「海外不動産投資ファンドってどういうものがあるの?」
「海外不動産投資ファンドって、どうやってはじめればいいの?」
「海外不動産投資ファンドのメリットデメリットって何?」
海外不動産投資ファンドとは、どんなものでしょうか?今回は、海外不動産に小口化して投資できる海外不動産投資ファンドについて解説します。
海外不動産投資ファンドとは?
ファンドとは
「ファンド(投資信託)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や 債券 などに投資・運用する商品のこと
を言います。
不動産投資ファンドとは
投資家から集めた資金を元手に、不動産を購入したり、不動産を開発したりして得た売却益や賃貸収入を投資家に分配する仕組みのファンドのこと
を言います。
海外不動産投資ファンドとは
投資家から集めた資金を元手に、外国の不動産を購入したり、外国の不動産を開発したりして得た売却益や賃貸収入を投資家に分配する仕組みのファンドのこと
を言います。
海外不動産投資ファンドの種類
海外不動産投資ファンドには
- 海外REIT(海外不動産投資信託)
- 海外不動産クラウドファンディング
- 合同会社の社員兼スキームの海外不動産投資ファンド
- 無登録業者の海外不動産投資ファンド
があります。
海外REIT(海外不動産投資信託)
海外REIT(海外不動産投資信託)とは
REIT(不動産投資信託)とは、投資家から集めたお金を不動産に投資し、賃貸収入や売却益を投資家に分配する不動産投資信託のことです。
海外REITは、海外のREITに投資することを意味します。
日本で販売されている海外REITは、世界各国の不動産投資信託(REIT)を中心に幅広く分散投資を行うファンドを意味します。
海外REIT(海外不動産投資信託)のメリット
- 運用会社が信頼できる業者である
- 毎月の運用報告書・レポートがある
海外REIT(海外不動産投資信託)のデメリット
- 利回りが落ちる
- 具体的な不動産の投資先が見えない
海外不動産クラウドファンディング
海外不動産クラウドファンディングとは
不動産クラウドファンディングとは、複数の投資家から資金を集めて、不動産を対象とする事業(不動産売買・不動産開発)を行い、得た収益を分配するものを言います。その投資先が海外不動産であるものを「海外不動産クラウドファンディング」と言います。
運用業者は、日本での「不動産特定共同事業法(不特法)」のライセンスを持った事業者であり、海外不動産クラウドファンディングを運営している業者の数は多くありません。
海外不動産クラウドファンディングのメリット
- 10万円程度から投資できる
- 投資先の不動産、不動産に関連する事業が明記されている
- 運用会社が信頼できる業者である
- 毎月の運用報告書・レポートがある
- ある程度高い利回りが設定されている
海外不動産クラウドファンディングのデメリット
- 利回りが高いとは言っても、直接投資するほどのレベルではない
- キャピタルゲインも、狙いにくい
- 不動産事業を行う事業者が倒産するリスク(元本が0になるリスク)もある
合同会社の社員兼スキームの海外不動産投資ファンド
合同会社の社員兼スキームの海外不動産投資ファンドとは
合同会社とは、少人数の社員が全員で出資し、共同で事業を行う形の会社の種類です。
一般的に、日本で、日本人向けにファンドを運営しようとすると金融商品取引法のライセンスを持つ必要があります。しかし、金融商品取引業者になるハードルはかなり高く、海外不動産を行っている事業者は中小企業規模の会社が多いので、金融商品取引業者になるのは難しいのです。
そこで、合同会社の社員権を販売して、共同で事業を行うというスキームで、海外不動産投資の小口化を行るケースがあります。
合同会社の社員兼スキームの海外不動産投資ファンドのメリット
- 投資先の不動産、不動産に関連する事業が明記されている
- ある程度高い利回りが設定されている
合同会社の社員兼スキームの海外不動産投資ファンドのデメリット
- 100万円~1,000万円とある程度の出資が必要になる
- 運用業者の信頼性が担保されない
- 詐欺の可能性も出てくる
合同会社の社員権で資金調達するスキームは、詐欺の被害が多くでているスキームです。そのため、金融庁のウェブサイトにも、警告文が表示されています。
かなり、リスクがあるスキームであることは認識しておく必要があります。
合同会社等の社員権の取得勧誘にご注意ください!
合同会社等※の社員権の勧誘において、このような勧誘を受けたことはありませんか?■「社員権の募集は、金融商品取引業の登録は不要だから違法じゃありません。」
■「友人など誰かを紹介すれば、自身にマージンが入ります。」
■「資金は海外で運用していて、今まで負けたことがない!高利回りは確実!」※合同会社、合名会社または合資会社のことを指します。
「合同会社」による社員権の取得勧誘については、近年、事業実態が不透明な合同会社が、その業務を必ずしも把握していない多数の使用人(従業員)を通じて、多数の投資家に対し、不適切な投資勧誘を行っているという相談や苦情が多数寄せられたこと等を受け、証券取引等監視委員会より金融商品取引業の登録が必要な範囲を拡大するなどを求める建議がなされました。
これを踏まえ、金融庁では、合同会社等の使用人(従業員)による社員権の取得勧誘の適正化を図るため、社員権の発行者に関する内閣府令の見直しを行い、令和4年10月3日より施行しております。
本改正後の合同会社等の社員権については、その取得勧誘に使用人(従業員)を含む、業務執行社員以外の者が関与するときは、当該使用人(従業員)等が行う取得勧誘が業として行うものと認められる場合、金融商品取引業の登録が必要となります。
無登録業者の海外不動産投資ファンド
これは、何の資格もない業者が海外不動産を小口化して販売しているケースです。
海外不動産ファンドと言っても、業者としてのライセンスがなければ、かなり危険な投資と言えます。
海外不動産を直接購入していれば、契約書や不動産登記が行われるため、それが購入者のモノであることを証明することは難しくありません。
しかしながら、小口化のスキームで投資してしまうと、不動産登記がされているわけではありませんから、そのファンドの運営事業者と連絡が取れなくなってしまったら、自分の持ち分を証明することは非常に難しいのです。
海外不動産投資ファンドで少額で投資するなら
海外不動産投資ファンドで少額で投資するなら
- 海外REITに投資する
- 海外不動産クラウドファンディングに投資する
の2つの方法がおすすめです。
業者のライセンスが明確であり、かつ毎月の運用レポートもしっかりしていて、リターンが出れば、確実に支払われるメリットがあります。それを保証しているのは、ライセンスを発行する日本という国なのです。
上記以外の方法での小口化された海外不動産投資ファンドの話が来ても、リスクをしっかりと把握して、基本的には、投資しないことが重要です。
小口化された海外不動産に投資するなら
- 海外REITに投資する
- 海外不動産クラウドファンディングに投資する
を検討して、もっと、アグレッシブに投資したいのであれば
- 毎月の支払いが少額になるオフプランでの海外不動産の購入
- まだ、不動産価格が安い国の海外不動産の購入
をおすすめします。
オフプランかつ不動産価格がまだ安い国としては
がおすすめです。