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2026年1月29日、バングラデシュの英字紙『The Daily Star』が報じたところによると、同国の国家税制改革タスクフォースは、複雑化する税制の抜本的な見直しを提言する報告書を、暫定政権のムハマド・ユヌス最高顧問に提出しました。

ザイディ・サッタル氏(バングラデシュ政策研究所会長)率いる11名の専門家パネルによるこの報告書には、経済活性化に向けた数多くの改革案が含まれていますが、不動産投資家にとって最も注目すべきは以下のポイントです。

  • 不動産登記費用等の半減: 土地やアパートの登録にかかる税金や手数料を現行の50%に引き下げることを提案。
  • 富裕層税(ウェルス・サーチャージ)の撤廃: 最大35%に達し、資産隠しの温床となっていた追加税の廃止。
  • 最低税(ミニマム・タックス)の廃止: 企業の利益に関わらず総収入に対して課税される不公平な制度の撤廃。
  • 銀行口座への物品税(Excise Duty)撤廃: 銀行利用を阻害していた手数料をなくす。

この改革案について、サレフディン・アーメド財務顧問は「この報告書は今後のガイドラインとして機能する」と述べており、実現に向けた期待が高まっています。

ニュースの背景と詳細

今回の提言の背景には、バングラデシュが抱える「税収対GDP比率の低さ(現在は約10%)」という課題があります。政府はこれを2030年までに12%、2035年までに15〜20%へ引き上げる目標を掲げています。

しかし、単に増税するのではなく、「税制を簡素化し、国民の負担を減らすことで、結果として徴収額を増やす」という方針が示されました。特に不動産分野においては、これまで高い登録税や手数料がネックとなり、実際の取引価格よりも低い価格で申告する「過少申告(アンダーバリュー)」が横行していました。これが不動産市場の停滞やブラックマネーの温床となっていたため、コストを下げることで正式な取引を活性化させる狙いがあります。

一方で、タスクフォースは税収確保のために、キャピタルゲイン税(譲渡益税)にあった500万タカ(Tk 50 lakh)の免税枠の撤廃も提案しています。

用語解説

  • LDC(後発開発途上国): 国連が定める、社会・経済的発展が遅れている国の区分。バングラデシュはここからの「卒業」を控えており、国際的な信用を高めるために税収基盤の強化が求められています。
  • ウェルス・サーチャージ(富裕税): 一定以上の資産を持つ個人に対して、通常の所得税に上乗せして課される税金。これが資産の海外逃避や隠蔽を招いていました。
  • アンダーバリュー(過少申告): 税金を安く済ませるために、不動産の売買契約書に実際の取引額よりも安い金額を記載すること。新興国不動産投資ではリスク要因の一つとなります。

ニュースの見解

今回のニュースは、バングラデシュ不動産への投資を検討している日本人投資家にとって、「市場の透明化」と「取引コストの低下」を意味する極めてポジティブな内容です。

不動産登記費用が半減されることで、最大のメリットとなるのは「出口戦略(売却)の描きやすさ」です。これまでのバングラデシュ市場は、登記コストの高さから実需層が購入を躊躇したり、アンダーバリューでの取引を強要されたりするケースがあり、外国人投資家にとってはコンプライアンス上のハードルとなっていました。

もしこの提言通りに登記費用が下がり、富裕税(サーチャージ)が撤廃されれば、以下の変化が予測されます。

  1. 実需取引の活発化: コスト減により、現地の中間層・富裕層が不動産を購入しやすくなり、流動性が高まります。
  2. 適正価格での取引: 無理な過少申告をする必要がなくなり、正規の銀行送金を通じたクリーンな取引がしやすくなります。
  3. キャピタルゲイン税への注意: 免税枠(500万タカ)の撤廃案が出ているため、売却益に対する課税は厳格化される可能性があります。しかし、これは市場が「投機」から「成熟した投資市場」へ移行する過程であり、制度が整うことは長期的にはプラスです。

結論として、今回の税制改革案は、バングラデシュ不動産市場が「アンダーグラウンドな慣習」から脱却し、外国人投資家が参入しやすい「近代的な市場」へと生まれ変わる重要な転換点と言えます。制度変更の過渡期である現在は、情報収集を密にし、優良物件を選定する絶好のタイミングと言えるでしょう。

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