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2024年7月3日、不動産開発業者の「MAG」とRWAプラットフォームの「MANTRA」は、MAGの不動産ポートフォリオの5億ドルをトークン化する計画を発表しました。トークン化は、ドバイのメイダンにある高級住宅開発「ケトゥラ・リザーブ」から開始される予定です。
トークン化は、機関投資家向けに調整されたMANTRAのレイヤー1ブロックチェーン上で行われます。MANTRAによると、トークン保有者はステーブルコインで約8%の利回りを獲得でき、さらにMANTAのネイティブ暗号通貨「OMMANTRA OM」でさらに利益を得ることができます。
投資家保護を確実にするために、RWAトークンは、大きい担保が用意されています。担保には、ドバイのザ・リッツ・カールトン・レジデンス、ケトゥラリゾートの一部であるクリークサイド開発の7,500万ドルの大規模マンション、およびMAGの企業信用が含まれます。
MAGライフスタイル・デベロップメントのCEOであるタラル・モアファク・アル・ガッダ氏と、MANTRAのCEO兼創設者であるジョン・パトリック・マリン氏は、両者ともブロックチェーン技術と有形資産を統合することの重要性を強調しています。MAG CEOはさらに、ドバイが主導する不動産開発におけるイノベーションの重要性を強調しました。
Real World Assets(RWA)とは
現実世界に物理的に存在する資産をブロックチェーン上にトークン化することで、仮想通貨(暗号資産)として表現したもののこと
を言います。
RWAには、不動産をはじめ、貴金属や芸術品といった有形資産のほか、株式、債券などの無形資産も含まれるため、「伝統的な資産価値に裏付けられた信頼性の高い収益源」となることが期待されています。
ニュースの見解
ドバイは「仮想通貨(暗号通貨)」のブロックチェーン技術が活用できる国であり、同時に「不動産」というリアル資産の価値も併せ持つ、RWAには適した立地となっています。数十億ドルの不動産投資と多数のブロックチェーンスタートアップを誘致しているため、今後の発展も見込まれます。
「Real World Assets(RWA)」は、不動産を小口化して購入することができるため、今まで高すぎて手が出なかった投資家でも、ドバイ不動産を購入できることを意味します。
しかしながら、「Real World Assets(RWA)」は、あくまでも不動産に連動する「仮想通貨(暗号通貨)」ですので、資産を担保される安全性を持つ反面、急激な価格の上昇などは期待できない面もあり、不動産価格の減少が起これば資産が減る可能性も高い投資先です。
あくまでも、ドバイ不動産の購入費用を小口化したものと捉えるのが現状では良いでしょう。ただし、この手法が成功すれば、ドバイ不動産では「RWA」が一般的なものとして、多くの不動産で利用されるようになることが考えられます。