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フィリピンは、世界最長の海上橋の一つを建設するためにアジア開発銀行(ADB)から11億4000万ドルの資金を確保しており、来月から建設が開始される予定です。
アジアインフラ投資銀行(AIIB)は、フィリピンのバターン・カビテ連絡橋(BCIB)プロジェクトの建設に最大11億4,000万米ドル相当の融資を承認しました。これは、マニラ首都圏における接続性の向上と持続可能なインフラ開発の促進を奨励するフィリピン・マルコス政権の「Build Better More」プログラムを支えるプロジェクトの一つとなっています。
全長32.15キロメートルの4車線橋はマニラ湾を挟んでバターン州とカビテ州を結び、マニラ首都圏の混雑緩和を目指しています。バターン州マリベレスからカビテ州ナイクまでの移動時間を5時間からわずか30~40分に短縮するだけでなく、バターン州とカビテ州の貿易促進と観光地としての可能性を解き放ち、ビジネスのしやすさも向上させます。
AIIB投資業務(地域1)担当副総裁代理のラジャット・ミスラ氏は
「バターン・カビテ連絡橋プロジェクトに対するAIIB融資の承認は、大マニラ圏における包括的かつ持続可能な成長を促進するという我々のビジョンの実現に向けた重要な一歩を意味します。」
「気候耐性のあるインフラを優先し、テクノロジーを活用することで、我々は接続性を高めるだけでなく、環境への影響を緩和し、適応しながら地域の経済発展に貢献することを目指しています。」
と述べています。
このプロジェクトはマニラ湾周辺の交通ループを完成させるだけでなく、マニラ首都圏と中部ルソン島、近隣のカビテ州、ラグナ州、バタンガス州、リサール州、ケソン州との結びつきを強め、これらの地域の経済活動を向上させる狙いを持っています。
建設は5年以内に完了する予定とのことです。
ニュースの見解
日本で言えば、東京湾のアクアラインのようなものです。神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ延長約15キロメートルの有料道路がアクアラインであり、現在、千葉に行きやすくなったため、木更津市の地価は急激に上昇しています。
これの2倍以上の海上橋「バターン・カビテ連絡橋(BCIB:the Bataan-Cavite Interlink Bridge)」が実際に作られれば、橋の起点と終点の地価は上昇することが予想されており、とくにマニラの南部である「カビテ州」は、観光のアクセスの起点となり、地価が上がるのではないでしょうか?
現時点では、このエリアのレジデンスなどの開発プロジェクトがないため、日本人投資家には買いにくいエリアではありますが、マニラの物件価格が上昇している中では、マニラの南部も、投資対象と考えて良いでしょう。