マレーシア(クアラルンプール)と日本の時差は1時間。マレーシアのほうが1時間遅れています。日本が正午なら、クアラルンプールは午前11時です。しかもマレーシアにはサマータイムがないため、この1時間は一年中変わりません。下の時計で現地のいまの時刻を確認したうえで、なぜ1時間なのか、電話や取引で実際にどの時間帯が重なるのかを、日本とマレーシアそれぞれの計時機関が公表している内容で整理します。
マレーシア(クアラルンプール)の現地時間と日本(東京)の現地時間
先に結論
- 時差は1時間。マレーシアが遅い。日本時間から1を引けば現地時間になる。
- マレーシア標準時(MST)は協定世界時+8時間、東経120度が基準。
- 日本標準時(JST)は協定世界時+9時間、東経135度が基準。差の15度がそのまま1時間。
- マレーシアにサマータイムはないので、季節による変動はない。
- サバ州・サラワク州を含め、国内はひとつの標準時で運用されている。
時差1時間の根拠

マレーシア側の根拠から見ます。マレーシア標準時を維持・配信しているのは、マレーシア国立計量機関(National Metrology Institute of Malaysia/NMIM。SIRIM傘下)です。同機関の標準時サイトには「Malaysian Standard Time (MST) is an official time for Malaysia given by Coordinated Universal Time (UTC) plus eight hours based on the time zone of Longitude 120° East」と書かれています。協定世界時に8時間を足した時刻で、東経120度のタイムゾーンに基づく、という説明です。

同じページには、NMIMが1992年8月5日にマレーシア内閣から国家の計時機関に指定され、2007年の国家計量制度法(National Measurement System Act 2007)で国家計量標準研究所と位置づけられていること、標準時はセシウム原子時計で維持され、GPSコモンビュー法で協定世界時と比較されていることも記されています。つまりMSTは、どこかのサイトが便宜的に決めた時刻ではなく、国の計量機関が維持している公式の時刻です。
日本側はどうか。情報通信研究機構(NICT)のQ&Aには「日本における『標準時』に関する法令は、十分に整理されていないのが現状です。法令として表されているものは、明治19年の勅令第51号及び明治28年の勅令第167号で、東経135度の子午線の時を『中央標準時とする』と定めています。」と書かれています。そのうえで「当機構で標準電波などで通報を行っている『日本標準時』は、この『協定世界時』を基にして、東経135度に相当する+9時間のオフセットを与えた時刻となっています。」と説明されています。
135度と120度の差は15度。地球は24時間で360度まわるので、1時間あたり15度です。この15度がそのまま1時間の時差になります。
MYTとMSTは同じものを指す
時刻表示のアプリやサイトによって、マレーシアの時間帯が「MYT」と書かれていたり「MST」と書かれていたりします。MYTはMalaysia Timeの略として広く使われている表記で、MSTはマレーシアの計量機関が公式サイトで使っている「Malaysian Standard Time」の略です。どちらも協定世界時+8時間を指しており、時刻がずれることはありません。
英語圏の資料でMSTと見たときだけ注意してください。アメリカでは「Mountain Standard Time(山岳部標準時、協定世界時−7時間)」もMSTと略されます。同じ3文字でも中身がまったく違うため、国際的なやりとりでは略語ではなく「UTC+8」と書いたほうが確実です。
サマータイムはない
マレーシアではサマータイム(夏時間)が導入されていません。マレーシア標準時の公式サイトも、協定世界時+8時間という説明だけを掲げており、季節による切り替えの案内はありません。ヨーロッパや北米の一部のように「3月と10月に1時間ずれる」といった調整を気にする必要はなく、日本との時差は年間を通じて1時間のままです。
これは、現地とのやりとりを定例化するときに効いてきます。たとえば「日本時間の毎週火曜17時」で固定した打ち合わせは、マレーシア側では一年中16時のままです。相手国がサマータイムを採用していると、年に2回、開始時刻の見直しが必要になります。
日本時間との換算早見表
| 日本時間 | マレーシア時間 | 日本時間 | マレーシア時間 |
|---|---|---|---|
| 0:00 | 前日 23:00 | 12:00 | 11:00 |
| 1:00 | 0:00 | 13:00 | 12:00 |
| 2:00 | 1:00 | 14:00 | 13:00 |
| 3:00 | 2:00 | 15:00 | 14:00 |
| 4:00 | 3:00 | 16:00 | 15:00 |
| 5:00 | 4:00 | 17:00 | 16:00 |
| 6:00 | 5:00 | 18:00 | 17:00 |
| 7:00 | 6:00 | 19:00 | 18:00 |
| 8:00 | 7:00 | 20:00 | 19:00 |
| 9:00 | 8:00 | 21:00 | 20:00 |
| 10:00 | 9:00 | 22:00 | 21:00 |
| 11:00 | 10:00 | 23:00 | 22:00 |
日をまたぐのは、日本時間の0時台だけです。日本の午前0時30分はマレーシアの前日23時30分になります。日付をまたぐ連絡では、時刻だけでなく日付も一緒に書いておくと行き違いが起きません。
現地は朝8時。始業前の可能性があります。現地の営業開始に合わせるなら日本時間10時以降が無難です。
現地12〜14時は日本時間13〜15時。この時間帯を外すと連絡がつきやすくなります。
日本時間18時は現地17時。まだ勤務時間内であることが多く、当日中に片付けやすい組み合わせです。
マレーシア市場の取引時間を日本時間で見る

マレーシアの資産に関わるなら、市場の時間帯も1時間ずらして覚えておくと便利です。Bursa Malaysiaの公式ページ「Trading Sessions」には、株式市場(Normal Market and Odd Lot Market)の1日が次のように示されています。
| 局面 | 現地時間 | 日本時間 |
|---|---|---|
| 前場 プレオープニング | 8:30 am | 9:30 |
| 前場 取引開始 | 9:00 am | 10:00 |
| 前場 終了 | 12:30 pm | 13:30 |
| 後場 プレオープニング | 2:00 pm | 15:00 |
| 後場 取引開始 | 2:30 pm | 15:30 |
| プレクロージング | 4:45 pm | 17:45 |
| クロージング | 4:50 pm | 17:50 |
| Trading at Last | 4:50 pm − 5:00 pm | 17:50 − 18:00 |
公式ページには「Trading at Bursa Malaysia from Monday to Friday, except on public holidays and other market holidays」と書かれています。月曜から金曜で、祝日と取引所が休場を宣言した日は取引がありません。マレーシアの祝日は日本と重ならないものが多いため、休場日は公式の休日カレンダーで確認してください。
日の出・日の入り時間
クアラルンプールは赤道に近い位置にあるため、日の出と日の入りの時刻が季節によってほとんど動きません。日本のように「冬は16時台に暗くなる」といった変化がなく、一年を通じて似た時間帯に明るくなり、似た時間帯に暮れます。現地での内見や物件の外観確認を計画するときは、この安定した日照時間を前提に組み立てられます。
時計の正午は太陽の正午ではない。南中は13時台
時差1時間という数字だけでは説明できない体感のずれが、クアラルンプールにはあります。朝7時になっても外が暗く、夜7時でもまだ明るいのです。原因は、マレーシアが国の標準時を東経120度の時刻に合わせているのに対し、クアラルンプールの実際の経度が東経約101.7度しかないことです。約18度のずれは時間に直すと約73分で、その分だけ時計が太陽より先に進んでいます。
これは体感ではなく、マレーシア政府の公表値で確かめられます。首相府イスラム開発局(JAKIM)の礼拝時刻サービス e-Solat は、クアラルンプールとプトラジャヤを含む区域(WLY01)について、日の出(Syuruk)・南中(Zohor)・日の入り(Maghrib)の時刻を日ごとに公表しています。2026年の各月15日の値を並べると、次のようになります。
| 月 | 日の出 | 南中 | 日の入り | 昼の長さ |
|---|---|---|---|---|
| 1月15日 | 7:23 | 13:25 | 19:23 | 12時間00分 |
| 2月15日 | 7:26 | 13:30 | 19:29 | 12時間03分 |
| 3月15日 | 7:19 | 13:25 | 19:27 | 12時間08分 |
| 4月15日 | 7:07 | 13:16 | 19:21 | 12時間14分 |
| 5月15日 | 7:01 | 13:12 | 19:20 | 12時間19分 |
| 6月15日 | 7:04 | 13:16 | 19:26 | 12時間22分 |
| 7月15日 | 7:10 | 13:22 | 19:30 | 12時間20分 |
| 8月15日 | 7:10 | 13:21 | 19:27 | 12時間17分 |
| 9月15日 | 7:04 | 13:11 | 19:14 | 12時間10分 |
| 10月15日 | 6:57 | 13:02 | 19:02 | 12時間05分 |
| 11月15日 | 6:58 | 13:01 | 18:59 | 12時間01分 |
| 12月15日 | 7:09 | 13:11 | 19:08 | 11時間59分 |
読み取れることは3つあります。1つめは、南中が一年中13時台だということです。最も早い11月15日でも13時01分、最も遅い2月15日で13時30分でした。時計の正午には、太陽はまだ真南まで来ていません。
2つめは、日の出が7時前後に固定されていることです。1年の幅は10月15日の6時57分から2月15日の7時26分までの29分しかありません。日本のように夏の4時台と冬の7時前で3時間近く動くということが起きません。朝の内見を7時台に入れると、まだ日が昇りきっていない可能性があります。
3つめは、昼の長さが11時間59分から12時間22分までの23分の幅に収まることです。日照時間を前提に撮影や外観確認の予定を組んでも、季節で計画が崩れることはありません。
この73分のずれは、日本側にも同じ理屈で存在します。日本標準時は東経135度(兵庫県明石市付近)を基準にしているので、東京(東経約139.7度)では時計のほうが太陽より約19分遅れています。ずれの向きが逆である点に注意してください。クアラルンプールは時計が先に進み、東京は時計が後ろにあります。
時差より厄介なのは、州によって休みの曜日が違うこと
時差は1時間しかありません。実務でつまずきやすいのは、むしろ曜日のほうです。マレーシア入国管理局(Immigration Department of Malaysia)が公表している窓口の営業時間を見ると、州によって週の組み立てが違うことが分かります。
| 対象 | 営業日と時間(現地時間) | 日本時間に直すと |
|---|---|---|
| クアラルンプール、ジョホール、ペナン、サバ、サラワクなど大半の州 | 月曜〜金曜 7:30 am − 5:30 pm(金曜は 12:15 pm − 2:45 pm が閉庁) | 8:30 − 18:30(金曜は 13:15 − 15:45 が閉庁) |
| ケダ、クランタン、トレンガヌ | 日曜〜水曜 7:30 am − 5:30 pm、木曜 7:30 am − 3:30 pm | 8:30 − 18:30、木曜は 8:30 − 16:30 |
| 一部の窓口(スレンバン、スブランジャヤ、クチン、ミリ) | 土曜・日曜 8:00 am − 1:00 pm | 9:00 − 14:00 |
ケダ、クランタン、トレンガヌの3州は、日曜から始まって木曜で終わる週になっています。金曜と土曜が休みです。これらの州の相手に金曜の午後に連絡しても返事が来ないのは、時差の問題ではなく休日だからです。逆に、日曜に動いていることも意味します。
また、大半の州でも金曜の昼過ぎ(現地12:15〜14:45、日本時間13:15〜15:45)は窓口が閉じます。日本の午後いちばんに電話をかける習慣で動くと、金曜だけ毎回つながりません。連絡の時間帯を決めるときは、相手がどの州にいるかを先に確認しておくと無駄が減ります。
サバ州・サラワク州も同じ時刻
マレーシアは、マレー半島側(西マレーシア)とボルネオ島側(東マレーシア)に分かれています。距離としては大きく離れていますが、標準時は国全体でひとつです。マレーシア標準時の公式サイトも、地域を分けた表示はしていません。クアラルンプールでもコタキナバルでもクチンでも、時計の表示は同じになります。
不動産の内見や現地法人とのやりとりで、半島側と島側の担当者が同席する場合も、時刻の調整は不要です。
よくある質問
日本とマレーシアの時差は何時間ですか?
1時間です。マレーシアのほうが1時間遅れています。日本標準時が協定世界時+9時間、マレーシア標準時が協定世界時+8時間であるためです。
マレーシアにサマータイムはありますか?
ありません。時差は一年中1時間のままです。
MYTとMSTはどちらが正しいですか?
マレーシアの計量機関が公式サイトで使っているのは「Malaysian Standard Time(MST)」です。MYTも同じ協定世界時+8時間を指します。誤解を避けたい場面では「UTC+8」と書くのが確実です。
クアラルンプールとコタキナバルで時差はありますか?
ありません。国全体でひとつの標準時が使われています。
日本から電話するなら何時がよいですか?
現地の勤務時間に当てるなら、日本時間の10時から12時、または15時から18時が重なりやすい時間帯です。現地の昼休みにあたる日本時間13〜15時は外すのが無難です。
マレーシアの株式市場は日本時間の何時に開きますか?
日本時間の10時です。終了は日本時間の18時(Trading at Lastを含む)になります。
関連記事
この記事で参照した一次情報(2026年9月10日確認)
- National Metrology Institute of Malaysia(SIRIM)「The Malaysian Standard Time」
https://mst.sirim.my/ - 情報通信研究機構(NICT)日本標準時プロジェクト「標準時・周波数標準のQ&A(その他のQ&A)」
https://jjy.nict.go.jp/QandA/FAQ/other_qa.html - Bursa Malaysia「Trading Sessions(Equities)」
https://www.bursamalaysia.com/trade/trading_resources/equities/trading_sessions - Immigration Department of Malaysia「Operation Hours」
https://www.imi.gov.my/index.php/en/operation-hours/ - Jabatan Kemajuan Islam Malaysia(JAKIM)「e-Solat」WLY01(Kuala Lumpur / Putrajaya)の2026年の礼拝時刻
https://www.e-solat.gov.my/ - 外務省「マレーシア基礎データ」(令和8年8月14日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/malaysia/data.html
