「フィリピン不動産って買えるですか?」
「フィリピン不動産投資ってどうなんですか?」
「フィリピン不動産の今ってどうなっていますか?」

フィリピン不動産の購入、フィリピン不動産投資、フィリピン移住を検討している方もいらっしゃるかと思います。今回は、フィリピン不動産投資、フィリピン不動産の買い方・メリットデメリット・リスク・利回り・税金まで、徹底的に検証したいと思います。

目次

そもそも、フィリピン不動産は日本在住の日本人が買えるの?

購入できます。

フィリピンでは、土地の所有権をフィリピンに在住していない外国人は持てません。そのため、戸建て(ヴィラ)も購入できません。

コンドミニアム(日本でいう分譲マンション)の区分権の所有は、フィリピンに非居住の外国人にも認められています。

外国人の保有制限としては「コンドミニアムの全戸数の40%まで」となっています。ディベロッパーから見れば、100部屋の分譲マンションであれば、40部屋までは外国人が購入でき、残りの60部屋はフィリピン人に売る必要があるということです。個人として購入するのであれば、区分マンションの1戸を購入する場合には、100%の所有が可能ということです。

フィリピンという国とは?

概要

投資先フィリピン不動産
国名フィリピン共和国
面積(k㎡)298,170k㎡
日本との比較0.8倍
人口109,035,343人
日本との比較0.9倍
首都マニラ
民族マレー系が主。一部、中国系、スペイン系及び少数民族
言語フィリピノ語(タガログ語)および英語
宗教キリスト教
通貨フィリピン・ペソ(PHP)
政策共和制
主要産業BPO産業を含むサービス業(GDPの約6割)、鉱工業(GDPの約3割)、農林水産業(GDPの約1割)
日本からの移動時間4.5時間
為替変動相場制
格付けS&P BBB
フィッチ  BBB-
ムーディーズ Baa2

フィリピン共和国(通称フィリピン)は、東南アジアに位置する立憲共和制を採用する国家であり、7,641の島からなる島国です。総人口は1億人を超え、首都はルソン島にあるマニラです。

フィリピン諸島は、フィリピン海を挟んで日本とパラオ、バシー海峡を挟んで台湾、スールー海を挟んでマレーシア、セレベス海を挟んでインドネシア、南シナ海を挟んで中国およびベトナムと向かい合わせになっており、有権や領海・排他的経済水域を巡っては中国、ベトナム、台湾、マレーシアと対立を抱えています。

フィリピンは熱帯海洋性気候で、1年の大半は暑く、湿度が高いです。季節は、乾季と雨季のみで、3月下旬から10月上旬が乾季で、10月下旬から3月上旬が雨季とされています。

日本からも、4時間~5時間と行きやすく、フィリピンも比較的人気のある観光地でもあります。

政治

大統領を元首とする共和制国家であり、フィリピンの大統領は、国民の直接選挙により選出されます。任期は6年で、フィリピン憲法の規定により、再選は禁止されています。

経済

フィリピンの経済は、輸出への依存度の低さ、比較的堅調な消費、1,000万人を数える出稼ぎ労働者による海外からフィリピンへの仕送り、急成長するサービス業により、世界経済の混乱の中で比較的安定して成長しています。とくに英語が話せる方が多いため、BPOサービスが発展しており、世界各国の事務・総務・人事・経理・コールセンター等のアウトソーシング先として活用されています。とくに欧米とは昼夜が逆転していて、かつ英語が話せるので、欧米の深夜時間のコールセンター業務などでフィリピンを利用している外資系企業が多いのです。

フィリピンのGDPは急激に上昇しており、人口増加とともに成長局面に入ってきています。反面、貧富の差の拡大や急激な人口増加にインフラが整っていない、海や川などの汚染など、社会問題も少なくありません。

フィリピン不動産が不動産投資で注目される理由・メリット

1.すでに1億人の人口がありながらも、今後も増加する予想

エジプトの人口は、すでに1億人を超えていますが、2050年には1.6億人を超えると予想されています。

フィリピンの総人口推移

出典:United Nations 2024

2.人口ピラミッドがきれいな形状で、人口ボーナスも長く獲得できる

きれいな正三角形をしていて、子供の数が多く、人口ボーナスが長期的に継続されることがほぼ確実と言えます。

フィリピンの人口ピラミッド

出典:United Nations 2024

3.投資対象となるマニラ市の人口

フィリピンの首都マニラは、海外不動産投資で最も候補になるうる都市となっています。

マニラ市の人口は、185万人(2020年時点)です。これだけを見ると少ないと思ってしまいがちですが

  • マニラ市:185万人/38.55k㎡

ですから、大きさとしては「江東区(40.16k㎡)」「葛飾区(34.8k㎡)」「杉並区(34.06k㎡)」ぐらいの大きさです。

マニラ市と旧首都のケソン市を含む16市と1町を合わせたものを「メトロマニア」と呼び、こちらの人口は1,348万人(2020年時点)です。これは、ほぼ東京23区と同じ広さとなっています。

  • メトロマニア:1,348万人/636k㎡
  • 東京都23区:979万人/622km²

つまり、東京都23区よりも、人口密度が高いのがマニラであり、「人口密度が高い = 住まいのニーズがある」ということに他ならないのです。

4.GDPの成長率がすごい

フィリピンのGDPは、217,563フィリピンペソ(567,216円※2023年)です。日本のGDPは4,699,080億円(※2023年)です。まだまだ、差はあるものの、急激な上昇を描いていて、かつ「差があることは、伸びしろがある」ともとらえられます。

フィリピンのGDP

4.マニラ地下鉄の建設が進む

マニラでは地下鉄(メトロ)の建設が進んでいます。通称は、MMS(Metro Manila Subway)です。

路線は計15駅で、完成したら全長36kmとなる計画です。フィリピンにおいて「世紀のプロジェクト」と呼ばれています。2025年に部分開業、2027年に全面開業する予定です。

出典:清水建設

ドゥテルテ政権のインフラ整備計画「ビルド・ビルド・ビルド」のフラッグシップ事業75件の中で事業費が最大(約3,570億ペソ=約7,530億円)の案件で、同同国初の地下鉄となります。

地下鉄は日本から資金や技術などの支援を受けていて、三井住友建設などが入っています。

現状のマニラでは渋滞がひどく、地下鉄によって渋滞が緩和されれば、より地価が上がることが予想されます。

5.新空港が建設される

フィリピンは島国であり、国内輸送には航空、海運が欠かせないものですが、格安航空会社の台頭により、航空需要は急増しています。マニラにある「ニノイ・アキノ国際空港(NAIA)」は設備が古く、旅客・貨物処理能力の不足による慢性的な混雑、4つの旅客ターミナルが離れており、空港アクセスも悪いため、利用者からの評判は良くないものでした。

そこで、計画されたのが新空港です。

「新マニラ国際空港(New Manila International Airport:NMIA)」の建設が進んでいます。段階的に開発される世界クラスの空港であり、当初の乗客数は年間3,500万人、完全完成時には年間1億人の乗客を目標としています。2027年の開港を目指しています。

空港の環境や輸送能力が向上すれば、観光・経済の向上が見込めます。

空港開発を請け負うのは、フィリピンの有数の財閥企業である「サン・ミゲル・コーポレーション(SMC)」です。

6.日本企業が続々とフィリピンに進出

日本企業がフィリピンへ進出したり、会社を買収するケースが増えてきています。日本の大手企業の進出が目立つようになるということは、それだけ国に対する期待値があることを意味しています。

銀行の出資

  • 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は2022年11月2日、フィリピン大手銀行のリサール商業銀行(RCBC)に約270億フィリピンペソ(約680億円)を追加出資すると発表した。
  • 株式会社みずほフィナンシャルグループ(執行役社長:木原 正裕)は、株式会社みずほ銀行(頭取:藤原 弘治)を通じて、フィリピン共和国(以下「フィリピン」)において、同国民間企業で初めてライセンスを取得し「Tonik」ブランドで無店舗のデジタルバンクを展開する Tonik Digital Bank, Inc. (以下「Tonik バンク」)の持株会社 Tonik Financial Pte. Ltd.(CEO:Krasnov Grygorii、以下「Tonik フィナンシャル」)に出資することとしました。
  • MUFGはアジアを第二のマザーマーケットと捉え、その高い成長力を取り込むため積極的な投資を行ってきました。具体的には、クルンシィ(アユタヤ銀行/タイ)、バンクダナモン(インドネシア)、ヴィエティンバンク(ベトナム)、セキュリティバンク(フィリピン)の商業銀行4行に対して、総額140億米ドル超を出資

ディベロッパーの進出

  • 日本のディベロッパーである野村不動産、そして東南アジア初の参入となる三越伊勢丹ホールディングスが3社共同で手掛ける高級レジデンス「THE SEASONS」AKI Tower
  • 三井不動産グループが参画するフィリピン初のプロジェクト「The Arton」

7.英語が公用語

留学先としても、フィリピンは候補に挙がることが多いのですが、それは英語が公用語ということです。

英語が話せるフィリピン人は、63.7%にも上り、英語でコミュニケーションができることは、世界のビジネス機会を増やしやすいメリットがあります。

当然、日本人、外国人の移住先としても、英語が使える安心感は、他の東南アジアよりも大きいと言えます。
2022年版「EF EPI(English Proficiency Index)英語能力指数」で、フィリピンは22位と、東南アジアではシンガポールに次ぐ2位にランクインしています。日本は、80位です。

出典:2022年版「EF EPI(English Proficiency Index)英語能力指数」

8.治安が良くなってきている

日本にしろ、シンガポールにしろ、ドバイにしろ、治安のよいところに、投資家のマネーは集まることになります。

フィリピンでは、2016年に就任したドゥテルテ大統領が過激な麻薬撲滅などの犯罪対策を行い、フィリピンの治安は急激に改善されています。また、2024年には、POGOと呼ばれるオンライン・カジノ業も全面禁止にするとのことで、犯罪の撲滅・治安の改善には、とても力を入れている国と言えます。

犯罪率に関する世界的データベース「Numbeo Safety Index 2019」によると、東南アジアで最も安全な都市トップ10位に、フィリピンの4都市(ダバオ、マカティ、イロイロ、セブ)が選定されています。

ただし、完全に治安が良くなっているわけではなく軽微な犯罪(スリ、詐欺、ぼったくり、美人局、置き引き)はまだ残っています。これはエリアによる差があるため、投資をするときは、物件の場所も重要と言えます。

9.現地の視察がしやすい

当然、海外不動産投資でも、現地を見ないで買うのと、現地を見て買うのでは、現地を見た方が成功の確率は上がると考えて良いでしょう。プレビルドだとしても、現地の地理的な特性を肌で体感しない限りは「どこに何があるのか?」正確には把握できないのです。

現地の視察という意味では、日本からの行きやすさも重要です。

エジプト不動産だと、エジプトに行くまでは、直行便で16時間ぐらいかかってしまいます。

フィリピン不動産であれば、4時間~5時間で行けるので、現地に行きやすいというメリットがあります。

フィリピン不動産の不動産投資におけるデメリット・リスク

1.為替リスク

フィリピンペソと日本円の関係は

円安フィリピンペソ高で推移しています。

フィリピンの為替「PHP/JPY」

フィリピンの為替「PHP/USD」

フィリピンペソが上がっているというよりは、円が弱くなっているという状況です。

円安の時にフィリピン不動産を購入し、円高になれば、為替差損が発生します。

為替差損が発生するリスクはあると考える必要があります。

2.ディベロッパーの建設がとん挫するリスク

海外不動産投資では「プレビルド」で新築物件の竣工前の5年以上前から購入することが可能です。

ディベロッパーは、プレビルドで建設前にお金を集めて、その資金で建設費を賄います。

このような仕組みになっているため、資金不足で建設ができなくなった場合には、ディベロッパーが倒産し、プレビルドで支払ったお金が戻ってこないリスクはあります。

このリスクを回避する方法は、信頼できる、実績のある(事業歴や建設実績が多い)現地のディベロッパーを選ぶことが求められます。

3.カントリーリスク

前述したようにフィリピンは、海を隔てて、いろいろな国と対面しており、全体の領有権や領海・排他的経済水域を巡っては中国、ベトナム、台湾、マレーシアと対立を抱えている国です。

また、ミンダナオ島を活動拠点とする南部の武装ムスリム勢力がいて、2017年5月、フィリピン軍は、ミンダナオ島マラウィ市にてアブ・サヤフと市街戦になるなど、カントリーリスクも抱えている国であることは間違えありません。

日本の尖閣諸島と同様に、中国がスカボロー礁やスプラトリー諸島の領有権の主張をするなど、火種はくすぶっている国でもあります。

万が一、戦争にでも発展してしまうと、不動産価格は下落してしまいます。

フィリピン不動産・最新の不動産価格推移データ

フィリピン・マニラのアパート価格推移

(3ベッドルーム・高級コンドミニアム)(PHP/sq. m.)


出典:Global Property Guide 2025年9月最新データ

フィリピン・マニラのアパート価格推移変動率

フィリピン・マニラのアパート価格推移変動率


出典:Global Property Guide 2025年9月最新データ

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フィリピン不動産投資で発生するコスト

※コストは、ディベロッパー、物件、時期によっても違いがあります。あくまでも参考事例として、実際の発生するコストは、その時の不動産会社にヒアリングしましょう。

フィリピン不動産投資で発生するコストには

  • 物件価格
  • 公証役場の認証費用
  • 登記費用
  • 付帯設備費・家具家電費用
  • 共益費・修繕費
  • 火災保険
  • 賃貸管理費
  • 税金(不動産取得税・所得税・固定資産税・印紙税・付加価値税:VAT)

が挙げられます。

物件価格

物件価格は、その販売物件の価格です。

フィリピン不動産では、他の海外不動産投資と同様に「プレビルド」での販売が一般的です。

  • 5年間で半年ごとに10%ずつ払って、5年後に竣工
  • 初回15%、物件完成85%で、5年後に竣工

というようなイメージです。

また、プレビルドの費用の一括払いによる割引もあります。

10%~30%程度の割引があります。

公証役場の認証費用

契約時に必要な契約文章の認証費用です。

1通11,500円で、5通から10通ぐらいの認証が必要になります。

登記費用

登記費用が発生します。

ディベロッパーが登記を行います。登記費用と合わせて、税金が必要になります。

4%~10%程度の手数料をディベロッパーが取得することが多いです。これには印紙税や不動産譲渡税など物件取得に係わる諸経費が含まれています。

税金(付加価値税:VAT)

VAT(付加価値税)です。日本での消費税のようなものです。

フィリピン不動産の場合は、12%です。

付帯設備費・家具家電費用

フィリピン不動産の場合は、家具・家電付きで賃貸に出すのが一般的です。

家具・家電付きの物件でなければ、オーナー側が家具・家電を用意しなければならないのです。100万円程度の初期費用が発生します。

共益費・修繕費

共益費・修繕費(修繕管理費)というのは日本でもある共用施設の維持・管理のための費用です。

賃貸管理費の負担は、物件規模によって、テナント負担か?オーナー負担か?が決められています。

㎡単価で100~150PHPが相場です。

火災保険

火災保険にも加入する必要があります。火災保険料が発生します。評価額の約0.4%程度です。

賃貸管理費

賃貸管理費は、物件を賃貸に貸すときに賃貸管理を行う不動産会社に支払う費用です。家賃の1カ月分です。

税金(不動産譲渡税)

不動産譲渡税は、物件価格の6%です。

不動産移転税は、売買価格・公正市場価格の高い方の0.75%です。

税金(印紙税)

印紙税は、物件価格の2%です。

税金(固定資産税)

固定資産税は、物件価格の0.4%~1.0%です。

税金(特別教育基金)

物件価格の1%程度です。

税金(所得税)

フィリピン非居住の外国人の場合は、賃貸収入の25%です。

フィリピン不動産投資後の利回りシミュレーション

  • 為替 1PHP(フィリピン・ペソ) = 2.5円

という場合に

  • 建物金額:4,000,000PHP(10,000,000円)

と仮定します。

初期費用

  • ディベロッパーの事務手数料(印紙税・譲渡税・移転税):6.5% = 260,000PHP(650,000円)
  • VAT(付加価値税):12.0% = 480,000PHP(1,200,000円)
  • 家具・家電費用 = 400,000PHP(1,000,000円)
  • 公証人費用 = 20,000PHP(50,000円)

想定家賃

  • 1,000万円で購入できる物件の場合、40,000PHPほど

運用時コスト

  • 固定資産税:0.4% = 16,000PHP(40,000円)
  • 特別教育基金税:0.4% = 16,000PHP(40,000円)
  • 賃貸管理費:家賃の10% = 2,000PHP(5,000円)/月
  • 共益費・管理費: = 2,000PHP(5,000円)/月

というコストが想定されます。

収入に関しては、所得税は「外国税額控除」で日本の所得税と相殺できるため、履いて計算します。

概算のシミュレーション

  • 初期コスト合計:5,160,000PHP(12,900,000円)
  • 年間想定賃料:240,000PHP(600,000円)
  • 運用コスト合計:36,000PHP(90,000円)
  • 想定年間収益:204,000PHP(510,000円)

利回り:3.95%

フィリピンの物価(給料・家賃・不動産価格・住宅ローン金利)

フィリピン不動産に投資するうえでは、フィリピンの物価を抑えておく必要があります。

フィリピン物価の中でも、水・レストラン・家賃・不動産価格などを東京と比較しています。また、物価ではありませんが、平均給料・住宅ローン金利の数値も東京と比較しました。

フィリピン(マニラ)と日本(東京)の物価比較

都市/国東京/日本マニラ/フィリピンマニラ/フィリピン
通貨PHPPHP
データ計測日時2025/92025/92025/9
データ計測時点の為替1円2.55円2.55円
物価平均平均(円換算)比率(対東京)
安いレストランでの食事1,200円893円74%
一般的なレストラン・2名・3コース6,600円4,463円68%
マクドナルドのバリューセット750円638円85%
国産生ビール(0.5リットル)600円217円36%
水・ボトル(1.5リットル)129円94円73%
タクシー 1km(通常料金)500円38円8%
ガソリン(1リットル)178円163円92%
シティセンターのアパートメント (1 ベッドルーム)158,384円74,435円47%
アパートメント (1 ベッドルーム) センター外93,938円37,314円40%
市内中心部のアパート購入の平方メートルあたりの価格1,618,828円537,321円33%
センター外のアパート購入の平方メートルあたりの価格792,363円354,876円45%
平均月給(税引後)386,814円75,878円20%
住宅ローン金利 (%)、年間、20 年間固定金利1.63%7.52%469%

フィリピン不動産の買い方

フィリピン不動産に強い日本人スタッフがいる、日本人が運営する不動産会社に依頼するのが一番確実な方法です。

フィリピン不動産は、多くの日本人の不動産会社が進出しています。だからこそ、買い手側(投資家側)のニーズをくみ取って、物件を紹介し、不安を払しょくしてくれる、信頼できる不動産会社を見つける必要があります。

多くの選択肢がある反面、フィリピンで不動産会社が儲かると思って、出てきた新しい会社も少なくありません。ネットワークが少ないと、デメリットも多いので注意が必要です。

フィリピン不動産投資のおすすめエリア

マカティ

マカティは「フィリピンのウォール街」と称され、日系企業、外資大手企業、金融機関が集まるビジネスの中心地です。

東京でいうのであれば「大手町・丸の内」エリアです。

フィリピン経済の中心地にあり、増加傾向が続く外国人駐在員が多くいるため、高級コンドミニアムの需要が高いエリアとなっています。

BGC(ボニファシオ・グローバルシティ地区 (Fort Bonifacio Global City))

マニラのタギッグ市に開発された地区で、開発したのは、フィリピン財閥系ディベロッパー「アヤラ・コーポレーション」です。

富裕層や駐在員家族に向けた高級住宅街として、高層ビルや高層マンションとともに、ショッピングモールなやインターナショナルスクールもある、セレブのエリアです。

日本でいえば「六本木・白金」エリアです。

オルティガス

「マンダルヨン市」「パシッグ市」「ケソン市」に跨るエリアで、マカティに次ぐ、ビジネスエリアです。国内に2か所ある証券取引所の1つがあり、中華系フィリピン企業が上場して本社を構えるエリアで、フィリピン大企業の「サンミゲル」や「ジョリビー」の本社、外資系企業、各種教育機関、複数のショッピングモールや高級ホテルが集まるモダンな街です。

複数のショッピングモールやハイクラスのホテルも集まっており、オフィス需要、住宅需要が望めるエリアと言えます。

日本でいえば「新宿」エリアです。

セブ島

フィリピンの第二都市のセブ島は、日本人にとっては、リゾートのイメージですが、十分に開発された都市でもあります。

リゾートと都市を兼ね備えているため、セカンドハウスとしてのニーズが高いエリアでもあります。

グローバル企業も多く、かつ観光需要も高いエリアで、フィリピンの中心部にあり、移動もしやすいエリアとも言えます。

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フィリピン不動産最新動向

マクロ環境・金利

  • インフレと政策金利
    物価は足元で低インフレです。7月は0.9%、8月は1.5%まで上昇、9月は1.5〜2.3%のレンジ見通しです。中央銀行(BSP)は3会合連続で利下げを実施し、8月28日に政策金利(RRP)を5.00%へ引き下げました。為替は10月1日時点で1米ドル=約PHP58.1です。
  • 住宅ローン金利の実務感
    民間銀行の店頭金利は年7%前後が目安という声が多く、加えて公的住宅融資Pag-IBIGは特別金利4.5%(~P1.8M)のキャンペーンを展開しています。一次取得層の購買意欲を下支えしています。

住宅(分譲・賃貸)

  • 価格動向と在庫
    BSPの住宅価格指数(RPPI)は前年比+7.5%(2025年Q2)で上昇が継続しています。一方でメトロ・マニラでは、パンデミック期に積み上がった在庫の消化優先(新規供給は抑制)が続き、立地・仕様の良い物件ほど売れ行きが相対的に良い局面です。
  • テイクアップと販売施策
    2025年前半以降、デベロッパー各社は頭金軽減・分割延長・家具家電バンドルなどのプロモ強化でプリセールの歩留まりを改善。マカティ周辺やBGCなど中上位価格帯コンドで回復が先行しています。
  • 賃貸の二極化
    外資勤務層や帰国駐在員の戻りでAクラス都心コンドの賃貸は底堅い一方、築古Bクラスは賃料調整・改装前提になりやすい状況です。

オフィス

  • 空室率は高止まりから改善方向
    2025年上半期は純吸収がプラスに転じ、BGC・マカティのAグレード中心にリーシングが前進。ハイブリッド定着後もハブ拠点需要が残り、グリーン認証・BCP性能・共用部刷新のある物件へテナント需要が集中しています。
  • 賃料・条件面
    一等立地のプライムは賃料横ばい〜小幅高、周辺立地や築年の経ったビルはフロア分割・内装支援など条件調整で成約を積み上げる実務感です。

リテール・商業

  • モール稼働の回復継続
    レジャー・イベント需要の戻りで来客数が改善。テナントミックス再編や改装を進める大手運営モール(NCR・セブ・ダバオ)ほど空室率の低下が確認されています。
  • 賃料と出店条件
    一等立地は指名性が強く横ばい〜微増、郊外・二等立地は歩合賃料(%レント)や内装支援の活用で出店を促す動きが目立ちます。

ホテル・観光

  • 稼働率は高水準維持
    首都圏ホテルのQ2平均稼働は78.3%。MICE・企業イベント・国内レジャーに支えられ、Upscale〜Luxuryの堅調が続いています。年後半は新規3,000室の供給予定があり、稼働の平準化とADRの引き上げがテーマです。
  • インフラ追い風
    NAIAのPPPによる再整備・容量拡張が進展しており、中期的には国際線の利便性向上→客室単価の上振れ余地が見込まれます。

物流・工業

  • 需要は堅調、H1で需要急増
    2025年上半期の国内倉庫需要は前期比+80%と大幅増。卸・小売、物流、製造が牽引し、カビテ・ラグナ・バタンガス・パンパンガ・ブラカンの高規格倉庫への引き合いが強いです。
  • 契約慣行と利回り
    プライム倉庫は年次インデックス連動が一般化。土地・建設コスト上昇で初期利回りは圧縮傾向にあり、規模化と運営効率が収益の鍵になっています。

REIT・資本市場

  • 分配と利回り水準
    主要REITは四半期配当を継続。例えばAREITは2025年も四半期配当を実施し、足元の配当利回りは概ね5%台DDMPR8〜9%台の水準が観測されます(いずれも株価水準により変動)。金利低下局面では相対的妙味が意識されやすいです。
  • ポートフォリオの質
    オフィス中心REITはWALE延伸・テナント多様化・ESG対応を進め、物流・データセンターなどへの用途分散を模索する動きが続いています。

制度・規制トピック

  • 評価・税務の透明化と自治体格差の縮小
    不動産評価や課税運用の近代化が段階的に進み、評価の標準化が進展しています。固定資産税の滞納整理やアムネスティ施策により市場の可視性が高まりつつあります。
  • 外国人の取得枠は従来通り
    外国人は土地の直接所有不可/コンドは棟全体の40%までが上限という枠組みは不変。土地利用は最長50年+更新25年の長期賃借が実務的な手段です(一般実務)。

投資家への示唆(セグメント別)

  • 住宅
    価格は緩やかに上昇、在庫消化優先で新規供給は抑制。利下げ×Pag-IBIG特別金利で一次取得層の需要が下支え。都心Aクラスは保ち合い、周辺Bクラスは値引き・改装での販促が基本です。
  • オフィス
    質への回帰が鮮明。BGC・マカティのAグレードが優位で、二級物件はフロア分割・共用部改装による再生が前提。ハイブリッドでもハブ拠点ニーズは残存します。
  • リテール
    改装・体験型テナントの導入で稼働改善。出店側は歩合賃料や内装支援の交渉余地があり、物件側はテナント回転率・イベント運営が収益鍵です。
  • ホテル
    高稼働維持(Q2 78%台)。空港再整備でADRの上振れ余地。シティは平日需要の底上げ、リゾートは季節変動吸収がテーマです。
  • 物流・工業
    首都圏周辺の高規格倉庫中部〜南ルソンの工業パークが安定収益源。港・空港アクセス、電力安定、トラック導線を重視し、汎用レイアウトで転用性を確保します。
  • REIT
    配当の安定性とスポンサーのアセット注入力を重視。オフィス+物流など用途分散ポートフォリオはサイクル耐性が高い傾向です。

リスク・留意点

  • 在庫圧力:エリア・価格帯により割引販促・引渡し延期が生じうる。
  • 金利・為替:利下げ基調でも外部要因で金利・ペソの振れに注意。
  • 施工・引渡し遅延:建設コスト・人手不足で遅延リスク。契約の違約・補償条項を要確認。
  • テナント・稼働:オフィス・リテールとも選別強化で二極化。CAPEX(改装・ESG投資)の計画が不可欠です。

まとめ

2025年のフィリピン不動産は、低インフレ×利下げが下支えとなりつつも、立地・仕様・運営力による選別が一段と進んでいます。住宅は価格上昇+供給抑制で選別的に堅調、オフィスはAグレード偏重、リテールは改装と体験型で稼働改善、ホテルは高稼働維持、物流は需要急増と高規格化が進展。空港再整備などのインフラが中期の追い風となり、REITは配当継続と相対利回りで妙味が高まっています。

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