,212/EU外 2,618
  • 売買契約(物件数)合計:EU内 2,524/EU外 2,730
  • 売買契約(購入者数)合計:EU内 3,175/EU外 3,113

住宅(分譲・賃貸)

  • 価格は“上昇は続くが、急騰というより選別的”
    RICS(不動産指数)では、2025年Q3の資産別の年次上昇が示され、住宅は緩やかな上昇を維持しています。目安として、年次ではアパート+4%台、戸建て+4%台が示されています。
  • エリア別の体感
  • リマソール:最も高価格帯になりやすく、海沿い・新築・眺望など“スペック勝負”の物件が強いです。賃貸も駐在・移住・富裕層需要で高止まりしやすい一方、利回りは圧縮しがちです。
  • ニコシア:実需(居住・勤務)主導で、価格変動は比較的マイルドになりやすいです。賃貸は学生・地場就業者の需要が読みやすく、利回り狙いの選択肢になりやすいです。
  • ラルナカ:取引件数が増えやすく(2025年+19%)、空港・海沿い・再開発期待が織り込まれやすい地域です。
  • パフォス/ファマグスタ:リゾート・別荘・短期滞在の需要が乗りやすく、観光シーズンの稼働と賃料が鍵になります。
  • 賃貸の追い風:観光・短期滞在が強い
    2025年1〜11月の観光客到着は4,377,114人前年比+12%。短期滞在・サービスアパート・ホリデー需要の下支え材料です。

供給(新規供給・建設コスト)

  • 供給は“増えるが一気に出るわけではない”
    2025年8月の建築許可は694件(前年比-4.3%)ですが、許可価値(€386.9m)と床面積(312.5k㎡)は増加、住戸数も増加しており、「件数は減っても、プロジェクトの規模は大きい」局面が見えます。
  • 建設コストは高止まりだが、材料は“横ばい〜微増”寄り
    建設資材価格指数は2025年10月時点で118.63、前月比は+0.10%と小動きです。急騰局面ではないものの、労務費・仕様高度化でコストは下がりにくいです。

オフィス

  • “Aグレード集中”が進みやすい
    移転・新規入居は、立地・設備・省エネ性能で選別されやすく、リマソールは高品質物件への需要が残りやすい構図です。二級物件は改装(リポジショニング)や用途転換が前提になりやすいです(サービスオフィス化など)。

リテール・商業

  • 観光回復の恩恵は受けやすいが、立地二極化
    観光客増が続く限り、観光導線・中心街・大型商業の優良区画は底堅い一方、周辺立地はテナント入替・賃料条件調整が必要になりやすいです。

ホテル・観光不動産

  • 稼働のベースが強く、開発・改装投資が成立しやすい
    観光客数が前年差で増えているため、既存ホテルの改装、サービスアパート、短期賃貸向けの物件整備が進みやすい環境です。

制度・税務トピック(投資判断で効くところ)

  • 外国人購入:手続き・制限を前提に“設計”が必要
    EU域外の買主は、取得形態や許可・手続きなどの要件確認が実務上の必須になります(物件タイプ、名義、用途で扱いが変わり得ます)。
  • 税務:保有税のイメージ違いに注意
    国のImmovable Property Tax(IPT)は2017年に廃止されており、日本の固定資産税のような“国税としての保有課税”を前提にするとズレます(ただし地方税・手数料は別枠で発生し得ます)。
  • 購入時コスト:VAT・移転費用・印紙税が効きます
  • 新築は原則VAT(標準税率)対象で、条件を満たす居住用は軽減5%の枠が論点になります。
  • 名義移転時の移転手数料(Transfer fees)、契約時の印紙税(Stamp duty)など、取引コストは合算で効きやすいです。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅(売買差益狙い)
    取引件数が増えているため地合いは強い一方、価格は“どこでも上がる”より「立地・眺望・新築/築浅・管理品質」で差が出ます。リマソールは高値追いになりやすい分、出口(売却先の属性)を先に決める発想が重要です。
  • 住宅(賃貸インカム狙い)
  • ニコシア:実需賃貸が読みやすく、空室リスクを抑えやすい傾向。
  • リマソール:賃料は強いが取得価格が高く、利回りは圧縮しがち。
  • パフォス/ファマグスタ:観光連動。稼働の季節性と運営(清掃・鍵管理・OTA対応)で収益がブレます。
  • 外国人需要の取り込み
    外国人需要は引き続き大きく、特にパフォス・リマソールに集中します。販売・賃貸のどちらでも「外国人が好む仕様(家具付き、眺望、管理、共用施設)」が価格決定力になりやすいです。

リスク・留意点

  • 金利(変動金利が多い)
    政策金利は落ち着いても、変動条件ではEuribor等の影響が残り、返済額が“じわじわ”動くリスクがあります。
  • 供給増による“選別”
    許可の価値・床面積が増えており、供給増が進むと「二級立地・中途半端な間取り・管理が弱い物件」から相対的に伸びが鈍りやすいです。
  • 法務(タイトルディード、担保・権利関係)
    キプロスは物件ごとの権利関係(担保設定、共同所有、区分の登記状況など)の精査が重要です。とくに新築・オフプランは、引渡し・登記のタイムライン確認が投資成否に直結します。
  • 観光連動(短期賃貸)
    観光が強いほど短期賃貸は伸びますが、規制や運営コスト、シーズン変動でブレやすい点は織り込む必要があります。

まとめ

キプロス不動産は、2025年の売買契約件数が18,114件(前年差+15%)と強く、外需もなお大きい市場です。中心はリマソール(高価格・外需)/ニコシア(実需安定)/パフォス(リゾート外需)/ラルナカ(伸び)の4軸で、価格は上昇基調ながら“選別色”が濃くなっています。金利は3%台が目安ですが変動条件の影響が残り、供給増の中で「立地・仕様・管理・法務の確実性」を優先した物件選定が投資の勝ち筋になります。


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マクロ環境・金利

  • インフレは「高水準だが低下局面」へ(実需の購買力はまだ重い)
    2025年後半にかけて前年比インフレは低下が進み、足元(2025年12月公表分)では前年比31%前後まで落ち着いた水準が意識されています。一方で、賃料・サービスなど粘着的な項目は残りやすく、家計の実需は「買いたいが買いづらい」状態が続きます。
  • 政策金利は高水準のまま「利下げに入ったが、住宅ローンはまだ高い」
    中央銀行(CBRT)は2025年12月会合で政策金利(1週間レポ)を38%に引き下げました。名目金利が高いため、住宅ローン金利は依然として高止まりし、現金買い・分割払い・完成在庫の値引きなど“金利回避型”の取引が増えやすい地合いです。

住宅(分譲・賃貸)

  • 価格は「名目は上がるが、実質は横ばい〜微増」へ
    CBRTの住宅価格指数(RPPI)では、2025年11月:前月比+2.7%、前年比+31.4%(名目)となり、インフレ調整後(実質)では前年比+0.3%と“ほぼ横ばい”に近い動きです。
    体感としては「リラ建てでは上がるが、実質的な値上がりは限定的」になり、エリア・物件の選別が強まります。
  • 主要都市の二極化:アンカラ強め、イスタンブールは選別
    2025年11月の前年比(名目)で、イスタンブール+31.7%/アンカラ+37.9%/イズミル+31.6%と、アンカラが相対的に強い数字が出ています。
    ただし、売買の現場では「交通利便・耐震(築浅/補強)・眺望/管理品質」の差が価格差に直結しやすいです。
  • 成約件数は回復基調だが、ローン比率は低め(信用コストが壁)
    2025年11月の住宅販売は141,100戸、2025年1〜11月累計は約143万戸と、件数は増勢が確認されます。
    一方、2025年11月の住宅ローン(mortgaged sales)は21,499戸にとどまり、件数全体に対する比率は高くありません(=金利負担を避ける動きが強い)。
  • 賃料は「名目上昇が続くが、実質は落ち着きやすい」
    REIDINの賃料指数(募集ベース)では、2025年11月に前年比+32.55%(名目)、実質では+1.13%と、インフレが落ちるほど“実質賃料は横ばい寄り”になりやすい局面です。
    ただし、外国人需要が強いエリア(観光・海沿い・生活利便が高い地区)や、家具付き・短期貸し対応の物件は別の動きをしやすいです。

外国人需要(購入・移住)

  • 外国人の購入は「縮小・選別」
    2025年11月の外国人向け販売は1,943戸で、外国人比率は1.4%。国籍別ではロシア、イラン、ウクライナが上位として報じられています。
    1〜11月累計でも外国人購入は18,993戸と、全体から見ると限定的です。
    背景には、投資額のハードル上昇・資金移動/為替の実務・高金利環境による投資採算の再計算があります。

オフィス(イスタンブール中心)

  • Aグレードは供給制約で賃料が上がりやすい(“質への集中”)
    イスタンブールのグレードAでは、プライム賃料がUSD 50/㎡(月)に到達した、という市場レポートが出ています(高品質・好立地に需要が集中)。
    一方で、古いB/Cグレードは、為替・内装コスト上昇もあり、改装・インセンティブ(フリーレント/内装補助)を伴う“実質賃料の調整”が起きやすいです。

リテール・商業

  • メインストリート/強いモールは底堅いが、家計の実質購買力が課題
    観光・人口集中が効くエリアは出店需要が残り、空室が締まりやすい一方、ローカル消費依存の立地は「客単価の伸び悩み→賃料交渉」が起きやすいです。
    実務では、賃料が外貨参照(USD/EUR)やインデックス連動の形で設定されるケースもあり、為替の影響を受けやすくなります。

物流・工業

  • 需要は堅調だが、建設費と資金調達コストが重い
    EC・3PL・製造業周辺の需要は続きやすい一方、金利が高い間は新規開発の採算が厳しく、既存ストックの取り合い(立地・天井高・動線の良い倉庫)が優位になりやすい局面です。

制度・規制トピック(外国人・投資家向け)

  • 外国人の不動産取得は可能だが上限・制限あり
    外国人はトルコで不動産を取得できますが、一般に合計30ヘクタール上限や、行政区(district)単位での上限などの枠、軍事区域等の制限がかかります。
  • 不動産を使った市民権(CBI)は「USD 400,000+3年保有」が基本線
    住宅等の不動産を最低USD 400,000取得し、少なくとも3年間保有することで市民権申請ルートになり得ます(他にも資本投資等のルートあり)。
    投資目的では「賃貸利回り」よりも、この制度目的・移住目的が絡む案件が残りやすいです。
  • 賃料改定ルールと短期賃貸の規制強化は要注意
    更新賃料の上限は、過去の一律上限(25%)終了後、12カ月平均CPIに連動する運用が基本となり、月によって上限率が大きく動きます(例:2026年1月の上限率として58.51%が案内されるケース)。
    また短期賃貸(いわゆるAirbnb型)は、観光目的賃貸の許可・表示(プレート)・建物内同意などを求める枠組みが導入され、運用難易度が上がっています。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅
    「名目上昇=利益」ではなく、実質(インフレ差し引き)と為替で見ないと収益がブレます。今は指数上も実質は横ばい近辺のため、勝ち筋は「立地(生活利便)」「耐震・築浅」「賃貸付けの強さ」「出口(再販先が広い)」に寄ります。
  • 外国人向け(移住・CBI)
    CBI目的はUSD 400,000が事実上の下限になり、案件単価が上がるぶん、物件の質・法務(登記/鑑定/支払い証跡)がより重要になります。
  • オフィス
    “どこでも上がる”ではなく、Aグレード集中が基本線です。プライム賃料が上がる局面でも、B/Cは改装や条件調整が前提になりやすいです。

リスク・留意点

  • 金利リスク:政策金利は利下げに入っても水準自体が高く、ローン投資は慎重に(ローン比率が上がりにくい市場構造)。
  • 為替リスク:収益(賃料)と資産価格(再販)の通貨がズレると、円・ドル換算でブレやすいです。
  • 規制リスク:賃料改定ルールの上限率変動、短期賃貸の許可制など、運用ルールが収益性に直撃します。
  • 流動性リスク:販売件数が多くても、エリア・物件タイプで流動性が大きく違います(出口で時間がかかる在庫が出やすい)。

まとめ

2026/1/5時点のトルコ不動産は、インフレ低下と利下げ開始で「最悪期は越えた」見方が出る一方、金利水準は依然高く、実需・投資ともに“選別”が強い局面です。住宅は指数上名目上昇・実質横ばい近辺で、勝負は立地・耐震・賃貸付けと出口戦略に寄ります。外国人需要は縮小傾向で、CBI目的はUSD 400,000+3年保有が基本線となり、法務・実務の精度がリターンを左右します。

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