
「ベトナム不動産って買えるですか?」
「ベトナム不動産投資ってどうなんですか?」
ベトナム不動産の購入、ベトナム不動産投資を検討している方もいらっしゃるかと思います。今回は、ベトナム不動産投資、ベトナム不動産の買い方・メリットデメリット・リスク・利回り・税金まで、徹底的に検証したいと思います。
そもそも、ベトナム不動産は日本在住の日本人が買えるの?
購入できます。
ベトナムでは、自国民、外国人を問わず、建物の所有権が認められています。所有権があるため、マンションや戸建てなどの購入が可能です。
ただし、いくつか注意すべきポイントがあります。
土地は購入できない
ベトナムでは、土地法によって「土地は全人民の所有に属する公財産であり、国が所有者を代表して統一的に管理する」とされています。つまり、土地は国のものであり、それを使用する権利を得て利用するものとされているのです。
国から土地使用権証書(レッドブック)の発行を受けて、土地の「使用権」を得ることで、土地を利用することが可能になります。レジデンスの場合は、ディベロッパーから各区分所有者に権利書が発行されるケースがあります。
期間が限定されている
外国人の場合、土地使用権の期間は50年間と限定されています。ただし、1回に限り50年間の延長が認められているため、実質的には最大で100年間まで所有することができます。
外国人は、所有割合が制限されている
ベトナム不動産は、外国人が購入可能な戸数に制限がかけられています。コンドミニアムの場合、総戸数の30%、一戸建ての場合、1街区につき250戸が上限となっています。
外国人は、中古物件の購入が制限されている
外国人は、ベトナム不動産の中古物件の所有が認められていません。ただし、前オーナーが外国人の場合は、外国人が購入して所有権を同条件のまま引き継ぐことが可能です。
個人は、ビジネス用途の物件の使用権を取得できない
ベトナム不動産では、個人の場合、ビジネス用途の物件の使用権を取得できません。そのため、個人がコンドテル(ホテルレジデンス)に投資する際には、開発会社を所有権者とし、契約書において購入者の実質的な所有権を担保する形をとるのが一般的です。
ベトナム不動産は、外国人も実質的に不動産を所有することができますが、年数の上限があるなど、制限も多いのが特徴です。
ベトナムという国とは?
概要
| 投資先 | ベトナム不動産 |
|---|---|
| 国名 | ベトナム社会主義共和国 |
| 面積(k㎡) | 331,212k㎡ |
| 日本との比較 | 0.9倍 |
| 人口 | 103,808,319人 |
| 日本との比較 | 0.8倍 |
| 首都 | ハノイ |
| 民族 | キン族(越人)約86%、他に53の少数民族 |
| 言語 | ベトナム語 |
| 宗教 | 仏教、カトリック、カオダイ教他 |
| 通貨 | ドン(VND ) |
| 政策 | 社会主義 |
| 主要産業 | 農林水産業、鉱工業・建築業、サービス業 |
| 日本からの移動時間 | 4.5時間 |
| 為替 | 変動相場制 |
| 格付け | S&P BB- フィッチ B+ ムーディーズ BB- |
ベトナムは、正式名称は「ベトナム社会主義共和国」です。東南アジアのインドシナ半島東部に位置する共和制国家です。首都はハノイで、ベトナムの人口は、約1億人となっています。
インドシナ半島の東海岸をしめるベトナムの国土は南北に長く、北は中国、西はラオス、南西はカンボジアと国境を接しています。東と南は南シナ海に面し、フィリピン、ボルネオ島(マレーシア、ブルネイ、インドネシア)そしてマレー半島(マレーシア、タイ)と相対しています。
ベトナムは、58省と、5の中央直轄城庯(市)からなっており、ハノイ(河内)、ホーチミン市(胡志明)、ダナン(沱㶞)、ハイフォン(海防)、カントー(芹苴)の5つの市が中心地となっています。
ベトナムの公用語は、ベトナム語(越南語)です。もともとは、フランスの植民地であったため、エリート層では、フランス語を理解できる方もいます。近年では、若年者の教育は英語教育が一般的になり、観光客向けも街中に英語が目立つ状況となっています。
政治
ベトナムは、名前の通り、社会主義国であり、ベトナム共産党による一党独裁体制下にある国です。共産党内の序列最上位4名が「四柱」と呼ばれており、序列トップが書記長(最高指導者)、序列2位、3位、4位の3名がそれぞれ国家元首である国家主席、政府の長である政府首相、立法府である国会の議長を務めるのが通例となっていて、原則、他の社会主義国(中国)のように党と国家のトップを同じ人物が兼務することはなく、「四柱」を中心とした集団指導体制を取ります。
経済
政治は社会主義ですが、1986年12月のベトナム共産党第6回大会で、社会主義に市場経済システムを取り入れるというドイモイ政策を採択しました。中国の改革開放と同様に、市場経済路線へと転換しています。
労働人口の66%が第一次産業に従事しているが、近年は第二次産業、第三次産業が急成長しています。その中でも、観光業の伸びが著しく、重要な外貨獲得源となっています。
主な輸出品目は原油、衣料品、農水産物で、とくにコメについては、インド、タイに次ぐ世界第3位の輸出国です。カシューナッツと黒胡椒の生産は世界の1/3を占め1位、コメのほかコーヒー、茶、ゴム、魚製品の輸出も多いのですが、農業のGDPに占める割合は他の産業が成長したためそこまで高くありません。原油生産は東南アジアで第3位と高い水準です。
安い人件費、ODAを活用したインフラ整備を背景に外国資本の受け入れでASEANで高い経済成長を続けています。
ベトナム不動産が不動産投資で注目される理由・メリット
1.人口が今後も増加する予想
ベトナムの人口は、現時点では9,950万人ほどです。2050年には、1.1億人を超えると予想されています。
ベトナムの総人口推移
2.人口ピラミッドがきれいな形状で、人口ボーナスも長く獲得できる
きれいな正三角形をしていて、子供の数が多く、人口ボーナスが長期的に継続されることがほぼ確実と言えます。30代が最も多く、次いで10歳未満の子供が多いため、長期的な人口増が見込めるメリットがあります。
ベトナムの人口ピラミッド
3.高いGDP成長率
ベトナムは、高いGDP成長率を実現しています。
ベトナム GDP
直近の成長率は11%を超えています。
十分に成長が見込める国です。
4.ベトナムは、周辺の国と比較しても、不動産価格が安い
ベトナムは、まだまだ不動産価格が安い国です。不動産価格の上昇余地が大きい国と言い換えることもできあmす。
世界の不動産販売価格(USD/㎡.)
- 香港:$25,133
- シンガポール:$18,632
- 東京/日本:$4,691
- バンコク/タイ:$3,980
- ドバイ/アラブ首長国連邦:$3,864
- クアラルンプール/マレーシア:$2,938
- ハノイ/ベトナム:$2,280
ベトナムは、香港、シンガポールや日本と比べても不動産価格が安いのですが、同じアジア圏である、タイやマレーシアと比較しても、不動産価格が安い水準にとどまっています。
その分、不動産価格の伸びしろがあると考えられますし、少ない投資資金で投資できるメリットがあるのです。
5.ベトナムの不動産価格も、順調に上昇中
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格推移
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格(USD/㎡)
出典:Global Property Guide 2025年9月最新データ
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格推移変動率
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格推移変動率
出典:Global Property Guide 2025年9月最新データ
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格は、コロナ禍の中でも、順調に上昇ています。今後の、安定した上昇も見込める国と言えます。
6.ベトナムの中間所得層の増加
日本でも、高度経済成長期には、中間所得層が増加しました。人口に対して、中間所得層が占める割合がふえる方が消費が増え、経済成長が起きやすいのです。
ベトナムのニュースサイト「VIETJO」よると
ベトナムでは
- 超富裕層(住居以外の資産3,000万ドル以上)が、2019年から2024年の5年間で64%増える見通し
- 富裕層(35,000~2,999万ドル)についても2020年には1,000万人に達する見通し
- 中間層(5,000~34,999ドル)は、2000年の中間層は約10.4%から2018年には約47.2%に上昇、2030年には全世帯の49%が中間層に
富裕層の拡大により余暇を楽しむ習慣が生まれ、高級レストランやリゾート施設などの娯楽産業が急成長しました。また、上位中間層から富裕層にかけて海外旅行のニーズが高まっていることから、日本でもベトナム人旅行者を受け入れる体制が整えられつつあります
富裕層とともに、中間層が増えるため、消費が安定して増加し、力強い経済成長が予想されています。当然、手堅い消費があれば、家賃も上昇し、不動産価格も上昇することになります。
7.国内観光需要が強い
コロナ前の外国人訪問者数は、コロナ前の2019年で、年間約1,800万人でした。
コロナで一時落ち込んだものの、2023年には
- 外国人観光者数は、約1,250万人
- 国内の観光者数は、約1億800万人
と力強い数値を残しています。
成長率は、世界トップクラスであり、GDPに占める観光産業のウエイトが大きいベトナムは(9%、2019年時点)、インバウンドの回復が経済成長を後押しする形となります。
そのため、不動産物件も、国内観光需要や外国人観光客向けの、テルコンドミニアムが多くなっています。
8.外国人駐在員による賃貸需要が旺盛
- 人口ボーナス期
- 国内消費が増加
- GDPが上昇中
- 観光需要が強い
という理由があり、外国企業の進出も顕著になっています。
ホーチミン市、バクニン省、ハノイ市などが多く、北部紅河デルタが投資先として人気になっています。
営業所、駐在員事務所の数が増えれば、当然、外国人駐在員が増えるため、外国人駐在員向けのレジデンスには、賃貸需要が高まります。ベトナムにおける外国人の数は約30万人に及んでおり、その大多数がホーチミンやハノイなどに在住しています。
外国人の賃貸需要の受け皿となるレジデンスを購入できれば、高い家賃で安定した賃貸運用が可能になります。
9.税金が安い
ベトナム不動産の税金は
- 所得税:5%
- VAT(付加価値税):5%
で、収益の10%だけで済みます。
また、売却時にも
- 不動産譲渡税:2%
です。
日本在住の日本人の場合は、日本への納税の必要性がありますが、移住してしまえば、かなり安い税金で不動産投資ができるメリットがあるのです。
ベトナム不動産の不動産投資におけるデメリット・リスク
1.社会主義によるカントリーリスク
ベトナムは、社会主義国です。
ベトナム人のルーツは、中国人なので、中国からの流れを強く受けている国と言えます。
他の社会主義国(中国やキューバなど)のように党と国家のトップを同じ人物が兼務することはなく、「四柱」を中心とした集団指導体制を取る分、国のトップがすべてを一気に変えるようなことは、起きにくい仕組みにはなっていますが、民主主義の国と比較すると、カントリーリスクは高いと考えられます。
2.物件は、所有権ではない
ベトナムでは、外国人について不動産を保有できる期間は50年と決められています。
所有権ではなく、使用権であり、日本でいう借地権のようなものなのです。
50年で1回延長ができるので、100年所有できるのですから、その人にとっては所有権のようなものですが、社会主義国であるからこそ、このルール自体が絶対のものではない、変わるかもしれない、ということに不安を覚える方も少なくありません。
3.ディベロッパーの建設がとん挫するリスク
海外不動産投資では「プレビルド」で新築物件の竣工前の5年以上前から購入することが可能です。
ディベロッパーは、プレビルドで建設前にお金を集めて、その資金で建設費を賄います。
このような仕組みになっているため、資金不足で建設ができなくなった場合には、ディベロッパーが倒産し、プレビルドで支払ったお金が戻ってこないリスクはあります。
ベトナムでは、2022年4月に摘発された金融不正事件が起こりました。ベトナムの「不動産王」と呼ばれていた大手デベロッパーの「タンホアンミン・グループ」が社債を違法に発行し、投資家から多額の資金を集めていたという内容です。
ベトナム公安省の捜査によれば、タンホアンミンは2021年7月から2022年3月にかけて、傘下企業3社の名義で9回にわたって私募債を発行して、総額10兆ドン(約593億円)余りを調達しました。しかし、この資金は債券の発行書類に記された用途に使われていなかったということです。
タンホアンミン以外にも多数の不動産デベロッパーが類似の違法社債を発行していたことが露呈して、、ベトナムの社債市場は取引規模が大きく縮小し、動産デベロッパーの社債発行に対する当局の監督も強化されています。
社債市場からの資金調達が途絶えると、不動産デベロッパーの多くが資金ショートに直面することで、1200件を超えるプロジェクトが中断に追い込まれています。首都ハノイで約400件に上り、最大都市のホーチミンでも300件のプロジェクトが停止しています。
このようなディベロッパーのプロジェクト停止のリスクは、他の国よりも、高い状態となっています。
4.為替リスク
ベトナムドンは、通貨としては「弱い通貨」と言われています。
今は、日本円も「弱い通貨」ですから、ベトナムドン/円では、それほどの為替変動はありませんが、ベトナムドン/ドルで見ると、あきらかにベトナムドン安で推移しています。
ベトナムの為替「VND/JPY」
ベトナムの為替「VND/USD」
不動産投資で、不動産価格が上昇したとしても、為替負けしてしまうリスクが大きいということを意味します。
5.海外送金の手続きが大変
ベトナムでは、海外送金が簡単ではありません。これも、社会主義国ならではと言えますが、簡単にベトナム国内の資金を、海外送金で日本の銀行口座に送ることができないのです。
海外送金のためには、納税証明など複数の書類の提出が求められ、その書類を作るのにも、現地の税理士などに依頼しなければなりません。流動性が低いのは、投資家にとっては、大きなデメリットと言えます。
6.権利書が発行されない!?
ベトナム不動産では、レッドノート(権利書)が発行されないということが珍しくありません。
正式な手続きを踏むことで、ディベロッパー経由で「レッドノート(権利書:長期使用権)」が発行されるのですが、「レッドノート(権利書)」を発行したことのあるディベロッパーでないと、「レッドノート(権利書)」が発行されないということも起こります。
「レッドノート(権利書)」がなければ、売却時に証明書がないことを意味するので、売却価格を下げなければ取引が成立しないことになってしまうのです。
「レッドノート(権利書)」発行の有無を、購入前にヒアリングしておく必要があります。
ベトナム不動産・最新の不動産価格推移データ
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格推移
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格(USD/㎡)
出典:Global Property Guide 2025年9月最新データ
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格推移変動率
ベトナム・ホーチミン市の新築アパートの平均価格推移変動率
出典:Global Property Guide 2025年9月最新データ
ベトナム不動産投資で発生するコスト
※コストは、ディベロッパー、物件、時期によっても違いがあります。あくまでも参考事例として、実際の発生するコストは、その時の不動産会社にヒアリングしましょう。
ベトナム不動産投資で発生するコストには
- 物件価格
- 修繕積立金
- 物件管理費・共益費
- 賃貸管理費
- 事業ライセンス料
- 税金(不動産登記税・所得税・土地税・印紙税・付加価値税:VAT)
が挙げられます。
物件価格
物件価格は、その販売物件の価格です。
ベトナム不動産では、他の海外不動産投資と同様に「プレビルド」での販売が一般的です。
- 5年間で半年ごとに10%ずつ払って、5年後に竣工
- 初回15%、物件完成85%で、5年後に竣工
というようなイメージです。
修繕積立金
修繕積立金というのは日本でもある共用施設の維持・管理のための費用です。
ベトナム不動産では、一括払いが一般的で、物件価格の2%程度となっています。
物件管理費・共益費
物件の管理・運営のために支払う費用です。エレベータの運用、警備サービス、ゴミ回収、ペストコントロール、清掃および造園サービス、および共有設備のメンテナンスなどが含まれます。毎月の支払い金額は、床面積に基づいて計算され、通常平米0.5~1.5ドル/㎡程度です。
賃貸管理費
賃貸管理費は、物件を賃貸に貸すときに賃貸管理を行う不動産会社に支払う費用です。
1年分の家賃の1カ月分が相場です。
事業ライセンス料
賃料収入が一定額を超える場合、個人であっても、事業ライセンス料を支払う必要があります。
- 年間賃料収入1~3億ドンの場合:30万ドン
- 年間賃料収入3~5億ドンの場合:50万ドン
- 年間賃料収入5億ドン以上:100万ドン
税金(不動産登記税)
不動産登記税は、物件の引き渡し時に権利書(レッドブック・ピンクブック)を受け取るために必要な税金です。物件価格の0.5%です。
税金(土地税)
土地局に支払う税金です。0.03%~0.15%程度です。農業用地でない土地には、累進的な税率で土地税が課されます。課税額は、政府が5年ごとに発表する平方メートルあたりの地価と使用されている土地の面積で決定されます。
税金(付加価値税:VAT)
購入時にかかる税金です。物件価格の10%です。また、家賃収入の受取時にも発生しますが、その時は物件価格の5%になります。
税金(所得税)
- 税率:5%
賃貸収入を得た場合に、賃貸収入に対して課税されます。
ベトナムの物価(給料・家賃・不動産価格・住宅ローン金利)
ベトナム不動産に投資するうえでは、ベトナムの物価を抑えておく必要があります。
ベトナム物価の中でも、水・レストラン・家賃・不動産価格などを東京と比較しています。また、物価ではありませんが、平均給料・住宅ローン金利の数値も東京と比較しました。
ベトナム(ハノイ)と日本(東京)の物価比較
| 都市/国 | 東京/日本 | ハノイ/ベトナム | ハノイ/ベトナム |
|---|---|---|---|
| 通貨 | 円 | VND | VND |
| データ計測日時 | 2025/11 | 2025/11 | 2025/11 |
| データ計測時点の為替 | 1円 | 0.0059円 | 0.0059円 |
| 物価 | 平均 | 平均(円換算) | 比率(対東京) |
| 安いレストランでの食事 | 1,200円 | 295円 | 25% |
| 一般的なレストラン・2名・3コース | 6,600円 | 4,130円 | 63% |
| マクドナルドのバリューセット | 750円 | 673円 | 90% |
| 国産生ビール(0.5リットル) | 600円 | 148円 | 25% |
| 水・ボトル(1.5リットル) | 129円 | 82円 | 63% |
| タクシー 1km(通常料金) | 500円 | 89円 | 18% |
| ガソリン(1リットル) | 178円 | 132円 | 74% |
| シティセンターのアパートメント (1 ベッドルーム) | 158,384円 | 54,278円 | 34% |
| アパートメント (1 ベッドルーム) センター外 | 93,938円 | 40,252円 | 43% |
| 市内中心部のアパート購入の平方メートルあたりの価格 | 1,618,828円 | 503,518円 | 31% |
| センター外のアパート購入の平方メートルあたりの価格 | 792,363円 | 288,444円 | 36% |
| 平均月給(税引後) | 386,814円 | 69,986円 | 18% |
| 住宅ローン金利 (%)、年間、20 年間固定金利 | 1.63% | 9.00% | 563% |
ベトナム不動産の買い方
ベトナム不動産に強い日本人スタッフがいる、日本人が運営する不動産会社に依頼するのが一番確実な方法です。
ベトナム不動産は、多くの日本人の不動産会社が進出しています。だからこそ、買い手側(投資家側)のニーズをくみ取って、物件を紹介し、不安を払しょくしてくれる、信頼できる不動産会社を見つける必要があります。
とくにベトナム不動産では、外国人は中古不動産を購入できなかったり、土地のを所有権も持てない、社会主義国であり、送金がしにくいなど、規制も多いので、信頼できて、かつ経験豊富な不動産会社に依頼する必要があります。
ベトナム不動産投資のおすすめエリア
ホーチミン
ホーチミンは、ベトナムで一番大きい商業都市です。高層ビルが立ち並び、市商業施設が多く、ベトナム経済の中心地となっています。
また、ホーチミンは、外資系企業が多く進出しているため、外国人が住みやすく、仕事がしやすいエリアとなっています。
賃貸需要も高く、外国からの駐在員にとっては、かなり高額な家賃でも借りてくれる可能性があります。
ホーチミンの中でも、エリアによって差はあります。一番中心地は、レタントン(Le Thanh Ton)エリアで、日本人も多く住んでいる高級住宅街です。
ハノイ
ベトナム北部に位置する、ベトナムの首都がハノイです。ベトナムでは、首都でないホーチミンの方が都市として発展していますが、ハノイもホーチミンに次ぐ規模の都市として、発展しています。
ハノイは、首都のため、政府系機関、大使館などが集中しており、かつ独特な雰囲気を持つベトナム有数の観光地のひとつとなっています。
日本人街があるバーディン区などの日本人に人気のエリアから、大学多いコウザイ区まで、日本人が多く住むエリアもあります。
ベトナム不動産投資後の利回りシミュレーション
- 為替 1VND(ベトナムドン ) = 0.006円
という場合に、ホーチミンの50㎡のコンドミニアムが
- 建物金額:5,000,000,000VND(30,000,000円)
と仮定します。ローンは使わない設定です。
初期費用
- 建物金額:5,000,000,000VND(30,000,000円)
- 修繕積立金:2.0% = 100,000,000VND(600,000円)
- 不動産登記税:0.5% = 25,000,000VND(150,000円)
- 付加価値税(VAT):10.0% = 500,000,000VND(3,000,000円)
想定家賃
50億ドンで購入できる物件の場合、月25,000,000VND(150,000円)ほど
運用時コスト
- 家賃収入:月25,000,000VND(150,000円)
- 付加価値税(VAT):5.0% = 月1250,000VND(7,500円)
- 所得税:5.0% = 月1250,000VND(7,500円)
- 賃貸管理費:1カ月分 = 年25,000,000VND(150,000円)
- 物件管理費・共益費:通常平米0.5~1.5ドル/㎡ = 月1,200,000VND(7,200円)
というコストが想定されます。
収入に関しては、所得税は「外国税額控除」で日本の所得税と相殺できるため、履いて計算します。
概算のシミュレーション
- 初期コスト合計:5,625,000,000VND(33,750,000円)
- 年間想定賃料:300,000,000VND(1,800,000円)
- 運用コスト合計:69,400,000VND(41,6400円)
- 想定年間収益:230,600,000VND(1,383,600円)
- 利回り:4.1%
おすすめのベトナム不動産物件情報
ベトナム不動産 最新動向
マクロ環境・金利
- インフレと成長
2025年9月のCPIは前年比+3.38%、1–9月平均も+3.27%とインフレは管理レンジ内に収まっています。Q3の実質GDPは+8.2%台と高成長で、年後半も内需と輸出回復がけん引しています。 - 政策金利と通貨運営
中央銀行(SBV)のリファイナンスレートは4.50%、ディスカウント3.00%で据え置き。為替・流動性の安定を重視した運営が続きます。 - 住宅ローン金利の実務感
市場金利は低下基調を保ちつつも商品差が大きく、大手行の新規貸出平均は6%台前半、外資・民間の固定キャンペーンは9〜12%台のテーブルが見られます。LTV70%目安、固定後は変動へ移行が一般的です。
住宅(分譲・賃貸)
- 需給と価格
ホーチミン市の分譲は供給不足で価格上昇継続。2025年1–9月の取引では3億VND未満の価格帯は9%にとどまり、周辺省(ビンズオン等)に需要がシフトしています。2028年までに約6万戸の新規供給見通しも、短期はタイトです。 - ハノイの動向
戸建て(ランデッド)一次価格の平均は約10,178USD/㎡(Q3)で前年同月比▲15%。郊外・衛星都市の競争的価格が押し下げ要因です。 - 賃貸の水準感
都市中⼼のコンド賃料は概ね横ばい〜小幅高。短期賃貸は稼働4割前後、ADR約50USDの事例も確認されています(立地・品質で大きく変動)。 - 政策対応
首相は住宅不足・価格高騰への対応として供給加速・金利の適正化を指示。社会住宅の前倒しも強調されています。
オフィス
- ホーチミン市
Aグレード指向が強く、TRX/KLCC…ではなくHCMC中心部でA/Bの二極化。2025年に10万㎡超の新規供給が見込まれる一方、ネット吸収はプラスで、Bは賃料横ばいの局面です。 - ハノイ
Aグレードの稼働は7割後半へ改善(Q2→Q3で+約2pt)。IT・テレコムの拡張とフレックス区画の採用が追い風です。 - 市場横断トピック
グリーン認証・アメニティ・共用部品質の差が成約スピードを左右。Aグレードの稼働90%超(HCMC)/85%超(ハノイ)との民間指標も見られます。
リテール・商業
- ハノイ
Q3は賃料上昇・稼働率改善と堅調。パイプラインは拡大基調ですが、F&B・体験型テナントの入替で回遊性↑・空室↓が継続しています。 - ホーチミン市
Q2賃料は53.36USD/㎡/月で前期比▲0.2%・前年比▲3.3%。都心プライムは底堅い一方、周辺の入替局面が続きます。
ホテル・観光
- 需要回復
1–9月の訪越は1,523千人(9月単月)で前年同月比+19.5%。年初来も2桁増で、RevPARは前年比+17%とコロナ後で最良局面にあります。HCMCは年内に約269鍵の新規供給が予定され、稼働↑・ADRは緩やかに上昇の見込みです。 - 短期的リスク
中部の豪雨・洪水による一時的な需要鈍化が発生。観光地の復旧進展で回復途上です。
物流・工業
- 産業用地(北部)
Q3の募集賃料は平均133USD/㎡/リース期間で四半期▲2%(低賃料省の組入れ影響)。稼働率は約75%、高付加価値(電子部品等)の引合いが継続しています。 - 倉庫(南部)
RBW(賃貸用標準倉庫)の稼働は高水準。HCMC45%/ドンナイ32%が在庫の大宗を占め、ピークシーズンに向け需要増が続きます。 - 価格レンジの目安(民間リサーチ)
北部:165USD/㎡/期、南部:208USD/㎡/期(YoY+2〜5%)との推計あり。関税・サプライチェーンの外部要因で成約の時間差が生じやすい局面です。
資本市場・ファイナンス
- ボンド・与信環境
企業債(私募)の条件変更・満期延長等を認めるDecree 08(2023)の枠組みは継続。2025年10月には過去の債券売出に関する調査報告が示され、開示・統制の厳格化が進展しています。 - 金利低下の波及
新規貸出平均6.23%への低下で信用アクセスは改善、住宅・実需セグメントの下支えとなっています。
制度・規制トピック
- 新法施行(2025/1/1〜)
土地法(2024)/住宅法(2023)/不動産取引法(2023)が2025年1月1日施行。取引透明性・デポジット上限・書類整備の強化、在外ベトナム人の土地利用権拡大などが柱です。 - 外国人取得枠(ガイドライン案含む)
コンドは棟当たり30%上限、区画戸建ては各坊(Ward)で最大250戸、所有期間50年(延長可)が基本。複数ブロック共有基壇の30%上限適用案も示されています。 - 投資審査の強化提案
重要インフラ・工業団地等への投資で公安省による事前審査拡大案が検討中。タイムライン・コストの上振れに留意が必要です。
投資家への示唆(セグメント別)
- 住宅
HCMC:供給タイト→一次価格上昇・郊外シフト、ハノイ:競争的価格の新供給で選別。デベロッパーの引渡実績・施工品質、金利(固定→変動)・繰上条件の精査でネット利回りを確保してください。 - オフィス
Aグレード偏重×ESG適合が鮮明。フレックス区画併設・共用部品質が賃料プレミアムを支えるため、長期賃(ステップアップ+内装支援+フリーレント)の組成が有効です。 - リテール
ハノイは賃料↑・稼働↑、HCMCは横ばい〜やや軟化。%レント+内装補助を交渉軸に体験型・F&Bで回遊性を高め、ゾーニング更新で集客を底上げします。 - ホテル
訪越+RevPAR↑で都市型・リゾートとも改善。新規供給は限定的で、イベント・航空路線に連動したADR最適化が鍵。水害・気象のBCPも契約に織り込むと良いです。 - 物流・工業
北部:サプライチェーン高度化/南部:消費地・港湾近接で二極拠点最適化が有利。高天井・大型ドック・汎用レイアウトを標準仕様に、指数連動賃料・電力冗長性・港空港距離をKPIに据えた長期賃貸が有効です。
リスク・留意点
- 価格過熱と供給不足の同時進行:HCMCの一次価格上昇と低供給でアフォーダビリティ悪化。政策対応のタイムラグに注意。
- 制度移行期の実務不確実性:新法施行に伴う細則・ガイダンスの運用確立に時間。外資上限・適格PJリストは要逐次確認。
- 信用・資本市場:企業債の厳格化・不正調査の余波でデベロッパーの資金繰りに選別圧力。カウンターパーティ・コベナンツの精査が必須です。
- 気象・災害:豪雨・洪水等の稼働・工期への影響。保険・免責条項、BCPの具備を確認。
まとめ
2025年のベトナム不動産は、ディスインフレ(CPI3%台)×金利据え置きのマクロ下で、住宅はHCMCの供給タイト→価格上昇/ハノイは郊外新供給で選別、オフィスはAグレード回帰とフレックス対応、リテールはハノイ先行で改善・HCMCは横ばい、ホテルは訪越増でRevPAR改善、物流・工業は稼働高水準という構図です。2025/1/1施行の新法で取引透明性は高まり、外資上限(30%等)の再確認と契約保全(デポジット・エスクロー・指数条項)が実務の要となります。立地・仕様・運営力と規制適合を軸に、金利感応度・資金調達・BCPまで織り込んだ選別投資をおすすめします。
