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2025年8月27日、RICS(英国王立公認不動産鑑定士協会)とKPMGが共同で発表した「キプロス不動産価格指数」によると、2025年第2四半期の不動産市場は全体的に安定化の傾向を示しました。住宅やリゾート物件を中心に価格と賃料が緩やかに上昇する一方、商業施設の一部(特に小売店舗)は依然として停滞が続いています。
地域別の動向
- ラルナカ(Larnaca):最も力強い伸びを記録。特に住宅と倉庫が顕著に上昇。
- ニコシア(Nicosia):住宅市場が安定的に上昇。アパート・戸建てともに堅調。
- リマソール(Limassol):ほぼ横ばい、一部の倉庫・商業施設で下落傾向。
- パフォス(Paphos):倉庫は大幅下落したが、アパートは小幅上昇。
- ファマグスタ(Famagusta):オフィスが全都市で最も高い上昇率を記録。
セクター別の特徴
- 住宅(アパート・戸建て):前年同期比で最も強い成長を継続。
- オフィス・倉庫:緩やかな上昇。
- 商業施設(ショップ):最も弱い結果で、引き続き投資対象としては魅力が限定的。
- リゾート・観光物件:観光需要に支えられ、特に「観光アパート」が高い伸びを示す。
賃料と利回り
- 賃料は前年から上昇傾向が続き、特にアパートと倉庫で顕著。小売店舗は下落。
- 利回り(投資収益率)は前年と比べ大きな変動はなく、アパート5.41%、オフィス5.61%、観光アパート5.75%と安定。
- 小売店舗の利回りは5.75%から5.75%へ微減。
専門家コメント
- サイモン・ルービンソン(RICSチーフエコノミスト):「経済全体の堅調な流れが不動産市場を下支えしている。投資家からの問い合わせ件数も増加傾向にある」
- クリストフォロス・アナイヨトス(KPMGボードメンバー):「アパートと住宅の堅調な伸びが市場を牽引。小売は依然として弱いが、全体的には安定化傾向が鮮明になっている」
ニュースの見解
今回の指数は、キプロス不動産市場が過去の大きな変動を経て「安定成長」局面に入っていることを示しています。特に住宅や観光物件の需要が継続的に強いことは、日本人投資家にとって重要なポイントです。
- 住宅投資の魅力:アパート・戸建ての安定した上昇は、ミドルリスク・ミドルリターンを狙う投資家に適しています。
- 観光物件の強み:観光需要に支えられたリゾート物件(観光アパートや別荘)は、短期賃貸収益を見込める分野。特にラルナカや観光地周辺は注目エリア。
- 商業物件のリスク:小売関連は伸び悩んでおり、投資リスクが高め。分散投資を考える際も慎重さが求められます。

日本人投資家にとって、キプロスは欧州連合加盟国でありながら比較的手頃な価格帯と観光需要に裏付けられた安定性が魅力です。長期保有を前提とした住宅・観光物件への投資は、今後も有望な選択肢となるでしょう。