「ドバイ不動産って、どんな国の人が買っているか?知りたいんですが・・・」
ドバイ不動産の購入者はどういう人で、どういう理由で購入しているのか?気になる方も多いかと思います。今後の不動産価格の推移を予想するうえでは、当然のように「購入者の属性・マインド」を推察することは重要なことだと考えられるからです。
ドバイ不動産購入者の国籍
ドバイ土地局(DLD)のデータ(2019年)
- インド:34%
- パキスタン:12.4%
- 英国:12.4%
- サウジアラビア:7.7%
- 他:10.2%
- 中国
- カナダ
- 米国
- フランス
- ドイツ
- UAE
Betterhomesのデータ(2023年3Q)
- インド
- 英国
- エジプト
- レバノン
- ロシア
- パキスタン
- UAE
- ドイツ
- イタリア
- ヨルダン
※割合不明・順位のみ
インド人とイギリス人が依然として不動産の二大購入者となっています。 ロシア人が購入者の国籍トップ3から外れたのですが、その理由はおそらくルーブルの継続的な下落が影響したと考えられます。これは、2022年2Q以来はじめてのことです。トルコはトップ10から外れたものの、中東・北アフリカ地域の国の購入者が依然として多く、エジプト、レバノン、UAE、ヨルダンの購入者も引き続き増加しています。
2Qと3Qのレポートで、インド人が国籍リストのトップになっています。(英国人がトップだった1Qの2位から上昇)
ドバイ不動産購入者の属性・マインド考察
「何を理由に購入したのか?」という調査データはなかったものの、推測するとドバイ不動産購入者の属性・マインドは下記のようになります。
ゴールデンビザが大きな要因
ゴールデンビザは、200万ディルハム以上の不動産投資をすると、投資かと家族が10年間居住できるビザのことです。
自国よりも安全な場所であり、かつ節税効果が高い国に移住したい
というマインドで、世界中の投資家がドバイに投資してきた背景があります。
とくに以前は、3位以内に入っていたロシアなどが代表例ですが、ウクライナ戦争による自国の安全性が脅かされたときの避難先として、ドバイは非常に有効な選択肢だったことを意味しています。
近い国であり、ライフスタイルが似ている近隣国
インドやパキスタンなどは
立地的に近いだけでなく、文化が近く、その国のコミュニティもあるなじみのある国
というのが大きな理由となっています。
日本で言えば、タイ、シンガポールなどに投資しても、日本人コミュニティがあり、食事などの味付けもそれほど遠くないので投資しやすいというイメージです。
税金が高い国
英国は、日本並みに税金の高い国です。
- 法人税:40%
- 個人税:55.9%
- 給与税:3.8~15.3%
- 消費税:0~11.725%
これだけ税金が高ければ「ほとんど無税のドバイに移住したい」と考える人が多いことがわかります。
税金が安い国に移住したい
ドイツは、所得税率:14~42%、イタリアは、所得税率:23~43%ですから、こちらも高い税率の国であることがわかります。
経済発展している国
経済が強い国ほど、富裕層が多く、ドバイ不動産を購入できる資産を持っています。
インドや中国のように経済が発展している国には、富裕層が多く、ドバイ不動産を購入しやすいという背景があります。
ドバイ不動産は、まだ割安で買いやすい。今後のキャピタルゲインも狙える
中国は、経済が低迷しはじめてから、ランク外になっていることからも、このことが想定されます。また、ロシアなども通貨安で資産が目減りしてから、購入者が減ってしまっています。
まとめ
ドバイ不動産を購入している国で上位の国の傾向としては
- 文化が近い国
- 治安が悪い国
- 位置的に近い国(すぐに行ける国)
- 税率が高い国
- 経済発展している国(富裕層が多い国)
だと考えられます。
ドバイを
- 自国より安全
- 自国から行きやすい
- 文化が近い
- 節税効果が大きい
- 投資収益も狙える
- まだ不動産が安い
国だと考え、ドバイ不動産を購入している
と考察されます。
当然、世界の経済状況の変化に合わせて、ドバイ不動産購入者の国籍のランキングは入れ替わりがあると思いますが、購入理由については、大きく変化するものではないと考えられます。今後のドバイ不動産の価格推移を予想するうえでは、重要なポイントとなります。